不動産登記法-法53条(建物の表題部の更正の登記)
第四章 登記手続
第二節 表示に関する登記
第三款 建物の表示に関する登記(第四十四条―第五十八条)
H17-15土地の表題部の変更又は更正の登記
ア 登記記録の地積に錯誤があるにもかかわらず、当該土地の所有権の登記名義人がその更正の登記をしないまま第三者に所有権を移転した場合には、新たな所有者は、その更正の登記の申請をしなければならない。
正しい
登記事項に関する更正の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。
よって、新たな所有者は、所有権の移転の登記を受けた後でなければ、更正の登記の申請することができない。
また、更正の登記は(錯誤がいつ生じたか不明なことから,)申請義務が課されない。(法38条、法53条)
法38条(土地の表題部の更正の登記の申請)
第三十八条 第二十七条第一号、第二号若しくは第四号(同号にあっては、法務省令で定めるものに限る。)又は第三十四条第一項第一号、第三号若しくは第四号に掲げる登記事項に関する更正の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。
エ 共用部分である旨の登記がある建物について、その床面積が誤って登記されていても、所有者には、建物の表題部の更正の登記を申請する義務はない。
正しい
共用部分である旨の登記がある建物について、
その床面積が誤って登記されていても、
所有者には、建物の表題部の更正の登記を申請する義務はない。 (法53条)
H23-12表題部所有者に関する登記
ア 表題部に記録された登記原因及びその日付に錯誤があることが判明した場合であっても、表題部所有者は、表題部の更正の登記を申請することはできない。
誤り
表題部に記録された
登記原因及びその日付に(法27条1号)
錯誤があることが判明した場合、
表題部所有者は、
表題部の更正の登記を申請することができる。 (法38条、法53条1項)
法27条1号(表示に関する登記の登記事項)
第二十七条 土地及び建物の表示に関する登記の登記事項は、次のとおりとする。
一 登記原因及びその日付
二 登記の年月日
三 所有権の登記がない不動産(共用部分(区分所有法第四条第二項に規定する共用部分をいう。以下同じ。)である旨の登記又は団地共用部分(区分所有法第六十七条第一項に規定する団地共用部分をいう。以下同じ。)である旨の登記がある建物を除く。)については、所有者の氏名又は名称及び住所並びに所有者が二人以上であるときはその所有者ごとの持分
四 前三号に掲げるもののほか、不動産を識別するために必要な事項として法務省令で定めるもの
法38条(土地の表題部の更正の登記の申請)
第三十八条 第二十七条第一号、第二号若しくは第四号(同号にあっては、法務省令で定めるものに限る。)又は第三十四条第一項第一号、第三号若しくは第四号に掲げる登記事項に関する更正の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。
H24-13申請義務
ア 登記された建物の床面積に誤りがあることが明らかになった場合には、当該建物の所有権の登記名義人は、誤りがあったことを知った日から1か月以内に、当該建物の表題部の更正の登記を申請しなければならない。
誤り
表題部の更正の登記は錯誤によるもので、錯誤がいつ生じたかを把握できないため、申請義務が課されていない。(法38条、法53条)
法38条(土地の表題部の更正の登記の申請)
第三十八条 第二十七条第一号、第二号若しくは第四号(同号にあっては、法務省令で定めるものに限る。)又は第三十四条第一項第一号、第三号若しくは第四号に掲げる登記事項に関する更正の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。