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不動産登記規則-第三章 登記手続・第二節 表示に関する登記

平成十七年法務省令第十八号
不動産登記規則


不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)及び不動産登記令(平成十六年政令第三百七十九号)の施行に伴い、並びに同法及び同令の規定に基づき、並びに同法及び同令の規定を実施するため、不動産登記法施行細則(明治三十二年司法省令第十一号)の全部を改正する省令を次のように定める。


目次

 

第三章 登記手続

第二節 表示に関する登記

第一款 通則(第八十九条―第九十六条)


(表題部の登記)
第八十九条 登記官は、表題部に表示に関する登記をする場合には、法令に別段の定めがある場合を除き、表示に関する登記の登記事項のうち、当該表示に関する登記の登記原因及びその日付並びに登記の年月日のほか、新たに登記すべきものを記録しなければならない。


(不動産番号)
第九十条 登記官は、法第二十七条第四号の不動産を識別するために必要な事項として、一筆の土地又は一個の建物ごとに番号、記号その他の符号を記録することができる。

 

 
規則91条 (表題部の変更の登記又は更正の登記)

第九十一条 登記官は、表題部の登記事項に関する変更の登記又は更正の登記をするときは、変更前又は更正前の事項を抹消する記号を記録しなければならない。

 

H20-5建物の表題部の変更又は更生の登記 

 

教授: それでは、登記されている建物に附属建物があり、この附属建物だけ取り壊したときは、どのような登記を行いますか。
学生:エ 附属建物の取壊しの場合は、附属建物の滅失の登記を行うのではなく、建物の表題部の変更の登記を行います。

正しい

 

登記されている建物に附属建物があり、この附属建物だけ取り壊したときは、

不動産登記法には附属建物の滅失の登記に関する規定がなく、

建物の一部取壊し等の場合と同じく、

その附属建物の表示を抹消する建物の表題部の変更の登記を行う。(不動産登記法51条、規則91条)

 
法51条(建物の表題部の変更の登記)

第五十一条 第四十四条第一項各号(第二号及び第六号を除く。)に掲げる登記事項について変更があったときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人(共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の場合にあっては、所有者)は、当該変更があった日から一月以内に、当該登記事項に関する変更の登記を申請しなければならない。
2 前項の登記事項について変更があった後に表題部所有者又は所有権の登記名義人となった者は、その者に係る表題部所有者についての更正の登記又は所有権の登記があった日から一月以内に、当該登記事項に関する変更の登記を申請しなければならない。
3 第一項の登記事項について変更があった後に共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記があったときは、所有者(前二項の規定により登記を申請しなければならない者を除く。)は、共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がされた日から一月以内に、当該登記事項に関する変更の登記を申請しなければならない。
4 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物について、第一項の登記事項について変更があった後に所有権を取得した者(前項の規定により登記を申請しなければならない者を除く。)は、その所有権の取得の日から一月以内に、当該登記事項に関する変更の登記を申請しなければならない。
5 建物が区分建物である場合において、第四十四条第一項第一号(区分建物である建物に係るものに限る。)又は第七号から第九号までに掲げる登記事項(同号に掲げる登記事項にあっては、法務省令で定めるものに限る。次項及び第五十三条第二項において同じ。)に関する変更の登記は、当該登記に係る区分建物と同じ一棟の建物に属する他の区分建物についてされた変更の登記としての効力を有する。
6 前項の場合において、同項に規定する登記事項に関する変更の登記がされたときは、登記官は、職権で、当該一棟の建物に属する他の区分建物について、当該登記事項に関する変更の登記をしなければならない。

 
規則91条 (表題部の変更の登記又は更正の登記)

第九十一条 登記官は、表題部の登記事項に関する変更の登記又は更正の登記をするときは、変更前又は更正前の事項を抹消する記号を記録しなければならない。

 

 
 
規則92条(行政区画の変更等)

第九十二条 行政区画又はその名称の変更があった場合には、登記記録に記録した行政区画又はその名称について変更の登記があったものとみなす。字又はその名称に変更があったときも、同様とする。
2 登記官は、前項の場合には、速やかに、表題部に記録した行政区画若しくは字又はこれらの名称を変更しなければならない。

 

H24-13申請義務

  

エ 表題登記がある建物の所在する行政区域の名称に変更があった場合には、当該建物の表題部所有者は、行政区域の名称に変更があった日から1か月以内に、当該建物の表題部の変更の登記を申請しなければならない。

  

誤り

 

行政区画またはその名称の変更があることにより、建物の所在が変更することもあるが、登記記録の行政区画またはその名称の変更があったものとみなされるため、(規則92条1項・2項)

表題部の変更の登記の申請義務がない。

 

規則92条(行政区画の変更等)

第九十二条 行政区画又はその名称の変更があった場合には、登記記録に記録した行政区画又はその名称について変更の登記があったものとみなす。字又はその名称に変更があったときも、同様とする。
2 登記官は、前項の場合には、速やかに、表題部に記録した行政区画若しくは字又はこれらの名称を変更しなければならない。

 

 

 

 

 


(実地調査)
第九十三条 登記官は、表示に関する登記をする場合には、法第二十九条の規定により実地調査を行わなければならない。ただし、申請に係る不動産の調査に関する報告(土地家屋調査士又は土地家屋調査士法人代理人として登記を申請する場合において、当該土地家屋調査士土地家屋調査士法人の場合にあっては、その代表者)が作成したものに限る。)その他の申請情報と併せて提供された情報又は公知の事実若しくは登記官が職務上知り得た事実により登記官が実地調査をする必要がないと認めたときは、この限りでない。


(実地調査における電磁的記録に記録された事項の提示方法等)
第九十四条 法第二十九条第二項の法務省令で定める方法は、当該電磁的記録に記録された事項を書面に出力する方法又は当該事項を出力装置の映像面に表示する方法とする。
2 法第二十九条第二項に規定する登記官の身分を証する書面は、別記第四号様式によるものとする。


(実地調査書)
第九十五条 登記官は、実地調査を行った場合には、その調査の結果を記録した調書を作成しなければならない。


(職権による表示に関する登記の手続)
第九十六条 登記官は、職権で表示に関する登記をしようとするときは、職権表示登記等事件簿に登記の目的、立件の年月日及び立件番号並びに不動産所在事項を記録しなければならない。
2 登記官は、地図若しくは地図に準ずる図面を訂正しようとするとき(第十六条の申出により訂正するときを含む。)又は土地所在図、地積測量図、建物図面若しくは各階平面図を訂正しようとするとき(第八十八条の申出により訂正するときを含む。)は、職権表示登記等事件簿に事件の種別、立件の年月日及び立件番号並びに不動産所在事項を記録しなければならない。

 


第二款 土地の表示に関する登記(第九十七条―第百十条

  

規則97条(地番区域)

第九十七条 地番区域は、市、区、町、村、字又はこれに準ずる地域をもって定めるものとする。

 

H23-7地番

 

エ 地番は、市、区、町、村、字又はこれに準ずる地域ごとに起番し、土地の位置が分かりやすいものとなるように定められる。

 

正しい

 

規則97条(地番区域)

第九十七条 地番区域は、市、区、町、村、字又はこれに準ずる地域をもって定めるものとする。

 

規則98条(地番)

第九十八条 地番は、地番区域ごとに起番して定めるものとする。
2 地番は、土地の位置が分かりやすいものとなるように定めるものとする。

 

 

 

規則98条(地番)

第九十八条 地番は、地番区域ごとに起番して定めるものとする。
2 地番は、土地の位置が分かりやすいものとなるように定めるものとする。

 

H23-7地番

 

エ 地番は、市、区、町、村、字又はこれに準ずる地域ごとに起番し、土地の位置が分かりやすいものとなるように定められる。

 

正しい

 

規則97条(地番区域)

第九十七条 地番区域は、市、区、町、村、字又はこれに準ずる地域をもって定めるものとする。

 

規則98条(地番)

第九十八条 地番は、地番区域ごとに起番して定めるものとする。
2 地番は、土地の位置が分かりやすいものとなるように定めるものとする。

 

 

 

規則99条(地目)

第九十九条 地目は、土地の主な用途により、田、畑、宅地、学校用地、鉄道用地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野、墓地、境内地、運河用地、水道用地、用悪水路、ため池、堤、井溝、保安林、公衆用道路、公園及び雑種地に区分して定めるものとする。

 

H21-5地目 

 

教授: 土地の登記事項の一つに地目がありますが、これについて説明してください。
学生:ア 地目は、土地の用途による分類です。所在、地番及び地積と共に、登記された土地を特定するためのもので、登記記録の表題部に記録されます。

 

正しい

 

法34条(土地の表示に関する登記の登記事項)

第三十四条 土地の表示に関する登記の登記事項は、第二十七条各号に掲げるもののほか、次のとおりとする。
一 土地の所在する市、区、郡、町、村及び字
二 地番
三 地目
四 地積
2 前項第三号の地目及び同項第四号の地積に関し必要な事項は、法務省令で定める。

規則4条(登記記録の編成)

第四条 土地の登記記録の表題部は、別表一の第一欄に掲げる欄に区分し、同表の第一欄に掲げる欄に同表の第二欄に掲げる事項を記録するものとする。
2 建物(次項の建物を除く。)の登記記録の表題部は、別表二の第一欄に掲げる欄に区分し、同表の第一欄に掲げる欄に同表の第二欄に掲げる事項を記録するものとする。
3 区分建物である建物の登記記録の表題部は、別表三の第一欄に掲げる欄に区分し、同表の第一欄に掲げる欄に同表の第二欄に掲げる事項を記録するものとする。
4 権利部は、甲区及び乙区に区分し、甲区には所有権に関する登記の登記事項を記録するものとし、乙区には所有権以外の権利に関する登記の登記事項を記録するものとする。

規則別表一 (第四条第一項関係)土地の登記記録

 

第一欄
第二欄
地図番号欄
地図の番号又は図郭の番号並びに筆界特定の年月日及び手続番号
土地の表示欄
不動産番号欄
不動産番号
所在欄
所在
地番欄
地番
地目欄
地目
地積欄
地積
原因及びその日付欄
登記原因及びその日付
河川区域内又は高規格堤防特別区域内、樹林帯区域内、特定樹林帯区域内若しくは河川立体区域内の土地である旨
閉鎖の事由
登記の日付欄
登記の年月日
閉鎖の年月日
所有者欄
所有者及びその持分
規則99条(地目)

第九十九条 地目は、土地の主な用途により、田、畑、宅地、学校用地、鉄道用地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野、墓地、境内地、運河用地、水道用地、用悪水路、ため池、堤、井溝、保安林、公衆用道路、公園及び雑種地に区分して定めるものとする。

 

 

 

 

規則100条(地積)

第百条 地積は、水平投影面積により、平方メートルを単位として定め、一平方メートルの百分の一(宅地及び鉱泉地以外の土地で十平方メートルを超えるものについては、一平方メートル)未満の端数は、切り捨てる。

 

H20-6地積 

 

ア 邸宅の敷地及びこれに接続したテニスコートに利用されている甲土地から、テニスコートの部分を分筆して乙土地とする場合において、この部分の実測面積が620.5782平方メートルであるときは、地積は、620平方メートルである。

 

誤り

 

テニスコート又はプールについては,宅地に接続するものは宅地とし,その他は雑種地とする。(準則69条9号)

本肢のテニスコートの部分(乙土地)も邸宅(大きな住宅屋敷)の敷地に接続しているので、地目は「宅地」であり、

その地積は、一平方メートルの百分の一未満の端数を切り捨てて、620.57平方メートルとする。(規則100条)

 

準則69条(地目の認定)

第69条
土地の地目は,次に掲げるところによって定めるものとする。
一 牧草栽培地は,畑とする。
二 海産物を乾燥する場所の区域内に永久的設備と認められる建物がある場合には,その敷地の区域に属する部分だけを宅地とする。
三 耕作地の区域内にある農具小屋等の敷地は,その建物が永久的設備と認められるものに限り,宅地とする。
四 牧畜のために使用する建物の敷地,牧草栽培地及び林地等で牧場地域内にあるものは,すべて牧場とする。
五 水力発電のための水路又は排水路は,雑種地とする。
六 遊園地,運動場,ゴルフ場又は飛行場において,建物の利用を主とする建物敷地以外の部分が建物に附随する庭園に過ぎないと認められる場合には,その全部を一団として宅地とする。
七 遊園地,運動場,ゴルフ場又は飛行場において,一部に建物がある場合でも,建物敷地以外の土地の利用を主とし,建物はその附随的なものに過ぎないと認められるときは,その全部を一団として雑種地とする。ただし,道路,溝,堀その他により建物敷地として判然区分することができる状況にあるものは,これを区分して宅地としても差し支えない。
八 競馬場内の土地については,事務所,観覧席及びきゅう舎等永久的設備と認められる建物の敷地及びその附属する土地は宅地とし,馬場は雑種地とし,その他の土地は現況に応じてその地目を定める。
九 テニスコート又はプールについては,宅地に接続するものは宅地とし,その他は雑種地とする。
十 ガスタンク敷地又は石油タンク敷地は,宅地とする。
十一 工場又は営業場に接続する物干場又はさらし場は,宅地とする。
十二 火葬場については,その構内に建物の設備があるときは構内全部を宅地とし,建物の設備のないときは雑種地とする。
十三 高圧線の下の土地で他の目的に使用することができない区域は,雑種地とする。
十四 鉄塔敷地又は変電所敷地は,雑種地とする。
十五 坑口又はやぐら敷地は,雑種地とする。
十六 製錬所の煙道敷地は,雑種地とする。
十七 陶器かまどの設けられた土地については,永久的設備と認められる雨覆いがあるときは宅地とし,その設備がないときは雑種地とする。
十八 木場(木ぼり)の区域内の土地は,建物がない限り,雑種地とする。

 

規則100条(地積)

第百条 地積は、水平投影面積により、平方メートルを単位として定め、一平方メートルの百分の一(宅地及び鉱泉地以外の土地で十平方メートルを超えるものについては、一平方メートル)未満の端数は、切り捨てる。

 

 

イ 居宅の敷地となっている甲土地から、公衆用道路として利用される状態となった部分を分筆して乙土地とする場合において、この部分の実測面積が9.0025平方メートルであるときは、地積は、9.00平方メートルである。

 

正しい

 

地目が公衆用道路であっても、

10平方メートルを超えていないので、 

その地積は、一平方メートルの百分の一未満の端数を切り捨てて、9.00平方メートルとする。(規則100条)

 

規則100条(地積)

第百条 地積は、水平投影面積により、平方メートルを単位として定め、一平方メートルの百分の一(宅地及び鉱泉地以外の土地で十平方メートルを超えるものについては、一平方メートル)未満の端数は、切り捨てる。

  

  

ウ 畑として利用されている甲土地から、地役権を設定するため、高圧線下となった土地を分筆して乙土地とする場合において、この部分の実測面積が34.9471平方メートルであるときは、地積は34.94平方メートルである。

 

誤り

 

高圧線の下の土地で他の目的に使用することができない区域は,雑種地であるが、(準則69条13号、地目認定)

本肢の乙土地は「畑」であるから、

その地積は、一平方メートル未満の端数を切り捨てて、34平方メートルとする。(規則100条)

 

 

準則69条(地目の認定)

第69条
土地の地目は,次に掲げるところによって定めるものとする。
一 牧草栽培地は,畑とする。
二 海産物を乾燥する場所の区域内に永久的設備と認められる建物がある場合には,その敷地の区域に属する部分だけを宅地とする。
三 耕作地の区域内にある農具小屋等の敷地は,その建物が永久的設備と認められるものに限り,宅地とする。
四 牧畜のために使用する建物の敷地,牧草栽培地及び林地等で牧場地域内にあるものは,すべて牧場とする。
五 水力発電のための水路又は排水路は,雑種地とする。
六 遊園地,運動場,ゴルフ場又は飛行場において,建物の利用を主とする建物敷地以外の部分が建物に附随する庭園に過ぎないと認められる場合には,その全部を一団として宅地とする。
七 遊園地,運動場,ゴルフ場又は飛行場において,一部に建物がある場合でも,建物敷地以外の土地の利用を主とし,建物はその附随的なものに過ぎないと認められるときは,その全部を一団として雑種地とする。ただし,道路,溝,堀その他により建物敷地として判然区分することができる状況にあるものは,これを区分して宅地としても差し支えない。
八 競馬場内の土地については,事務所,観覧席及びきゅう舎等永久的設備と認められる建物の敷地及びその附属する土地は宅地とし,馬場は雑種地とし,その他の土地は現況に応じてその地目を定める。
九 テニスコート又はプールについては,宅地に接続するものは宅地とし,その他は雑種地とする。
十 ガスタンク敷地又は石油タンク敷地は,宅地とする。
十一 工場又は営業場に接続する物干場又はさらし場は,宅地とする。
十二 火葬場については,その構内に建物の設備があるときは構内全部を宅地とし,建物の設備のないときは雑種地とする。
十三 高圧線の下の土地で他の目的に使用することができない区域は,雑種地とする。
十四 鉄塔敷地又は変電所敷地は,雑種地とする。
十五 坑口又はやぐら敷地は,雑種地とする。
十六 製錬所の煙道敷地は,雑種地とする。
十七 陶器かまどの設けられた土地については,永久的設備と認められる雨覆いがあるときは宅地とし,その設備がないときは雑種地とする。
十八 木場(木ぼり)の区域内の土地は,建物がない限り,雑種地とする。

 

規則100条(地積)

第百条 地積は、水平投影面積により、平方メートルを単位として定め、一平方メートルの百分の一(宅地及び鉱泉地以外の土地で十平方メートルを超えるものについては、一平方メートル)未満の端数は、切り捨てる。

 

 

エ 保安林として登記されている甲土地から、温泉の湧出口となっている部分を分筆して乙土地とする場合において、この部分についても保安林の指定解除がなく、かつ、実測面積が56.8703平方メートルであるときは、地積は56.87平方メートルである。

 

誤り

 

地目が保安林とされた土地については、

保安林の指定の解除がない限り、他の地目に変更することができない。(昭和51・12・25民三6529号回答)

本肢の乙土地は依然として保安林であり、

その地積は、一平方メートル未満の端数を切り捨てて、56平方メートルとする。(規則100条)

 

規則100条(地積)

第百条 地積は、水平投影面積により、平方メートルを単位として定め、一平方メートルの百分の一(宅地及び鉱泉地以外の土地で十平方メートルを超えるものについては、一平方メートル)未満の端数は、切り捨てる。

 

  

オ 畑として登記されている甲土地から、宅地造成工事中となっている部分を分筆して乙土地とする場合においてこの部分の実測面積が215.4766平方メートルであるときは、地積は、215平方メートルである。

 

誤り

 

宅地造成工事中の段階では、地目が宅地に変更したものとすることができないので、

 (昭和56・8・28民三5402号通達二・1、昭和56・8・28民三5402号通知7、地目認定)

 

本肢の乙土地は依然として畑であり、

その地積は、一平方メートル未満の端数を切り捨てて、215平方メートルとする。(規則100条)

 

規則100条(地積)

第百条 地積は、水平投影面積により、平方メートルを単位として定め、一平方メートルの百分の一(宅地及び鉱泉地以外の土地で十平方メートルを超えるものについては、一平方メートル)未満の端数は、切り捨てる。

 

 


(分筆の登記における表題部の記録方法)
第百一条 登記官は、甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をするときは、乙土地について新たな登記記録を作成し、当該登記記録の表題部に何番の土地から分筆した旨を記録しなければならない。
2 登記官は、前項の場合には、甲土地に新たな地番を付し、甲土地の登記記録に、残余部分の土地の表題部の登記事項、何番の土地を分筆した旨及び従前の土地の表題部の登記事項の変更部分を抹消する記号を記録しなければならない。
3 前項の規定にかかわらず、登記官は、分筆後の甲土地について従前の地番と同一の地番を付すことができる。この場合には、甲土地の登記記録の表題部の従前の地番を抹消する記号を記録することを要しない。


(分筆の登記における権利部の記録方法)
第百二条 登記官は、前条の場合において、乙土地の登記記録の権利部の相当区に、甲土地の登記記録から権利に関する登記(地役権の登記にあっては、乙土地に地役権が存続することとなる場合に限る。)を転写し、かつ、分筆の登記に係る申請の受付の年月日及び受付番号を記録しなければならない。この場合において、所有権及び担保権以外の権利(地役権を除く。)については分筆後の甲土地が共にその権利の目的である旨を記録し、担保権については既にその権利についての共同担保目録が作成されているときを除き共同担保目録を作成し、転写した権利の登記の末尾にその共同担保目録の記号及び目録番号を記録しなければならない。
2 登記官は、前項の場合において、転写する権利が担保権であり、かつ、既にその権利についての共同担保目録が作成されているときは、同項の規定により転写された乙土地に関する権利を当該共同担保目録に記録しなければならない。
3 登記官は、甲土地の登記記録から乙土地の登記記録に所有権以外の権利に関する登記を転写したときは、分筆後の甲土地の登記記録の当該権利に関する登記に、担保権以外の権利(地役権を除く。)については乙土地が共にその権利の目的である旨を、担保権については既にその権利についての共同担保目録が作成されているときを除き第一項の規定により作成した共同担保目録の記号及び目録番号を記録しなければならない。

 

 

規則103条(地役権の登記がある土地の分筆の登記)

第百三条 登記官は、承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、地役権設定の範囲が分筆後の甲土地又は乙土地の一部となるときは、分筆後の甲土地又は乙土地の登記記録の当該地役権に関する登記に当該地役権設定の範囲及び地役権図面番号を記録しなければならない。
2 登記官は、前項の場合には、要役地の登記記録の第百五十九条第一項各号に掲げる事項に関する変更の登記をしなければならない。
3 登記官は、第一項の場合において、要役地が他の登記所の管轄区域内にあるときは、遅滞なく、当該他の登記所に承役地の分筆の登記をした旨を通知しなければならない。
4 前項の通知を受けた登記所の登記官は、遅滞なく、第二項に規定する登記をしなければならない。

 

H22-18土地の分筆の登記 

  

ウ 甲土地を要役地とする地役権設定登記がされている乙土地を分筆する場合において、分筆後の土地の一部について地役権が存続するときは、甲土地の登記記録に記録されている承役地である不動産に関する事項については、職権で変更の登記がされる。

 

正しい

 

登記官は、

承役地についてする地役権の登記がある甲土地から

乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、

地役権設定の範囲が分筆後の甲土地又は乙土地の一部となるときは、

分筆後の甲土地又は乙土地の登記記録の当該地役権に関する登記に

当該地役権設定の範囲及び地役権図面番号を記録しなければならない。

登記官は、この場合には、

要役地の登記記録の

第百五十九条第一項各号に掲げる事項(承役地に係る不動産所在事項等)に関する変更の登記をしなければならない。(規則103条1項・2項)

 

規則103条(地役権の登記がある土地の分筆の登記)

第百三条 登記官は、承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、地役権設定の範囲が分筆後の甲土地又は乙土地の一部となるときは、分筆後の甲土地又は乙土地の登記記録の当該地役権に関する登記に当該地役権設定の範囲及び地役権図面番号を記録しなければならない。
2 登記官は、前項の場合には、要役地の登記記録の第百五十九条第一項各号に掲げる事項に関する変更の登記をしなければならない。
3 登記官は、第一項の場合において、要役地が他の登記所の管轄区域内にあるときは、遅滞なく、当該他の登記所に承役地の分筆の登記をした旨を通知しなければならない。
4 前項の通知を受けた登記所の登記官は、遅滞なく、第二項に規定する登記をしなければならない。

規則159条(地役権の登記)

第百五十九条 法第八十条第四項に規定する法務省令で定める事項は、次のとおりとする。
一 要役地の地役権の登記である旨
二 承役地に係る不動産所在事項及び当該土地が承役地である旨
三 地役権設定の目的及び範囲
四 登記の年月日
2 登記官は、地役権の設定の登記をした場合において、要役地が他の登記所の管轄区域内にあるときは、遅滞なく、当該他の登記所に承役地、要役地、地役権設定の目的及び範囲並びに地役権の設定の登記の申請の受付の年月日を通知しなければならない。
3 登記官は、地役権の登記事項に関する変更の登記若しくは更正の登記又は地役権の登記の抹消をしたときは、要役地の登記記録の第一項各号に掲げる事項についての変更の登記若しくは更正の登記又は要役地の地役権の登記の抹消をしなければならない。
4 第二項の規定は、地役権の登記事項に関する変更の登記若しくは更正の登記又は地役権の登記の抹消をした場合において、要役地が他の登記所の管轄区域内にあるときについて準用する。
5 第二項(前項において準用する場合を含む。)の通知を受けた登記所の登記官は、遅滞なく、要役地の登記記録の乙区に、通知を受けた事項を記録し、又は第三項の登記をしなければならない。 

 

 

  

 

規則104条(分筆に伴う権利の消滅の登記)

第百四条 法第四十条の規定による権利が消滅した旨の登記は、分筆の登記の申請情報と併せて次に掲げる情報が提供された場合にするものとする。
一 当該権利の登記名義人(当該権利が抵当権である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)が当該権利を消滅させることを承諾したことを証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報
二 前号の権利を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、当該第三者が承諾したことを証する当該第三者が作成した情報又は当該第三者に対抗することができる裁判があったことを証する情報
三 第一号の権利が抵当証券の発行されている抵当権であるときは、当該抵当証券
2 甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、法第四十条の規定により乙土地について権利が消滅した旨の登記をするときは、分筆後の甲土地の登記記録の当該権利に関する登記についてする付記登記によって乙土地について当該権利が消滅した旨を記録しなければならない。この場合には、第百二条第一項の規定にかかわらず、当該消滅した権利に係る権利に関する登記を乙土地の登記記録に転写することを要しない。
3 甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、法第四十条の規定により分筆後の甲土地について権利が消滅した旨の登記をするときは、分筆後の甲土地の登記記録の当該権利に関する登記についてする付記登記によって分筆後の甲土地について当該権利が消滅した旨を記録し、当該権利に関する登記を抹消する記号を記録しなければならない。
4 第二項の規定は、承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、乙土地に地役権が存しないこととなるとき(法第四十条の場合を除く。)について準用する。
5 第三項の規定は、承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、分筆後の甲土地に地役権が存しないこととなるとき(法第四十条の場合を除く。)について準用する。

6 登記官は、要役地についてする地役権の登記がある土地について分筆の登記をする場合において、当該分筆の登記の申請情報と併せて当該地役権を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを証する地役権者が作成した情報が提供されたとき(当該土地を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者が承諾したことを証する情報が併せて提供されたときに限る。)は、当該土地について当該地役権が消滅した旨を登記しなければならない。この場合においては、第一項第二号、第二項及び第三項の規定を準用する。

 

H20-8土地の分合筆の登記 

 

ア 甲土地に要役地についてする地役権の登記がある場合には、乙土地に合筆しようとする部分について地役権を消滅させることを証する地役権者の作成した情報を提供して、本件分合筆の登記を申請することができる。

  

正しい

 

要役地についてする地役権の登記がある土地は、

他の土地と合筆の登記をすることができないが、(法41条6号)

要役地についてする地役権の登記がある甲土地の一部を分筆して、これを乙土地に合筆する分合筆の登記にあっては、

その甲土地の一部について地役権を消滅させることを証する地役権者が作成した情報が提供して申請することができる。(規則108条3項、規則104条6項)

 

法41条(合筆の登記の制限)

第四十一条 次に掲げる合筆の登記は、することができない。
一 相互に接続していない土地の合筆の登記
二 地目又は地番区域が相互に異なる土地の合筆の登記
三 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に異なる土地の合筆の登記
四 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に持分を異にする土地の合筆の登記
五 所有権の登記がない土地と所有権の登記がある土地との合筆の登記
六 所有権の登記以外の権利に関する登記がある土地(権利に関する登記であって、合筆後の土地の登記記録に登記することができるものとして法務省令で定めるものがある土地を除く。)の合筆の登記

 

規則108条(分合筆の登記)

第百八条 登記官は、甲土地の一部を分筆して、これを乙土地に合筆する場合において、分筆の登記及び合筆の登記をするときは、乙土地の登記記録の表題部に、合筆後の土地の表題部の登記事項、何番の土地の一部を合併した旨及び従前の土地の表題部の登記事項の変更部分を抹消する記号を記録しなければならない。この場合には、第百六条の規定は、適用しない。
2 登記官は、前項に規定する登記をするときは、甲土地の登記記録の表題部に、残余部分の土地の表題部の登記事項、何番の土地に一部を合併した旨及び従前の土地の表題部の登記事項の変更部分を抹消する記号を記録しなければならない。この場合には、第百一条第一項及び第二項の規定は、適用しない。
3 第百二条第一項(承役地についてする地役権の登記に係る部分に限る。)、第百三条、第百四条及び前条の規定は、第一項の場合について準用する。

 

規則104条(分筆に伴う権利の消滅の登記)

第百四条 法第四十条の規定による権利が消滅した旨の登記は、分筆の登記の申請情報と併せて次に掲げる情報が提供された場合にするものとする。
一 当該権利の登記名義人(当該権利が抵当権である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)が当該権利を消滅させることを承諾したことを証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報
二 前号の権利を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、当該第三者が承諾したことを証する当該第三者が作成した情報又は当該第三者に対抗することができる裁判があったことを証する情報
三 第一号の権利が抵当証券の発行されている抵当権であるときは、当該抵当証券
2 甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、法第四十条の規定により乙土地について権利が消滅した旨の登記をするときは、分筆後の甲土地の登記記録の当該権利に関する登記についてする付記登記によって乙土地について当該権利が消滅した旨を記録しなければならない。この場合には、第百二条第一項の規定にかかわらず、当該消滅した権利に係る権利に関する登記を乙土地の登記記録に転写することを要しない。
3 甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、法第四十条の規定により分筆後の甲土地について権利が消滅した旨の登記をするときは、分筆後の甲土地の登記記録の当該権利に関する登記についてする付記登記によって分筆後の甲土地について当該権利が消滅した旨を記録し、当該権利に関する登記を抹消する記号を記録しなければならない。
4 第二項の規定は、承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、乙土地に地役権が存しないこととなるとき(法第四十条の場合を除く。)について準用する。
5 第三項の規定は、承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、分筆後の甲土地に地役権が存しないこととなるとき(法第四十条の場合を除く。)について準用する。

6 登記官は、要役地についてする地役権の登記がある土地について分筆の登記をする場合において、当該分筆の登記の申請情報と併せて当該地役権を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを証する地役権者が作成した情報が提供されたとき(当該土地を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者が承諾したことを証する情報が併せて提供されたときに限る。)は、当該土地について当該地役権が消滅した旨を登記しなければならない。

この場合においては、第一項第二号、第二項及び第三項の規定を準用する。

 

 

H22-15区分建物・複合問題 

 

エ 抵当権の設定の登記がある建物を2個に区分する建物の区分の登記を申請する場合において、抵当権者が一方の区分建物についてのみ当該抵当権の消滅を承諾したことを証する情報が提供されたときは、もう一方の区分建物の登記記録にのみ抵当権の設定の登記が転写される。

 

正しい

 

所有権等の登記以外の権利に関する登記がある非区分建物についての

区分の登記の申請においては、

区分後のいずれかの建物について

当該権利に関する登記に係る権利の消滅を承諾したことを証する情報が提供できるとされ、(法54条3項、法40条)

この情報の提供があったときは、

消滅の承諾がなかった区分後の建物の登記記録にのみ

当該権利に関する登記が転写(非区分建物の区分の登記の場合は、移記)される。(規則130条1項・2項、規則104条2項・3項)

 

法54条(建物の分割、区分又は合併の登記)

第五十四条 次に掲げる登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。
一 建物の分割の登記(表題登記がある建物の附属建物を当該表題登記がある建物の登記記録から分割して登記記録上別の一個の建物とする登記をいう。以下同じ。)
二 建物の区分の登記(表題登記がある建物又は附属建物の部分であって区分建物に該当するものを登記記録上区分建物とする登記をいう。以下同じ。)
三 建物の合併の登記(表題登記がある建物を登記記録上他の表題登記がある建物の附属建物とする登記又は表題登記がある区分建物を登記記録上これと接続する他の区分建物である表題登記がある建物若しくは附属建物に合併して一個の建物とする登記をいう。以下同じ。)
2 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物についての建物の分割の登記又は建物の区分の登記は、所有者以外の者は、申請することができない。
3 第四十条の規定は、所有権等の登記以外の権利に関する登記がある建物についての建物の分割の登記又は建物の区分の登記をするときについて準用する。 

  

法40条(分筆に伴う権利の消滅の登記)

(分筆に伴う権利の消滅の登記)
第四十条 登記官は、所有権の登記以外の権利に関する登記がある土地について分筆の登記をする場合において、

当該分筆の登記の申請情報と併せて当該権利に関する登記に係る権利の登記名義人(当該権利に関する登記が抵当権の登記である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)が当該権利を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを承諾したことを証する情報が提供されたとき(当該権利を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者が承諾したことを証する情報が併せて提供されたときに限る。)は、

法務省令で定めるところにより、当該承諾に係る土地について当該権利が消滅した旨を登記しなければならない。

 

規則130条(建物の区分の登記における権利部の記録方法)

第百三十条 登記官は、前条第一項の場合には、

区分後の各建物についての新登記記録の権利部の相当区に、

区分前の建物の登記記録から権利に関する登記を移記し、

かつ、建物の区分の登記に係る申請の受付の年月日及び受付番号を記録しなければならない。

この場合においては、第百二条第一項後段、第二項及び第三項並びに第百四条第一項から第三項までの規定を準用する。

2 第百二条及び第百四条第一項から第三項までの規定は、前条第三項の場合における権利に関する登記について準用する。

3 第百二十三条の規定は、前条第一項の規定による建物の区分の登記をした場合において、区分後の建物が敷地権付き区分建物となるときについて準用する。

 

規則104条(分筆に伴う権利の消滅の登記)

第百四条 法第四十条の規定による権利が消滅した旨の登記は、分筆の登記の申請情報と併せて次に掲げる情報が提供された場合にするものとする。
一 当該権利の登記名義人(当該権利が抵当権である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)が当該権利を消滅させることを承諾したことを証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報
二 前号の権利を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、当該第三者が承諾したことを証する当該第三者が作成した情報又は当該第三者に対抗することができる裁判があったことを証する情報
三 第一号の権利が抵当証券の発行されている抵当権であるときは、当該抵当証券
2 甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、法第四十条の規定により乙土地について権利が消滅した旨の登記をするときは、分筆後の甲土地の登記記録の当該権利に関する登記についてする付記登記によって乙土地について当該権利が消滅した旨を記録しなければならない。この場合には、第百二条第一項の規定にかかわらず、当該消滅した権利に係る権利に関する登記を乙土地の登記記録に転写することを要しない。
3 甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、法第四十条の規定により分筆後の甲土地について権利が消滅した旨の登記をするときは、分筆後の甲土地の登記記録の当該権利に関する登記についてする付記登記によって分筆後の甲土地について当該権利が消滅した旨を記録し、当該権利に関する登記を抹消する記号を記録しなければならない。
4 第二項の規定は、承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、乙土地に地役権が存しないこととなるとき(法第四十条の場合を除く。)について準用する。
5 第三項の規定は、承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、分筆後の甲土地に地役権が存しないこととなるとき(法第四十条の場合を除く。)について準用する。

6 登記官は、要役地についてする地役権の登記がある土地について分筆の登記をする場合において、当該分筆の登記の申請情報と併せて当該地役権を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを証する地役権者が作成した情報が提供されたとき(当該土地を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者が承諾したことを証する情報が併せて提供されたときに限る。)は、当該土地について当該地役権が消滅した旨を登記しなければならない。この場合においては、第一項第二号、第二項及び第三項の規定を準用する。

  

 

H22-18土地の分筆の登記 

 

イ 所有権移転請求権保全の仮登記がされている甲土地から乙土地を分筆する場合には、分筆後の乙土地について仮登記権利者が権利の消滅を承諾したことを証する情報が提供されたときであっても、分筆後の乙土地の登記記録には当該仮登記が転写される。

 

誤り

 

土地の分筆の登記を申請する場合は、

所有権の登記以外の権利に関する登記に係る権利を

分筆後のいずれかの土地について消滅させることを承諾したことを証する情報を提供することができるが、(法40条)

この消滅承諾により消滅したとすることができるのは、

所有権の登記以外の権利及びその仮登記に係る権利

並びに買戻権のほか、

所有権に関する仮登記に係る権利をこれに含む。(登記研究)

 

よって、

所有権移転請求権保全の仮登記がされている甲土地から

乙土地を分筆する場合には、

分筆後の乙土地について仮登記権利者が権利の消滅を承諾したことを証する情報が提供されたときは、

分筆後の乙土地の登記記録には、当該仮登記は転写されない。(規則104条2項)

 

法40条(分筆に伴う権利の消滅の登記)

(分筆に伴う権利の消滅の登記)
第四十条 登記官は、所有権の登記以外の権利に関する登記がある土地について分筆の登記をする場合において、

当該分筆の登記の申請情報と併せて当該権利に関する登記に係る権利の登記名義人(当該権利に関する登記が抵当権の登記である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)が当該権利を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを承諾したことを証する情報が提供されたとき(当該権利を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者が承諾したことを証する情報が併せて提供されたときに限る。)は、

法務省令で定めるところにより、当該承諾に係る土地について当該権利が消滅した旨を登記しなければならない。

 

規則104条(分筆に伴う権利の消滅の登記)

第百四条 法第四十条の規定による権利が消滅した旨の登記は、分筆の登記の申請情報と併せて次に掲げる情報が提供された場合にするものとする。
一 当該権利の登記名義人(当該権利が抵当権である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)が当該権利を消滅させることを承諾したことを証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報
二 前号の権利を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、当該第三者が承諾したことを証する当該第三者が作成した情報又は当該第三者に対抗することができる裁判があったことを証する情報
三 第一号の権利が抵当証券の発行されている抵当権であるときは、当該抵当証券
2 甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、法第四十条の規定により乙土地について権利が消滅した旨の登記をするときは、分筆後の甲土地の登記記録の当該権利に関する登記についてする付記登記によって乙土地について当該権利が消滅した旨を記録しなければならない。この場合には、第百二条第一項の規定にかかわらず、当該消滅した権利に係る権利に関する登記を乙土地の登記記録に転写することを要しない。
3 甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、法第四十条の規定により分筆後の甲土地について権利が消滅した旨の登記をするときは、分筆後の甲土地の登記記録の当該権利に関する登記についてする付記登記によって分筆後の甲土地について当該権利が消滅した旨を記録し、当該権利に関する登記を抹消する記号を記録しなければならない。
4 第二項の規定は、承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、乙土地に地役権が存しないこととなるとき(法第四十条の場合を除く。)について準用する。
5 第三項の規定は、承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、分筆後の甲土地に地役権が存しないこととなるとき(法第四十条の場合を除く。)について準用する。

6 登記官は、要役地についてする地役権の登記がある土地について分筆の登記をする場合において、当該分筆の登記の申請情報と併せて当該地役権を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを証する地役権者が作成した情報が提供されたとき(当該土地を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者が承諾したことを証する情報が併せて提供されたときに限る。)は、当該土地について当該地役権が消滅した旨を登記しなければならない。この場合においては、第一項第二号、第二項及び第三項の規定を準用する。

 

 

H23-7地番 

 

イ 要役地についてする地役権の登記がある土地で地番に支号がないものについて分筆の登記をする場合において、当該地役権を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを証する地役権者が作成した情報が提供され、当該土地の地役権を抹消するときは、分筆した土地について支号を用いない地番を存することができる。

 

正しい

 

登記官は、要役地についてする地役権の登記がある土地について分筆の登記をする場合において、

当該分筆の登記の申請情報と併せて当該地役権を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを証する地役権者が作成した情報が提供されたときは、

当該土地について当該地役権が消滅した旨を登記しなければならない。(規則104条6項)

また、この場合に分筆後の地番を定めるときは、

地役権を消滅させない分筆後の土地について分筆前の土地の番号を用いるものとする。

そこで、分筆前の土地に支号がないときは、分筆した土地について支号を設けない地番を存するものとすることができる。(準則67条1項5号、平成17・2・25民二457号・第1・14・(2))

 

規則104条6項(分筆に伴う権利の消滅の登記)

6 登記官は、要役地についてする地役権の登記がある土地について分筆の登記をする場合において、当該分筆の登記の申請情報と併せて当該地役権を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを証する地役権者が作成した情報が提供されたとき(当該土地を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者が承諾したことを証する情報が併せて提供されたときに限る。)は、当該土地について当該地役権が消滅した旨を登記しなければならない。この場合においては、第一項第二号、第二項及び第三項の規定を準用する。

 

準則67条1項5号(地番の定め方)

第67条 
地番は,規則第98条に定めるところによるほか,次に掲げるところにより定めるものとする。
一 地番は,他の土地の地番と重複しない番号をもって定める。
二 抹消,滅失又は合筆により登記記録が閉鎖された土地の地番は,特別の事情がない限り,再使用しない。
三 土地の表題登記をする場合には,当該土地の地番区域内における最終の地番を追い順次にその地番を定める。
四 分筆した土地については,分筆前の地番に支号を付して各筆の地番を定める。ただし,本番に支号のある土地を分筆する場合には,その1筆には,従来の地番を存し,他の各筆には,本番の最終の支号を追い順次支号を付してその地番を定める。
五 前号本文の規定にかかわらず,規則第104条第6項に規定する場合には,分筆した土地について支号を用いない地番を存することができる。
六 合筆した土地については,合筆前の首位の地番をもってその地番とする。
七 特別の事情があるときは,第3号,第4号及び第6号の規定にかかわらず,適宜の地番を定めて差し支えない。
八 土地区画整理事業を施行した地域等においては,ブロック(街区)地番を付して差し支えない。
九 地番の支号には,数字を用い,支号の支号は用いない。

 

平成17・2・25民二457号・第1・14・(2)

14 要役地の分筆の取扱い

(1)分筆後の土地の一部について地役権を消滅させることを証する情報登記官は、要役地についてする地役権の登記がある土地について分筆の登記をする場合において、当該分筆の登記の申請情報と併せて当該地役権を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを証する地役権者が作成した情報が提供されたときは、当該土地について当該地役権が消滅した旨を登記しなければならないものとされた(規則第104条第6項)。

当該地役権者が作成した情報を記載した書面には、当該地役権者が記名押印し、これに当該地役権者の印鑑証明書を添付することを要する(当該消滅させることを証する情報を電子申請によって提供する場合には、当該情報に電子署名を行い、電子証明書と併せて提供することを要する。)。

(2)分筆後の土地の地番の定め方

(1)の場合において、分筆後の土地の地番を定めるときは、地役権を消滅させない分筆後の土地について、分筆前の土地の番号を用いるものとする。

この場合において、分筆前の土地に支号がないときは、分筆した土地について支号を設けない地番を存するものとすることができるとされた(準則第67条第1項第5号)。

 

 

H24-7土地分筆登記

 

イ 承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記を申請する場合において、地役権設定の範囲が分筆後の甲土地の全部のみとなるときは、甲土地の登記記録については地役権の範囲を甲土地全部に変更する旨を記録し、乙土地の登記記録については地役権の登記を甲土地の登記記録から転写した後、当該地役権の登記が抹消される。

  

正しい

 

承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記を申請する場合において、分筆する1筆の全部(甲土地)に地役権が存するときは、

甲土地の登記記録については地役権の範囲を甲土地全部に変更する旨が記録されるが,

乙土地については地役権の登記が転写されない。(規則104条4項・2項、平成21.2.20民二500号通達第一・三・1・㈣)

  

規則104条(分筆に伴う権利の消滅の登記)

第百四条 法第四十条の規定による権利が消滅した旨の登記は、分筆の登記の申請情報と併せて次に掲げる情報が提供された場合にするものとする。
一 当該権利の登記名義人(当該権利が抵当権である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)が当該権利を消滅させることを承諾したことを証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報
二 前号の権利を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、当該第三者が承諾したことを証する当該第三者が作成した情報又は当該第三者に対抗することができる裁判があったことを証する情報
三 第一号の権利が抵当証券の発行されている抵当権であるときは、当該抵当証券
2 甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、法第四十条の規定により乙土地について権利が消滅した旨の登記をするときは、分筆後の甲土地の登記記録の当該権利に関する登記についてする付記登記によって乙土地について当該権利が消滅した旨を記録しなければならない。この場合には、第百二条第一項の規定にかかわらず、当該消滅した権利に係る権利に関する登記を乙土地の登記記録に転写することを要しない。
3 甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、法第四十条の規定により分筆後の甲土地について権利が消滅した旨の登記をするときは、分筆後の甲土地の登記記録の当該権利に関する登記についてする付記登記によって分筆後の甲土地について当該権利が消滅した旨を記録し、当該権利に関する登記を抹消する記号を記録しなければならない。
4 第二項の規定は、承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、乙土地に地役権が存しないこととなるとき(法第四十条の場合を除く。)について準用する。
5 第三項の規定は、承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、分筆後の甲土地に地役権が存しないこととなるとき(法第四十条の場合を除く。)について準用する。

6 登記官は、要役地についてする地役権の登記がある土地について分筆の登記をする場合において、当該分筆の登記の申請情報と併せて当該地役権を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを証する地役権者が作成した情報が提供されたとき(当該土地を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者が承諾したことを証する情報が併せて提供されたときに限る。)は、当該土地について当該地役権が消滅した旨を登記しなければならない。

この場合においては、第一項第二号、第二項及び第三項の規定を準用する。

  

 

ウ 要役地について地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆し、乙土地について地役権を消滅させる登記を申請する場合において、分筆前の甲土地を目的とする抵当権の登記があるときは、分筆後の乙土地について地役権を消滅させることを証する地役権者が作成した情報のほか、抵当権者が当該地役権を消滅させることを承諾したことを証する情報も、申請情報と併せて登記所に提供しなければならない。

  

正しい

 

所有権以外の権利に関する登記を目的とし,第三者の権利に関する登記がある場合は,

当該所有権以外の権利に関する登記の権利者の消滅承諾書だけでなく,第三者の消滅承諾書も必要となる。(法40条かっこ書)

要役地についてする地役権の登記がある土地について分筆の登記をする場合において、

当該地役権を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを証する地役権者が作成した情報が提供されたとき(当該土地を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者が承諾したことを証する情報が併せて提供されたときに限る。)は、

当該土地について当該地役権が消滅した旨が登記される。(規則104条6項)

 

法40条(分筆に伴う権利の消滅の登記)

(分筆に伴う権利の消滅の登記)
第四十条 登記官は、所有権の登記以外の権利に関する登記がある土地について分筆の登記をする場合において、

当該分筆の登記の申請情報と併せて当該権利に関する登記に係る権利の登記名義人(当該権利に関する登記が抵当権の登記である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)が当該権利を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを承諾したことを証する情報が提供されたとき(当該権利を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者が承諾したことを証する情報が併せて提供されたときに限る。)は、

法務省令で定めるところにより、当該承諾に係る土地について当該権利が消滅した旨を登記しなければならない。

  

規則104条(分筆に伴う権利の消滅の登記)

第百四条 法第四十条の規定による権利が消滅した旨の登記は、分筆の登記の申請情報と併せて次に掲げる情報が提供された場合にするものとする。
一 当該権利の登記名義人(当該権利が抵当権である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)が当該権利を消滅させることを承諾したことを証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報
二 前号の権利を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、当該第三者が承諾したことを証する当該第三者が作成した情報又は当該第三者に対抗することができる裁判があったことを証する情報
三 第一号の権利が抵当証券の発行されている抵当権であるときは、当該抵当証券
2 甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、法第四十条の規定により乙土地について権利が消滅した旨の登記をするときは、分筆後の甲土地の登記記録の当該権利に関する登記についてする付記登記によって乙土地について当該権利が消滅した旨を記録しなければならない。この場合には、第百二条第一項の規定にかかわらず、当該消滅した権利に係る権利に関する登記を乙土地の登記記録に転写することを要しない。
3 甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、法第四十条の規定により分筆後の甲土地について権利が消滅した旨の登記をするときは、分筆後の甲土地の登記記録の当該権利に関する登記についてする付記登記によって分筆後の甲土地について当該権利が消滅した旨を記録し、当該権利に関する登記を抹消する記号を記録しなければならない。
4 第二項の規定は、承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、乙土地に地役権が存しないこととなるとき(法第四十条の場合を除く。)について準用する。
5 第三項の規定は、承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、分筆後の甲土地に地役権が存しないこととなるとき(法第四十条の場合を除く。)について準用する。

6 登記官は、要役地についてする地役権の登記がある土地について分筆の登記をする場合において、当該分筆の登記の申請情報と併せて当該地役権を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを証する地役権者が作成した情報が提供されたとき(当該土地を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者が承諾したことを証する情報が併せて提供されたときに限る。)は、当該土地について当該地役権が消滅した旨を登記しなければならない。

この場合においては、第一項第二号、第二項及び第三項の規定を準用する。

  

 

H26-10土地分筆登記

 

ア 抵当権の設定の登記がされている甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記を申請する場合において、その抵当権の登記名義人が当該抵当権を分筆後の甲土地について消滅させることを承諾したことを証する情報を提供したときは、分筆後の甲土地の登記記録には当該抵当権が消滅した旨が記録され、乙土地の登記記録には当該抵当権の設定の登記が転写される。

  

正しい

 

抵当権の設定がされている甲土地から乙土地を分筆する際、

甲土地について抵当権の消滅承諾があった場合、

甲土地には抵当権が消滅した旨が記録され、乙土地には抵当権が転写される。(規則104条1項1号・2項・3項)

 

法39条(分筆又は合筆の登記)

第三十九条 分筆又は合筆の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。
2 登記官は、前項の申請がない場合であっても、一筆の土地の一部が別の地目となり、又は地番区域(地番区域でない字を含む。第四十一条第二号において同じ。)を異にするに至ったときは、職権で、その土地の分筆の登記をしなければならない。
3 登記官は、第一項の申請がない場合であっても、第十四条第一項の地図を作成するため必要があると認めるときは、第一項に規定する表題部所有者又は所有権の登記名義人の異議がないときに限り、職権で、分筆又は合筆の登記をすることができる。

  

規則104条(分筆に伴う権利の消滅の登記)

第百四条 法第四十条の規定による権利が消滅した旨の登記は、分筆の登記の申請情報と併せて次に掲げる情報が提供された場合にするものとする。
一 当該権利の登記名義人(当該権利が抵当権である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)が当該権利を消滅させることを承諾したことを証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報
二 前号の権利を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、当該第三者が承諾したことを証する当該第三者が作成した情報又は当該第三者に対抗することができる裁判があったことを証する情報
三 第一号の権利が抵当証券の発行されている抵当権であるときは、当該抵当証券
2 甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、法第四十条の規定により乙土地について権利が消滅した旨の登記をするときは、分筆後の甲土地の登記記録の当該権利に関する登記についてする付記登記によって乙土地について当該権利が消滅した旨を記録しなければならない。この場合には、第百二条第一項の規定にかかわらず、当該消滅した権利に係る権利に関する登記を乙土地の登記記録に転写することを要しない。
3 甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、法第四十条の規定により分筆後の甲土地について権利が消滅した旨の登記をするときは、分筆後の甲土地の登記記録の当該権利に関する登記についてする付記登記によって分筆後の甲土地について当該権利が消滅した旨を記録し、当該権利に関する登記を抹消する記号を記録しなければならない。
4 第二項の規定は、承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、乙土地に地役権が存しないこととなるとき(法第四十条の場合を除く。)について準用する。
5 第三項の規定は、承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、分筆後の甲土地に地役権が存しないこととなるとき(法第四十条の場合を除く。)について準用する。

6 登記官は、要役地についてする地役権の登記がある土地について分筆の登記をする場合において、当該分筆の登記の申請情報と併せて当該地役権を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを証する地役権者が作成した情報が提供されたとき(当該土地を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者が承諾したことを証する情報が併せて提供されたときに限る。)は、当該土地について当該地役権が消滅した旨を登記しなければならない。

この場合においては、第一項第二号、第二項及び第三項の規定を準用する。

  

 

 

 

規則105条(合筆の登記の制限の特例)

第百五条 法第四十一条第六号の合筆後の土地の登記記録に登記することができる権利に関する登記は、次に掲げる登記とする。
一 承役地についてする地役権の登記
二 担保権の登記であって、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一のもの
三 信託の登記であって、法第九十七条第一項各号に掲げる登記事項が同一のもの
四 鉱害賠償登録令(昭和三十年政令第二十七号)第二十六条に規定する鉱害賠償登録に関する登記であって、鉱害賠償登録規則(昭和三十年法務省令第四十七号)第二条に規定する登録番号が同一のもの

 

H19-10土地の合筆の登記の制限 

 

イ 甲地及び乙地に鉱害賠償登録に関する登記がある場合において、その登録番号が同一であるときは、甲地及び乙地について合筆の登記を申請することができる。

 

正しい

 

所有権の登記以外の権利に関する登記がある土地の合筆の登記は、することができないのが原則であるが、

その特例として、数筆の土地についてされている権利に関する登記が、

鉱害賠償登録令第二十六条に規定する鉱害賠償登録に関する登記であって、鉱害賠償登録規則第二条に規定する登録番号が同一のときは、

それら数筆の土地は、合筆の登記をすることを妨げられない。(法41条6号、規則105条4号)

 

法41条(合筆の登記の制限)

第四十一条 次に掲げる合筆の登記は、することができない。
一 相互に接続していない土地の合筆の登記
二 地目又は地番区域が相互に異なる土地の合筆の登記
三 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に異なる土地の合筆の登記
四 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に持分を異にする土地の合筆の登記
五 所有権の登記がない土地と所有権の登記がある土地との合筆の登記
六 所有権の登記以外の権利に関する登記がある土地(権利に関する登記であって、合筆後の土地の登記記録に登記することができるものとして法務省令で定めるものがある土地を除く。)の合筆の登記

  

規則105条(合筆の登記の制限の特例)

第百五条 法第四十一条第六号の合筆後の土地の登記記録に登記することができる権利に関する登記は、次に掲げる登記とする。
一 承役地についてする地役権の登記
二 担保権の登記であって、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一のもの
三 信託の登記であって、法第九十七条第一項各号に掲げる登記事項が同一のもの
四 鉱害賠償登録令(昭和三十年政令第二十七号)第二十六条に規定する鉱害賠償登録に関する登記であって、鉱害賠償登録規則(昭和三十年法務省令第四十七号)第二条に規定する登録番号が同一のもの

  

  

ウ 甲地及び乙地について抵当権の仮登記がある場合において、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一であるときは、甲地及び乙地について合筆の登記を申請することができる。

 

正しい

 

所有権の登記以外の権利に関する登記がある土地の合筆の登記は、することができないのが原則であるが、

その特例として、数筆の土地についてされている権利に関する登記が、

担保権の登記であって、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一のときは、

それら数筆の土地は、合筆の登記をすることを妨げられない。(法41条6号、規則105条2号)

 

法41条(合筆の登記の制限)

第四十一条 次に掲げる合筆の登記は、することができない。
一 相互に接続していない土地の合筆の登記
二 地目又は地番区域が相互に異なる土地の合筆の登記
三 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に異なる土地の合筆の登記
四 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に持分を異にする土地の合筆の登記
五 所有権の登記がない土地と所有権の登記がある土地との合筆の登記
六 所有権の登記以外の権利に関する登記がある土地(権利に関する登記であって、合筆後の土地の登記記録に登記することができるものとして法務省令で定めるものがある土地を除く。)の合筆の登記

  

規則105条(合筆の登記の制限の特例)

第百五条 法第四十一条第六号の合筆後の土地の登記記録に登記することができる権利に関する登記は、次に掲げる登記とする。
一 承役地についてする地役権の登記
二 担保権の登記であって、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一のもの
三 信託の登記であって、法第九十七条第一項各号に掲げる登記事項が同一のもの
四 鉱害賠償登録令(昭和三十年政令第二十七号)第二十六条に規定する鉱害賠償登録に関する登記であって、鉱害賠償登録規則(昭和三十年法務省令第四十七号)第二条に規定する登録番号が同一のもの

   

 

H22-4土地の合筆の登記の制限

 

エ 甲土地及び乙土地について、いずれも信託の登記がされている場合であっても、当該信託の登記について、信託目録に記録された登記事項のすべてが同一であれば、合筆の登記をすることは妨げられない。

 

正しい

 

登記官は、信託の登記をするときは、

法第九十七条第一項各号に掲げる登記事項を記録した信託目録を作成する。(法97条3項、規則176条1項)

信託の登記であって、法第九十七条第一項各号に掲げる登記事項が同一のものは、

合筆の登記をすることができる。(法41条6号かっこ書、規則105条2号)

 

法97条3項・1項(信託の登記の登記事項)

第九十七条 信託の登記の登記事項は、第五十九条各号に掲げるもののほか、次のとおりとする。
一 委託者、受託者及び受益者の氏名又は名称及び住所
二 受益者の指定に関する条件又は受益者を定める方法の定めがあるときは、その定め
三 信託管理人があるときは、その氏名又は名称及び住所
四 受益者代理人があるときは、その氏名又は名称及び住所
五 信託法(平成十八年法律第百八号)第百八十五条第三項に規定する受益証券発行信託であるときは、その旨
六 信託法第二百五十八条第一項に規定する受益者の定めのない信託であるときは、その旨
七 公益信託ニ関スル法律(大正十一年法律第六十二号)第一条に規定する公益信託であるときは、その旨
八 信託の目的
九 信託財産の管理方法
十 信託の終了の事由
十一 その他の信託の条項
2 前項第二号から第六号までに掲げる事項のいずれかを登記したときは、同項第一号の受益者(同項第四号に掲げる事項を登記した場合にあっては、当該受益者代理人が代理する受益者に限る。)の氏名又は名称及び住所を登記することを要しない。
3 登記官は、第一項各号に掲げる事項を明らかにするため、法務省令で定めるところにより、信託目録を作成することができる。

 

規則176条1項(信託目録)

第百七十六条 登記官は、信託の登記をするときは、法第九十七条第一項各号に掲げる登記事項を記録した信託目録を作成し、当該目録に目録番号を付した上、当該信託の登記の末尾に信託目録の目録番号を記録しなければならない。
2 第百二条第一項後段の規定は、信託の登記がある不動産について分筆の登記又は建物の分割の登記若しくは建物の区分の登記をする場合の信託目録について準用する。この場合には、登記官は、分筆後又は分割後若しくは区分後の信託目録の目録番号を変更しなければならない。
3 登記官は、信託の変更の登記をするときは、信託目録の記録を変更しなければならない。 

 

法41条6号(合筆の登記の制限)

第四十一条 次に掲げる合筆の登記は、することができない。
一 相互に接続していない土地の合筆の登記
二 地目又は地番区域が相互に異なる土地の合筆の登記
三 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に異なる土地の合筆の登記
四 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に持分を異にする土地の合筆の登記
五 所有権の登記がない土地と所有権の登記がある土地との合筆の登記
六 所有権の登記以外の権利に関する登記がある土地(権利に関する登記であって、合筆後の土地の登記記録に登記することができるものとして法務省令で定めるものがある土地を除く。)の合筆の登記 

 

規則105条2号(合筆の登記の制限の特例)

第百五条 法第四十一条第六号の合筆後の土地の登記記録に登記することができる権利に関する登記は、次に掲げる登記とする。
一 承役地についてする地役権の登記
二 担保権の登記であって、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一のもの
三 信託の登記であって、法第九十七条第一項各号に掲げる登記事項が同一のもの
四 鉱害賠償登録令(昭和三十年政令第二十七号)第二十六条に規定する鉱害賠償登録に関する登記であって、鉱害賠償登録規則(昭和三十年法務省令第四十七号)第二条に規定する登録番号が同一のもの

 

 

H24-8土地合筆登記の制限

  

ウ 甲土地に承役地についてする地役権の登記がある場合には、甲土地を他の土地に合筆する合筆の登記を申請することはできない。

 

誤り

 

承役地についてする地役権の登記がある土地については,

地役権が1筆の土地の一部について設定できることから、合筆後の土地の登記記録に登記することができるため、特例として合筆の登記を申請することができる。(規則 105条1号

  

法41条(合筆の登記の制限)

第四十一条 次に掲げる合筆の登記は、することができない。
一 相互に接続していない土地の合筆の登記
二 地目又は地番区域が相互に異なる土地の合筆の登記
三 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に異なる土地の合筆の登記
四 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に持分を異にする土地の合筆の登記
五 所有権の登記がない土地と所有権の登記がある土地との合筆の登記
六 所有権の登記以外の権利に関する登記がある土地(権利に関する登記であって、合筆後の土地の登記記録に登記することができるものとして法務省令で定めるものがある土地を除く。)の合筆の登記

    

規則105条(合筆の登記の制限の特例)

第百五条 法第四十一条第六号の合筆後の土地の登記記録に登記することができる権利に関する登記は、次に掲げる登記とする。
一 承役地についてする地役権の登記
二 担保権の登記であって、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一のもの
三 信託の登記であって、法第九十七条第一項各号に掲げる登記事項が同一のもの
四 鉱害賠償登録令(昭和三十年政令第二十七号)第二十六条に規定する鉱害賠償登録に関する登記であって、鉱害賠償登録規則(昭和三十年法務省令第四十七号)第二条に規定する登録番号が同一のもの

 

 

 

オ 甲土地に順位1番及び2番の抵当権の登記があり、乙土地に順位1番の抵当権の登記がある場合には、甲土地の順位2番及び乙土地の順位1番の抵当権の登記の登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一であっても、甲土地を乙土地に合筆する合筆の登記の申請をすることはできない。

 

正しい

 

合筆に関わるすべての土地についてされている登記が

先取特権,質権, 抵当権,根抵当権の登記または仮登記であって,

登記の目的,申請の受付の年月日および受付番号並びに登記原因及びその日付が同一のものについては,例外的に認められている。(法41条6号かっこ書、規則105条2号)

本肢の場合,甲土地の順位2番の抵当権と乙土地の順位1番の抵当権は同一であるが,

甲土地の順位1番の抵当権があるので、合筆の登記をすることができない。

  

法41条(合筆の登記の制限)

第四十一条 次に掲げる合筆の登記は、することができない。
一 相互に接続していない土地の合筆の登記
二 地目又は地番区域が相互に異なる土地の合筆の登記
三 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に異なる土地の合筆の登記
四 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に持分を異にする土地の合筆の登記
五 所有権の登記がない土地と所有権の登記がある土地との合筆の登記
六 所有権の登記以外の権利に関する登記がある土地(権利に関する登記であって、合筆後の土地の登記記録に登記することができるものとして法務省令で定めるものがある土地を除く。)の合筆の登記

    

規則105条(合筆の登記の制限の特例)

第百五条 法第四十一条第六号の合筆後の土地の登記記録に登記することができる権利に関する登記は、次に掲げる登記とする。
一 承役地についてする地役権の登記
二 担保権の登記であって、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一のもの
三 信託の登記であって、法第九十七条第一項各号に掲げる登記事項が同一のもの
四 鉱害賠償登録令(昭和三十年政令第二十七号)第二十六条に規定する鉱害賠償登録に関する登記であって、鉱害賠償登録規則(昭和三十年法務省令第四十七号)第二条に規定する登録番号が同一のもの

 

 

 

規則106条(合筆の登記における表題部の記録方法)

第百六条 登記官は、甲土地を乙土地に合筆する合筆の登記をするときは、乙土地の登記記録の表題部に、合筆後の土地の表題部の登記事項、何番の土地を合筆した旨及び従前の土地の表題部の登記事項の変更部分を抹消する記号を記録しなければならない。
2 登記官は、前項の場合には、甲土地の登記記録の表題部に何番の土地に合筆した旨及び従前の土地の表題部の登記事項を抹消する記号を記録し、当該登記記録を閉鎖しなければならない。 

  

H17-13保存期間

 

イ 甲土地に乙土地を合筆した場合における乙土地の登記記録は、永久に保存される。

 

誤り

 

甲土地に乙土地を合筆した場合、(規則106条)

乙土地に関する閉鎖登記記録は、閉鎖した日から50年間保存される(規則28条4号)。

 

規則106条(合筆の登記における表題部の記録方法)

第百六条 登記官は、甲土地を乙土地に合筆する合筆の登記をするときは、乙土地の登記記録の表題部に、合筆後の土地の表題部の登記事項、何番の土地を合筆した旨及び従前の土地の表題部の登記事項の変更部分を抹消する記号を記録しなければならない。
2 登記官は、前項の場合には、甲土地の登記記録の表題部に何番の土地に合筆した旨及び従前の土地の表題部の登記事項を抹消する記号を記録し、当該登記記録を閉鎖しなければならない。 

  

規則28条(保存期間)

第二十八条 次の各号に掲げる情報の保存期間は、当該各号に定めるとおりとする。
一 登記記録(閉鎖登記記録(閉鎖した登記記録をいう。以下同じ。)を除く。) 永久
二 地図及び地図に準ずる図面(閉鎖したものを含む。) 永久
三 建物所在図(閉鎖したものを含む。) 永久
四 土地に関する閉鎖登記記録 閉鎖した日から五十年間
五 建物に関する閉鎖登記記録 閉鎖した日から三十年間
六 共同担保目録 当該共同担保目録に記録されているすべての事項を抹消した日から十年間
七 信託目録 信託の登記の抹消をした日から二十年間
八 受付帳に記録された情報 受付の年の翌年から十年間(登記識別情報に関する証明の請求に係る受付帳にあっては、受付の年の翌年から一年間)
九 表示に関する登記の申請情報及びその添付情報(申請情報及びその添付情報以外の情報であって申請書類つづり込み帳につづり込まれた書類に記載されたものを含む。次号において同じ。) 受付の日から三十年間(第二十条第三項(第二十二条第二項において準用する場合を含む。)の規定により申請書類つづり込み帳につづり込まれたものにあっては、電磁的記録に記録して保存した日から三十年間)
十 権利に関する登記の申請情報及びその添付情報 受付の日から三十年間(第二十一条第二項において準用する第二十条第三項の規定により申請書類つづり込み帳につづり込まれたものにあっては、電磁的記録に記録して保存した日から三十年間)
十一 職権表示登記等事件簿に記録された情報 立件の日から五年間
十二 職権表示登記等書類つづり込み帳につづり込まれた書類に記載された情報 立件の日から三十年間
十三 土地所在図、地積測量図、建物図面及び各階平面図(第二十条第三項(第二十二条第二項において準用する場合を含む。)の規定により申請書類つづり込み帳につづり込まれたものを除く。) 永久(閉鎖したものにあっては、閉鎖した日から三十年間)
十四 地役権図面(第二十一条第二項において準用する第二十条第三項の規定により申請書類つづり込み帳につづり込まれたものを除く。) 閉鎖した日から三十年間
十五 決定原本つづり込み帳又は審査請求書類等つづり込み帳につづり込まれた書類に記載された情報 申請又は申出を却下した決定又は審査請求の受付の年の翌年から五年間
十六 各種通知簿に記録された情報 通知の年の翌年から一年間
十七 登記識別情報の失効の申出に関する情報 当該申出の受付の日から十年間
十八 請求書類つづり込み帳につづり込まれた書類に記載された情報 受付の日から一年間

 

 

H24-11登記所における各情報の保存期間  

  

オ 甲土地を乙土地に合筆した場合には、甲土地の登記記録は、閉鎖された日から50年間保存される。

 

誤り

 

甲土地に乙土地を合筆した場合、(規則106条2項)

乙土地に関する閉鎖登記記録は、閉鎖した日から50年間保存される。(規則28条4号)

 

規則106条(合筆の登記における表題部の記録方法)

第百六条 登記官は、甲土地を乙土地に合筆する合筆の登記をするときは、乙土地の登記記録の表題部に、合筆後の土地の表題部の登記事項、何番の土地を合筆した旨及び従前の土地の表題部の登記事項の変更部分を抹消する記号を記録しなければならない。
2 登記官は、前項の場合には、甲土地の登記記録の表題部に何番の土地に合筆した旨及び従前の土地の表題部の登記事項を抹消する記号を記録し、当該登記記録を閉鎖しなければならない。 

  

規則28条(保存期間)

第二十八条 次の各号に掲げる情報の保存期間は、当該各号に定めるとおりとする。
一 登記記録(閉鎖登記記録(閉鎖した登記記録をいう。以下同じ。)を除く。) 永久
二 地図及び地図に準ずる図面(閉鎖したものを含む。) 永久
三 建物所在図(閉鎖したものを含む。) 永久
四 土地に関する閉鎖登記記録 閉鎖した日から五十年間
五 建物に関する閉鎖登記記録 閉鎖した日から三十年間
六 共同担保目録 当該共同担保目録に記録されているすべての事項を抹消した日から十年間
七 信託目録 信託の登記の抹消をした日から二十年間
八 受付帳に記録された情報 受付の年の翌年から十年間(登記識別情報に関する証明の請求に係る受付帳にあっては、受付の年の翌年から一年間)
九 表示に関する登記の申請情報及びその添付情報(申請情報及びその添付情報以外の情報であって申請書類つづり込み帳につづり込まれた書類に記載されたものを含む。次号において同じ。) 受付の日から三十年間(第二十条第三項(第二十二条第二項において準用する場合を含む。)の規定により申請書類つづり込み帳につづり込まれたものにあっては、電磁的記録に記録して保存した日から三十年間)
十 権利に関する登記の申請情報及びその添付情報 受付の日から三十年間(第二十一条第二項において準用する第二十条第三項の規定により申請書類つづり込み帳につづり込まれたものにあっては、電磁的記録に記録して保存した日から三十年間)
十一 職権表示登記等事件簿に記録された情報 立件の日から五年間
十二 職権表示登記等書類つづり込み帳につづり込まれた書類に記載された情報 立件の日から三十年間
十三 土地所在図、地積測量図、建物図面及び各階平面図(第二十条第三項(第二十二条第二項において準用する場合を含む。)の規定により申請書類つづり込み帳につづり込まれたものを除く。) 永久(閉鎖したものにあっては、閉鎖した日から三十年間)
十四 地役権図面(第二十一条第二項において準用する第二十条第三項の規定により申請書類つづり込み帳につづり込まれたものを除く。) 閉鎖した日から三十年間
十五 決定原本つづり込み帳又は審査請求書類等つづり込み帳につづり込まれた書類に記載された情報 申請又は申出を却下した決定又は審査請求の受付の年の翌年から五年間
十六 各種通知簿に記録された情報 通知の年の翌年から一年間
十七 登記識別情報の失効の申出に関する情報 当該申出の受付の日から十年間
十八 請求書類つづり込み帳につづり込まれた書類に記載された情報 受付の日から一年間

 

 

 

規則107条(区分建物の登記記録の閉鎖)

第百十七条 登記官は、区分建物である建物の登記記録を閉鎖する場合において、当該登記記録の閉鎖後においても当該建物(以下この条において「閉鎖建物」という。)が属する一棟の建物に他の建物(附属建物として登記されているものを除く。)が存することとなるときは、第八条の規定にかかわらず、閉鎖建物の登記記録に記録された次に掲げる事項を抹消する記号を記録することを要しない。
一 一棟の建物の所在する市、区、郡、町、村、字及び土地の地番
二 一棟の建物の構造及び床面積
三 一棟の建物の名称があるときは、その名称
四 前条第一項の規定により記録されている当該他の建物の家屋番号
2 登記官は、前項の場合には、閉鎖建物が属する一棟の建物に属する他の建物の登記記録に記録されている当該閉鎖建物の家屋番号を抹消する記号を記録しなければならない。
3 登記官は、第一項に規定する場合以外の場合において、区分建物である建物の登記記録を閉鎖するときは、閉鎖建物の登記記録及び当該閉鎖建物が属する一棟の建物に属する他の建物の登記記録(閉鎖されたものも含む。)の第一項各号に掲げる事項を抹消する記号を記録しなければならない。

 

H22-5建物の合併の登記

 

エ 甲建物と乙建物の所有権の登記名義人が同じである場合において、登記名義人が住所を移転し、甲建物については住所の変更の登記がされているが、乙建物については住所の変更の登記がされていないときは、登記名義人は、住所の変更を証する情報を提供して、甲建物と乙建物を合併する登記を申請することができる。

 

誤り

 

本肢のように、

甲建物と乙建物の所有権の登記名義人が同じであっても、

住所が異なる場合は、同一の所有権の登記名義人として取扱うことができず、

法56条2号の規定により、合併の登記が認められないことになる。

 

この場合に、住所の変更を証する情報を提供して申請できるかが問題となるが、

所有権の登記がある建物の合併の登記は、

登記官が、合併後の建物の登記記録の甲区に、合併の登記をする際、

所有権の登記名義人の氏名又は名称及び住所等を

合併前の各建物の登記記録に基づいて記録するので(規則134条1項、規則107条1項)、

合併前の建物の所有権の登記名義人の住所の変更の登記を省略することはできない。

 

よって、

甲建物と乙建物の所有権の登記名義人が同じである場合において、

登記名義人が住所を移転し、

甲建物については住所の変更の登記がされているが、

乙建物については住所の変更の登記がされていないときは、

登記名義人は、住所の変更を証する情報を提供しても、

甲建物と乙建物を合併する登記を申請することができない。 

 

法56条(建物の合併の登記の制限)

第五十六条 次に掲げる建物の合併の登記は、することができない。
一 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の合併の登記
二 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に異なる建物の合併の登記
三 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に持分を異にする建物の合併の登記
四 所有権の登記がない建物と所有権の登記がある建物との建物の合併の登記
五 所有権等の登記以外の権利に関する登記がある建物(権利に関する登記であって、合併後の建物の登記記録に登記することができるものとして法務省令で定めるものがある建物を除く。)の建物の合併の登記

 

規則134条(建物の合併の登記における権利部の記録方法)

第百三十四条 第百七条第一項及び第六項の規定は、建物の合併の登記について準用する。
2 登記官は、前条第三項の場合において、区分合併前のすべての建物に第百三十一条に規定する登記があるときは、同項の規定により区分合併後の建物について新たに作成した登記記録の乙区に当該登記を移記し、当該登記が合併後の建物の全部に関する旨を付記登記によって記録しなければならない。
3 第百二十四条の規定は、区分合併に係る建物の合併の登記をする場合において、区分合併後の建物が敷地権のない建物となるときについて準用する。

 

規則107条(区分建物の登記記録の閉鎖)

第百十七条 登記官は、区分建物である建物の登記記録を閉鎖する場合において、当該登記記録の閉鎖後においても当該建物(以下この条において「閉鎖建物」という。)が属する一棟の建物に他の建物(附属建物として登記されているものを除く。)が存することとなるときは、第八条の規定にかかわらず、閉鎖建物の登記記録に記録された次に掲げる事項を抹消する記号を記録することを要しない。
一 一棟の建物の所在する市、区、郡、町、村、字及び土地の地番
二 一棟の建物の構造及び床面積
三 一棟の建物の名称があるときは、その名称
四 前条第一項の規定により記録されている当該他の建物の家屋番号
2 登記官は、前項の場合には、閉鎖建物が属する一棟の建物に属する他の建物の登記記録に記録されている当該閉鎖建物の家屋番号を抹消する記号を記録しなければならない。
3 登記官は、第一項に規定する場合以外の場合において、区分建物である建物の登記記録を閉鎖するときは、閉鎖建物の登記記録及び当該閉鎖建物が属する一棟の建物に属する他の建物の登記記録(閉鎖されたものも含む。)の第一項各号に掲げる事項を抹消する記号を記録しなければならない。

 

 

 

 

規則108条(分合筆の登記)

第百八条 登記官は、甲土地の一部を分筆して、これを乙土地に合筆する場合において、分筆の登記及び合筆の登記をするときは、乙土地の登記記録の表題部に、合筆後の土地の表題部の登記事項、何番の土地の一部を合併した旨及び従前の土地の表題部の登記事項の変更部分を抹消する記号を記録しなければならない。この場合には、第百六条の規定は、適用しない。
2 登記官は、前項に規定する登記をするときは、甲土地の登記記録の表題部に、残余部分の土地の表題部の登記事項、何番の土地に一部を合併した旨及び従前の土地の表題部の登記事項の変更部分を抹消する記号を記録しなければならない。この場合には、第百一条第一項及び第二項の規定は、適用しない。
3 第百二条第一項(承役地についてする地役権の登記に係る部分に限る。)、第百三条、第百四条及び前条の規定は、第一項の場合について準用する。

 

H20-8土地の分合筆の登記 

 

ア 甲土地に要役地についてする地役権の登記がある場合には、乙土地に合筆しようとする部分について地役権を消滅させることを証する地役権者の作成した情報を提供して、本件分合筆の登記を申請することができる。

  

正しい

 

要役地についてする地役権の登記がある土地は、

他の土地と合筆の登記をすることができないが、(法41条6号)

要役地についてする地役権の登記がある甲土地の一部を分筆して、これを乙土地に合筆する分合筆の登記にあっては、

その甲土地の一部について地役権を消滅させることを証する地役権者が作成した情報が提供して申請することができる。(規則108条3項、規則104条6項)

 

法41条(合筆の登記の制限)

第四十一条 次に掲げる合筆の登記は、することができない。
一 相互に接続していない土地の合筆の登記
二 地目又は地番区域が相互に異なる土地の合筆の登記
三 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に異なる土地の合筆の登記
四 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に持分を異にする土地の合筆の登記
五 所有権の登記がない土地と所有権の登記がある土地との合筆の登記
六 所有権の登記以外の権利に関する登記がある土地(権利に関する登記であって、合筆後の土地の登記記録に登記することができるものとして法務省令で定めるものがある土地を除く。)の合筆の登記

 

規則108条(分合筆の登記)

第百八条 登記官は、甲土地の一部を分筆して、これを乙土地に合筆する場合において、分筆の登記及び合筆の登記をするときは、乙土地の登記記録の表題部に、合筆後の土地の表題部の登記事項、何番の土地の一部を合併した旨及び従前の土地の表題部の登記事項の変更部分を抹消する記号を記録しなければならない。この場合には、第百六条の規定は、適用しない。
2 登記官は、前項に規定する登記をするときは、甲土地の登記記録の表題部に、残余部分の土地の表題部の登記事項、何番の土地に一部を合併した旨及び従前の土地の表題部の登記事項の変更部分を抹消する記号を記録しなければならない。この場合には、第百一条第一項及び第二項の規定は、適用しない。
3 第百二条第一項(承役地についてする地役権の登記に係る部分に限る。)、第百三条、第百四条及び前条の規定は、第一項の場合について準用する。

 

規則104条(分筆に伴う権利の消滅の登記)

第百四条 法第四十条の規定による権利が消滅した旨の登記は、分筆の登記の申請情報と併せて次に掲げる情報が提供された場合にするものとする。
一 当該権利の登記名義人(当該権利が抵当権である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)が当該権利を消滅させることを承諾したことを証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報
二 前号の権利を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、当該第三者が承諾したことを証する当該第三者が作成した情報又は当該第三者に対抗することができる裁判があったことを証する情報
三 第一号の権利が抵当証券の発行されている抵当権であるときは、当該抵当証券
2 甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、法第四十条の規定により乙土地について権利が消滅した旨の登記をするときは、分筆後の甲土地の登記記録の当該権利に関する登記についてする付記登記によって乙土地について当該権利が消滅した旨を記録しなければならない。この場合には、第百二条第一項の規定にかかわらず、当該消滅した権利に係る権利に関する登記を乙土地の登記記録に転写することを要しない。
3 甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、法第四十条の規定により分筆後の甲土地について権利が消滅した旨の登記をするときは、分筆後の甲土地の登記記録の当該権利に関する登記についてする付記登記によって分筆後の甲土地について当該権利が消滅した旨を記録し、当該権利に関する登記を抹消する記号を記録しなければならない。
4 第二項の規定は、承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、乙土地に地役権が存しないこととなるとき(法第四十条の場合を除く。)について準用する。
5 第三項の規定は、承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、分筆後の甲土地に地役権が存しないこととなるとき(法第四十条の場合を除く。)について準用する。

6 登記官は、要役地についてする地役権の登記がある土地について分筆の登記をする場合において、当該分筆の登記の申請情報と併せて当該地役権を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを証する地役権者が作成した情報が提供されたとき(当該土地を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者が承諾したことを証する情報が併せて提供されたときに限る。)は、当該土地について当該地役権が消滅した旨を登記しなければならない。

この場合においては、第一項第二号、第二項及び第三項の規定を準用する。

 

 


(土地の滅失の登記)
第百九条 登記官は、土地の滅失の登記をするときは、当該土地の登記記録の表題部の登記事項を抹消する記号を記録し、当該登記記録を閉鎖しなければならない。
百十条 登記官は、前条の場合において、滅失した土地が他の不動産と共に所有権以外の権利の目的であったとき(その旨が登記記録に記録されている場合に限る。)は、当該他の不動産の登記記録の乙区に、滅失した土地の不動産所在事項並びに滅失の原因及び当該土地が滅失したことを記録し、かつ、当該滅失した土地が当該他の不動産と共に権利の目的である旨の記録における当該滅失した土地の不動産所在事項を抹消する記号を記録しなければならない。
2 登記官は、滅失した土地が他の不動産と共に担保権の目的であったときは、前項の規定による記録(滅失した土地の不動産所在事項の記録を除く。)は、共同担保目録にしなければならない。
3 登記官は、第一項の場合において、当該他の不動産が他の登記所の管轄区域内にあるときは、遅滞なく、その旨を当該他の登記所に通知しなければならない。
4 前項の規定による通知を受けた登記所の登記官は、遅滞なく、第一項及び第二項の規定による登記をしなければならない。

 

第三款 建物の表示に関する登記(第百十一条―第百四十五条)

 

規則111条(建物)

第百十一条 建物は、屋根及び周壁又はこれらに類するものを有し、土地に定着した建造物であって、その目的とする用途に供し得る状態にあるものでなければならない。

 

H24-16建物の表題登記の意義   

 

エ ガード下を利用して築造した倉庫は、建物と認定することができる。

 

正しい

 

建物と認定されるには、屋根及び周壁又はこれらに類するものを有し、外気分断性が必要であるが、(規則111条)

屋根及び周壁は、他の工作物の構造を利用することができる。(建物認定)

よって、ガード下を利用して築造した建物は建物として取り扱われる。(準則 77 条1号ウ)

   

規則111条(建物)

第百十一条 建物は、屋根及び周壁又はこれらに類するものを有し、土地に定着した建造物であって、その目的とする用途に供し得る状態にあるものでなければならない。

 

準則77条(建物認定の基準)

建物の認定に当たっては,次の例示から類推し,その利用状況等を勘案して判定するものとする。

一 建物として取り扱うもの

ア 停車場の乗降場又は荷物積卸場。ただし,上屋を有する部分に限る。
イ 野球場又は競馬場の観覧席。ただし,屋根を有する部分に限る。
ウ ガード下を利用して築造した店舗,倉庫等の建造物
エ 地下停車場,地下駐車場又は地下街の建造物
オ 園芸又は農耕用の温床施設。ただし,半永久的な建造物と認められるものに限る。

二 建物として取り扱わないもの

ア ガスタンク,石油タンク又は給水タンク
イ 機械上に建設した建造物。ただし,地上に基脚を有し,又は支柱を施したものを除く。
ウ 浮船を利用したもの。ただし,固定しているものを除く。
エ アーケード付街路(公衆用道路上に屋根覆いを施した部分)
オ 容易に運搬することができる切符売場又は入場券売場等

  

 

 


(家屋番号)
第百十二条 家屋番号は、地番区域ごとに建物の敷地の地番と同一の番号をもって定めるものとする。ただし、二個以上の建物が一筆の土地の上に存するとき、一個の建物が二筆以上の土地の上に存するとき、その他特別の事情があるときは、敷地の地番と同一の番号に支号を付す方法その他の方法により、これを定めるものとする。
2 附属建物には、符号を付すものとする。

 

 

 

規則113条(建物の種類)

(建物の種類)
第百十三条 建物の種類は、建物の主な用途により、居宅、店舗、寄宿舎、共同住宅、事務所、旅館、料理店、工場、倉庫、車庫、発電所及び変電所に区分して定め、これらの区分に該当しない建物については、これに準じて定めるものとする。
2 建物の主な用途が二以上の場合には、当該二以上の用途により建物の種類を定めるものとする。

  

H25-12建物の表示に関する登記事項  

 

エ 建物の主な用途が2以上の場合には、当該2以上の用途により、建物の種類を定める。

 

正しい

 

建物の種類は、建物の利用目的と主な用途によって定めるが、(準則 80条1項)

建物の主な用途が2以上ある場合には、その種類を, 例えば「居宅・車庫」と表示する。(準則 80条2項)

   

規則113条(建物の種類)

(建物の種類)
第百十三条 建物の種類は、建物の主な用途により、居宅、店舗、寄宿舎、共同住宅、事務所、旅館、料理店、工場、倉庫、車庫、発電所及び変電所に区分して定め、これらの区分に該当しない建物については、これに準じて定めるものとする。
2 建物の主な用途が二以上の場合には、当該二以上の用途により建物の種類を定めるものとする。

  

準則80条(建物の種類の定め方)

 1.規則第113条第1項に規定する建物の種類の区分に該当しない建物の種類は,その用途により,次のように区分して定めるものとし,なお,これにより難い場合には,建物の用途により適当に定めるものとする。
校舎,講堂,研究所,病院,診療所,集会所,公会堂,停車場,劇場,映画館,遊技場,競技場,野球場,競馬場,公衆浴場,火葬場,守衛所,茶室,温室,蚕室,物置,便所,鶏舎,酪農舎,給油所
2.建物の主たる用途が2以上の場合には,その種類を例えば「居宅・店舗」と表示するものとする。

  

  

オ 建物の各利用部分ごとに用途を異にして利用されている形態にある建物の種類は、「多目的ビル」と定める。

 

誤り

 

建物の種類は、建物の利用目的と主な用途によって定めるが、(準則 80条1項)

建物の主な用途が2以上ある場合には、その種類を, 例えば「居宅・車庫」と表示する。(準則 80条2項)

建物の各利用部分ごとに用途を異にして利用されている多目的ビルの場合でも、「居宅・店舗」のように表示する。(登記研究)

   

規則113条(建物の種類)

(建物の種類)
第百十三条 建物の種類は、建物の主な用途により、居宅、店舗、寄宿舎、共同住宅、事務所、旅館、料理店、工場、倉庫、車庫、発電所及び変電所に区分して定め、これらの区分に該当しない建物については、これに準じて定めるものとする。
2 建物の主な用途が二以上の場合には、当該二以上の用途により建物の種類を定めるものとする。

  

準則80条(建物の種類の定め方)

1.規則第113条第1項に規定する建物の種類の区分に該当しない建物の種類は,その用途により,次のように区分して定めるものとし,なお,これにより難い場合には,建物の用途により適当に定めるものとする。
校舎,講堂,研究所,病院,診療所,集会所,公会堂,停車場,劇場,映画館,遊技場,競技場,野球場,競馬場,公衆浴場,火葬場,守衛所,茶室,温室,蚕室,物置,便所,鶏舎,酪農舎,給油所
2.建物の主たる用途が2以上の場合には,その種類を例えば「居宅・店舗」と表示するものとする。

  

 

 

 

規則114条 (建物の構造)

第百十四条 建物の構造は、建物の主な部分の構成材料、屋根の種類及び階数により、次のように区分して定め、これらの区分に該当しない建物については、これに準じて定めるものとする。
一 構成材料による区分
イ 木造
ロ 土蔵造
ハ 石造
ニ れんが造
ホ コンクリートブロック造
ヘ 鉄骨造
ト 鉄筋コンクリート
チ 鉄骨鉄筋コンクリート
二 屋根の種類による区分
イ かわらぶき
ロ スレートぶき
ハ 亜鉛メッキ鋼板ぶき
ニ 草ぶき
ホ 陸屋根
三 階数による区分
イ 平家建
ロ 二階建(三階建以上の建物にあっては、これに準ずるものとする。)

   

H20-5建物の表題部の変更又は更生の登記

 

教授: 既登記の建物が老朽化したので、外壁の化粧材をすべて張り替えて、屋根も和瓦から洋瓦にふき替える大規模改修工事を行った場合は、用途変更がなかったとしても建物に関する登記は必要ですか。
学生:ア 外壁材をすべて張り替えて屋根材まで変更する大規模改修工事を行ったのですから、建物の表題部の変更の登記が必要になります。

 

誤り

 

建物の構造は、建物の主な部分(柱、梁、床面等)の構成材料、屋根の種類及び階数により、表示するが、(規則114条)

外壁の化粧材をすべて張り替えただけでは構造に変更があったとはいえない。

屋根を和瓦から洋瓦にふき替える場合でも、「かわらぶき」の表示に変更はなく、構造(屋根の種類)に変更があったとはいえない。(建物認定)

よって、建物の表題部の変更の登記を要しない。

 

規則114条 (建物の構造)

第百十四条 建物の構造は、建物の主な部分の構成材料、屋根の種類及び階数により、次のように区分して定め、これらの区分に該当しない建物については、これに準じて定めるものとする。
一 構成材料による区分
イ 木造
ロ 土蔵造
ハ 石造
ニ れんが造
ホ コンクリートブロック造
ヘ 鉄骨造
ト 鉄筋コンクリート
チ 鉄骨鉄筋コンクリート
二 屋根の種類による区分
イ かわらぶき
ロ スレートぶき
ハ 亜鉛メッキ鋼板ぶき
ニ 草ぶき
ホ 陸屋根
三 階数による区分
イ 平家建
ロ 二階建(三階建以上の建物にあっては、これに準ずるものとする。)

   
法51条(建物の表題部の変更の登記)

第五十一条 第四十四条第一項各号(第二号及び第六号を除く。)に掲げる登記事項について変更があったときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人(共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の場合にあっては、所有者)は、当該変更があった日から一月以内に、当該登記事項に関する変更の登記を申請しなければならない。
2 前項の登記事項について変更があった後に表題部所有者又は所有権の登記名義人となった者は、その者に係る表題部所有者についての更正の登記又は所有権の登記があった日から一月以内に、当該登記事項に関する変更の登記を申請しなければならない。
3 第一項の登記事項について変更があった後に共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記があったときは、所有者(前二項の規定により登記を申請しなければならない者を除く。)は、共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がされた日から一月以内に、当該登記事項に関する変更の登記を申請しなければならない。
4 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物について、第一項の登記事項について変更があった後に所有権を取得した者(前項の規定により登記を申請しなければならない者を除く。)は、その所有権の取得の日から一月以内に、当該登記事項に関する変更の登記を申請しなければならない。
5 建物が区分建物である場合において、第四十四条第一項第一号(区分建物である建物に係るものに限る。)又は第七号から第九号までに掲げる登記事項(同号に掲げる登記事項にあっては、法務省令で定めるものに限る。次項及び第五十三条第二項において同じ。)に関する変更の登記は、当該登記に係る区分建物と同じ一棟の建物に属する他の区分建物についてされた変更の登記としての効力を有する。
6 前項の場合において、同項に規定する登記事項に関する変更の登記がされたときは、登記官は、職権で、当該一棟の建物に属する他の区分建物について、当該登記事項に関する変更の登記をしなければならない。

 

 

 

 

規則115条(建物の床面積)

第百十五条 建物の床面積は、各階ごとに壁その他の区画の中心線(区分建物にあっては、壁その他の区画の内側線)で囲まれた部分の水平投影面積により、平方メートルを単位として定め、一平方メートルの百分の一未満の端数は、切り捨てるものとする。

 

H19-4建物の床面積

 

オ 区分建物の要件を備えた2個の部屋から構成されている既登記の普通建物を甲・乙2個の区分建物に区分する登記を申請する場合には、区分後の甲・乙両建物のそれぞれの床面積としては、既登記の当該普通建物の登記された床面積を甲・乙それぞれの専有部分の面積で案分したものを申請書に記載すればよい。

 

誤り

  

普通建物の床面積は、

各階ごとに壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積 、

区分建物にあっては、

壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積により定められる。(規則115条)

また、区分により階段室や廊下等の共用部分が生ずる場合は、

この共用部分は区分後の各建物の床面積に算入しない。

 

よって、区分建物の要件を備えた2個の部屋から構成されている既登記の普通建物を

甲・乙2個の区分建物に区分する登記を申請する場合には、

区分後の甲・乙両建物のそれぞれの床面積としては、

既登記の当該普通建物の登記された床面積を甲・乙それぞれの専有部分の面積で案分したものではない。

 

規則115条(建物の床面積)

第百十五条 建物の床面積は、各階ごとに壁その他の区画の中心線(区分建物にあっては、壁その他の区画の内側線)で囲まれた部分の水平投影面積により、平方メートルを単位として定め、一平方メートルの百分の一未満の端数は、切り捨てるものとする。

 

 

 

 

H20-14区分建物の表題登記

 

イ 区分建物の壁と柱で構成される内側線が、本来の壁面より柱部分が内側に突き出て、柱状に凹凸がある場合、床面積は、柱部分を含めた凹凸状の内側線ではなく、柱部分の凹凸はないものとした壁面のみで囲まれた部分の内側線の水平投影面積により求積する。

 

正しい

 

区分建物の壁と柱で構成される内側線が、

本来の壁面より柱部分が内側に突き出て、柱状に凹凸がある場合、

床面積は、柱部分を含めた凹凸状の内側線ではなく、

柱部分の凹凸はないものとした壁面のみで囲まれた部分の内側線の水平投影面積により求積する。(昭和46・4・16民三238号通知三・(七)・2、規則115条)

 

規則115条(建物の床面積)

第百十五条 建物の床面積は、各階ごとに壁その他の区画の中心線(区分建物にあっては、壁その他の区画の内側線)で囲まれた部分の水平投影面積により、平方メートルを単位として定め、一平方メートルの百分の一未満の端数は、切り捨てるものとする。

   

 

 

(区分建物の家屋番号)
第百十六条 区分建物である建物の登記記録の表題部には、建物の表題部の登記事項のほか、当該建物が属する一棟の建物に属する他の建物の家屋番号を記録するものとする。
2 登記官は、区分建物である建物の家屋番号に関する変更の登記又は更正の登記をしたときは、当該建物が属する一棟の建物に属する他の建物の登記記録に記録されていた当該建物の家屋番号を抹消する記号を記録し、変更後又は更正後の家屋番号を記録しなければならない。 

 

(区分建物の登記記録の閉鎖)
第百十七条 登記官は、区分建物である建物の登記記録を閉鎖する場合において、当該登記記録の閉鎖後においても当該建物(以下この条において「閉鎖建物」という。)が属する一棟の建物に他の建物(附属建物として登記されているものを除く。)が存することとなるときは、第八条の規定にかかわらず、閉鎖建物の登記記録に記録された次に掲げる事項を抹消する記号を記録することを要しない。
一 一棟の建物の所在する市、区、郡、町、村、字及び土地の地番
二 一棟の建物の構造及び床面積
三 一棟の建物の名称があるときは、その名称
四 前条第一項の規定により記録されている当該他の建物の家屋番号
2 登記官は、前項の場合には、閉鎖建物が属する一棟の建物に属する他の建物の登記記録に記録されている当該閉鎖建物の家屋番号を抹消する記号を記録しなければならない。
3 登記官は、第一項に規定する場合以外の場合において、区分建物である建物の登記記録を閉鎖するときは、閉鎖建物の登記記録及び当該閉鎖建物が属する一棟の建物に属する他の建物の登記記録(閉鎖されたものも含む。)の第一項各号に掲げる事項を抹消する記号を記録しなければならない。 

 


(表題部にする敷地権の記録方法)
第百十八条 登記官は、区分建物である建物の登記記録の表題部に法第四十四条第一項第九号に掲げる敷地権を記録するときは、敷地権の登記原因及びその日付のほか、次に掲げる事項を記録しなければならない。
一 敷地権の目的である土地に関する次に掲げる事項
イ 当該土地を記録する順序に従って付した符号
ロ 当該土地の不動産所在事項
ハ 地目
ニ 地積
二 敷地権の種類
三 敷地権の割合


(敷地権である旨の登記)
第百十九条 登記官は、法第四十六条の敷地権である旨の登記をするときは、次に掲げる事項を敷地権の目的である土地の登記記録の権利部の相当区に記録しなければならない。
一 敷地権である旨
二 当該敷地権の登記をした区分建物が属する一棟の建物の所在する市、区、郡、町、村、字及び土地の地番
三 当該敷地権の登記をした区分建物が属する一棟の建物の構造及び床面積又は当該一棟の建物の名称
四 当該敷地権が一棟の建物に属する一部の建物についての敷地権であるときは、当該一部の建物の家屋番号
五 登記の年月日
2 登記官は、敷地権の目的である土地が他の登記所の管轄区域内にあるときは、遅滞なく、当該他の登記所に前項の規定により記録すべき事項を通知しなければならない。
3 前項の規定による通知を受けた登記所の登記官は、遅滞なく、敷地権の目的である土地の登記記録の権利部の相当区に、通知を受けた事項を記録しなければならない。

 

 

規則120条(合体による登記等)

第百二十条 合体後の建物についての建物の表題登記をする場合において、合体前の建物に所有権の登記がある建物があるときは、合体後の建物の登記記録の表題部に表題部所有者に関する登記事項を記録することを要しない。法第四十九条第一項後段の規定により併せて所有権の登記の申請があった場合についても、同様とする。
2 登記官は、前項前段の場合において、表題登記をしたときは、当該合体後の建物の登記記録の甲区に次に掲げる事項を記録しなければならない。
一 合体による所有権の登記をする旨
二 所有権の登記名義人の氏名又は名称及び住所並びに登記名義人が二人以上であるときは当該所有権の登記名義人ごとの持分
三 登記の年月日
3 登記官は、法第四十九条第一項後段の規定により併せて所有権の登記の申請があった場合において、当該申請に基づく所有権の登記をするときは、前項各号に掲げる事項のほか、当該申請の受付の年月日及び受付番号も記録しなければならない。
4 登記官は、合体前の建物について存続登記(令別表の十三の項申請情報欄ハに規定する存続登記をいう。以下この項において同じ。)がある場合において、合体後の建物の持分について当該存続登記と同一の登記をするときは、合体前の建物の登記記録から合体後の建物の登記記録の権利部の相当区に当該存続登記を移記し、その末尾に本項の規定により登記を移記した旨及びその年月日を記録しなければならない。
5 法第五十条の規定による権利が消滅した旨の登記は、合体による登記等の申請情報と併せて次に掲げる情報の提供がされた場合にするものとする。
一 当該権利の登記名義人(当該権利が抵当権である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)が当該権利を消滅させることについて承諾したことを証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報
二 前号の権利を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、当該第三者が承諾したことを証する当該第三者が作成した情報又は当該第三者に対抗することができる裁判があったことを証する情報
三 第一号の権利が抵当証券の発行されている抵当権であるときは、当該抵当証券
6 前項の場合における権利が消滅した旨の登記は、付記登記によってするものとする。この場合には、第四項の規定にかかわらず、当該消滅した権利に係る権利に関する登記を合体後の建物の登記記録に移記することを要しない。
7 第百二十四条の規定は、敷地権付き区分建物が合体した場合において、合体後の建物につき敷地権の登記をしないときについて準用する。
8 前条の規定は、合体前の二以上の建物がいずれも敷地権付き区分建物であり、かつ、合体後の建物も敷地権付き区分建物となる場合において、合体前の建物のすべての敷地権の割合を合算した敷地権の割合が合体後の建物の敷地権の割合となるときは、適用しない。
9 第百四十四条の規定は、合体前の建物の表題部の登記の抹消について準用する。

  
H18-11建物・複合問題
 
オ 未登記の建物と所有権の登記がある建物とが合体した場合にする合体による登記等を申請するときは、添付情報として、表題部所有者となる者が合体後の建物の所有権を有することを証する情報を提供しなければならない。

 

正しい

 

法49条1項に規定する合体による登記等を申請する場合は、

添付情報として、合体後の建物の表題部所有者となる者が所有権を有することを証する情報を提供しなければならない。(令別表13項・添付情報欄ハ)

なお、合体後の建物についての建物の表題登記をする場合に、

合体前の建物に所有権の登記がある建物がある場合、又は法第四十九条第一項後段の規定により併せて所有権の登記の申請があった場合は、

合体後の建物の登記記録の表題部に表題部所有者に関する登記事項を記録することを要しないとされるが、(規則120条1項)

これは、これらの場合には、直ちに合体後の建物について合体による所有権の登記がされて、

表題部所有者に関する登記事項を記録しても、直ちにその記録を抹消することになるからである。(規則158条)。

 

法49条(合体による登記等の申請)

第四十九条 二以上の建物が合体して一個の建物となった場合において、次の各号に掲げるときは、それぞれ当該各号に定める者は、当該合体の日から一月以内に、合体後の建物についての建物の表題登記及び合体前の建物についての建物の表題部の登記の抹消(以下「合体による登記等」と総称する。)を申請しなければならない。この場合において、第二号に掲げる場合にあっては当該表題登記がない建物の所有者、第四号に掲げる場合にあっては当該表題登記がある建物(所有権の登記がある建物を除く。以下この条において同じ。)の表題部所有者、第六号に掲げる場合にあっては当該表題登記がない建物の所有者及び当該表題登記がある建物の表題部所有者をそれぞれ当該合体後の建物の登記名義人とする所有権の登記を併せて申請しなければならない。
一 合体前の二以上の建物が表題登記がない建物及び表題登記がある建物のみであるとき。 当該表題登記がない建物の所有者又は当該表題登記がある建物の表題部所有者
二 合体前の二以上の建物が表題登記がない建物及び所有権の登記がある建物のみであるとき。 当該表題登記がない建物の所有者又は当該所有権の登記がある建物の所有権の登記名義人
三 合体前の二以上の建物がいずれも表題登記がある建物であるとき。 当該建物の表題部所有者
四 合体前の二以上の建物が表題登記がある建物及び所有権の登記がある建物のみであるとき。 当該表題登記がある建物の表題部所有者又は当該所有権の登記がある建物の所有権の登記名義人
五 合体前の二以上の建物がいずれも所有権の登記がある建物であるとき。 当該建物の所有権の登記名義人
六 合体前の三以上の建物が表題登記がない建物、表題登記がある建物及び所有権の登記がある建物のみであるとき。 当該表題登記がない建物の所有者、当該表題登記がある建物の表題部所有者又は当該所有権の登記がある建物の所有権の登記名義人
2 第四十七条並びに前条第一項及び第二項の規定は、二以上の建物が合体して一個の建物となった場合において合体前の建物がいずれも表題登記がない建物であるときの当該建物についての表題登記の申請について準用する。この場合において、第四十七条第一項中「新築した建物又は区分建物以外の表題登記がない建物の所有権を取得した者」とあるのは「いずれも表題登記がない二以上の建物が合体して一個の建物となった場合における当該合体後の建物についての合体時の所有者又は当該合体後の建物が区分建物以外の表題登記がない建物である場合において当該合体時の所有者から所有権を取得した者」と、同条第二項中「区分建物である建物を新築した場合」とあり、及び前条第一項中「区分建物が属する一棟の建物が新築された場合又は表題登記がない建物に接続して区分建物が新築されて一棟の建物となった場合」とあるのは「いずれも表題登記がない二以上の建物が合体して一個の区分建物となった場合」と、同項中「当該新築された一棟の建物又は当該区分建物が属することとなった一棟の建物」とあるのは「当該合体後の区分建物が属する一棟の建物」と読み替えるものとする。
3 第一項第一号、第二号又は第六号に掲げる場合において、当該二以上の建物(同号に掲げる場合にあっては、当該三以上の建物)が合体して一個の建物となった後当該合体前の表題登記がない建物の所有者から当該合体後の建物について合体前の表題登記がない建物の所有権に相当する持分を取得した者は、その持分の取得の日から一月以内に、合体による登記等を申請しなければならない。
4 第一項各号に掲げる場合において、当該二以上の建物(同項第六号に掲げる場合にあっては、当該三以上の建物)が合体して一個の建物となった後に合体前の表題登記がある建物の表題部所有者又は合体前の所有権の登記がある建物の所有権の登記名義人となった者は、その者に係る表題部所有者についての更正の登記又は所有権の登記があった日から一月以内に、合体による登記等を申請しなければならない。

 

令別表13項・添付情報欄ハ(合体による登記等(法第四十九条第一項後段の規定により併せて申請をする所有権の登記があるときは、これを含む。))

 

十三
合体による登記等(法第四十九条第一項後段の規定により併せて申請をする所有権の登記があるときは、これを含む。)
イ 合体後の建物について敷地権が存するときは、次に掲げる事項
(1) 敷地権の目的となる土地の所在する市、区、郡、町、村及び字並びに当該土地の地番、地目及び地積
(2) 敷地権の種類及び割合
(3) 敷地権の登記原因及びその日付
ロ 合体前の建物に所有権の登記がある建物があるときは、当該所有権の登記がある建物の家屋番号並びに当該所有権の登記の申請の受付の年月日及び受付番号、順位事項並びに登記名義人の氏名又は名称
ハ 合体前の建物についてされた所有権の登記以外の所有権に関する登記又は先取特権、質権若しくは抵当権に関する登記であって合体後の建物について存続することとなるもの(以下この項において「存続登記」という。)があるときは、次に掲げる事項
(1) 当該合体前の建物の家屋番号
(2) 存続登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号、順位事項並びに登記名義人の氏名又は名称
(3) 存続登記の目的となる権利
ニ 存続登記がある建物の所有権の登記名義人が次に掲げる者と同一の者であるときは、これらの者が同一の者でないものとみなした場合における持分(二以上の存続登記がある場合において、当該二以上の存続登記の登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号、登記原因及びその日付並びに登記名義人がいずれも同一であるときの当該二以上の存続登記の目的である所有権の登記名義人に係る持分を除く。)
(1) 合体前の表題登記がない他の建物の所有者
(2) 合体前の表題登記がある他の建物(所有権の登記がある建物を除く。)の表題部所有者
(3) 合体前の所有権の登記がある他の建物の所有権の登記名義人
イ 建物図面
ロ 各階平面図
ハ 表題部所有者となる者が所有権を有することを証する情報
ニ 表題部所有者となる者の住所を証する市町村長、登記官その他の公務員が職務上作成した情報(公務員が職務上作成した情報がない場合にあっては、これに代わるべき情報)
ホ 合体後の建物が区分建物である場合において、当該区分建物が属する一棟の建物の敷地について登記された所有権、地上権又は賃借権の登記名義人が当該区分建物の所有者であり、かつ、区分所有法第二十二条第一項ただし書の規約における別段の定めがあることその他の事由により当該所有権、地上権又は賃借権が当該区分建物の敷地権とならないとき(合体前の二以上の建物がいずれも敷地権の登記がない区分建物であり、かつ、合体後の建物も敷地権の登記がない区分建物となるときを除く。)は、当該事由を証する情報
ヘ 合体後の建物について敷地権が存するとき(合体前の二以上の建物がいずれも敷地権付き区分建物であり、かつ、合体後の建物も敷地権付き区分建物となるとき(合体前の建物のすべての敷地権の割合を合算した敷地権の割合が合体後の建物の敷地権の割合となる場合に限る。)を除く。)は、次に掲げる情報
(1) 敷地権の目的である土地が区分所有法第五条第一項の規定により建物の敷地となった土地であるときは、同項の規約を設定したことを証する情報
(2) 敷地権が区分所有法第二十二条第二項ただし書の規約で定められている割合によるものであるときは、当該規約を設定したことを証する情報
(3) 敷地権の目的である土地が他の登記所の管轄区域内にあるときは、当該土地の登記事項証明書
ト 合体後の建物の持分について存続登記と同一の登記をするときは、当該存続登記に係る権利の登記名義人が当該登記を承諾したことを証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報
チ トの存続登記に係る権利が抵当証券の発行されている抵当権であるときは、当該抵当証券の所持人若しくは裏書人が当該存続登記と同一の登記を承諾したことを証するこれらの者が作成した情報又はこれらの者に対抗することができる裁判があったことを証する情報及び当該抵当証券
リ 法第四十九条第一項後段の規定により併せて申請をする所有権の登記があるときは、登記名義人となる者の住所を証する市町村長、登記官その他の公務員が職務上作成した情報(公務員が職務上作成した情報がない場合にあっては、これに代わるべき情報)

  

規則120条(合体による登記等)

第百二十条 合体後の建物についての建物の表題登記をする場合において、合体前の建物に所有権の登記がある建物があるときは、合体後の建物の登記記録の表題部に表題部所有者に関する登記事項を記録することを要しない。法第四十九条第一項後段の規定により併せて所有権の登記の申請があった場合についても、同様とする。

2 登記官は、前項前段の場合において、表題登記をしたときは、当該合体後の建物の登記記録の甲区に次に掲げる事項を記録しなければならない。
一 合体による所有権の登記をする旨
二 所有権の登記名義人の氏名又は名称及び住所並びに登記名義人が二人以上であるときは当該所有権の登記名義人ごとの持分
三 登記の年月日
3 登記官は、法第四十九条第一項後段の規定により併せて所有権の登記の申請があった場合において、当該申請に基づく所有権の登記をするときは、前項各号に掲げる事項のほか、当該申請の受付の年月日及び受付番号も記録しなければならない。
4 登記官は、合体前の建物について存続登記(令別表の十三の項申請情報欄ハに規定する存続登記をいう。以下この項において同じ。)がある場合において、合体後の建物の持分について当該存続登記と同一の登記をするときは、合体前の建物の登記記録から合体後の建物の登記記録の権利部の相当区に当該存続登記を移記し、その末尾に本項の規定により登記を移記した旨及びその年月日を記録しなければならない。
5 法第五十条の規定による権利が消滅した旨の登記は、合体による登記等の申請情報と併せて次に掲げる情報の提供がされた場合にするものとする。
一 当該権利の登記名義人(当該権利が抵当権である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)が当該権利を消滅させることについて承諾したことを証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報
二 前号の権利を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、当該第三者が承諾したことを証する当該第三者が作成した情報又は当該第三者に対抗することができる裁判があったことを証する情報
三 第一号の権利が抵当証券の発行されている抵当権であるときは、当該抵当証券
6 前項の場合における権利が消滅した旨の登記は、付記登記によってするものとする。この場合には、第四項の規定にかかわらず、当該消滅した権利に係る権利に関する登記を合体後の建物の登記記録に移記することを要しない。
7 第百二十四条の規定は、敷地権付き区分建物が合体した場合において、合体後の建物につき敷地権の登記をしないときについて準用する。
8 前条の規定は、合体前の二以上の建物がいずれも敷地権付き区分建物であり、かつ、合体後の建物も敷地権付き区分建物となる場合において、合体前の建物のすべての敷地権の割合を合算した敷地権の割合が合体後の建物の敷地権の割合となるときは、適用しない。
9 第百四十四条の規定は、合体前の建物の表題部の登記の抹消について準用する。

  
規則158条(表題部所有者の氏名等の抹消)

第百五十八条 登記官は、表題登記がある不動産(所有権の登記がある不動産を除く。)について所有権の登記をしたときは、表題部所有者に関する登記事項を抹消する記号を記録しなければならない。

   

 

 

H20-15建物の合体による登記等

 

エ 合体による登記等の申請において、合体前の建物に登記されている抵当権が合体後の建物に存続するものとしての記載のないものがあるときは、当該抵当権の登記名義人が当該抵当権を消滅させることを承諾したことを証する情報又は当該抵当権者に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。

 

誤り

 

合体前の建物についてされた抵当権の登記であって、

申請書に合体後の建物又はその持分の上に存続するものとしての記載のないものがあるときは、

その抵当権の登記名義人が当該権利を消滅させることについて承諾したことを証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。(法50条、規則120条5項1号、平成5・7・30民三5320号通達第六・四・(6))

 

法50条(合体に伴う権利の消滅の登記)

第五十条 登記官は、所有権等(所有権、地上権、永小作権、地役権及び採石権をいう。以下この款及び第百十八条第五項において同じ。)の登記以外の権利に関する登記がある建物について合体による登記等をする場合において、

当該合体による登記等の申請情報と併せて当該権利に関する登記に係る権利の登記名義人(当該権利に関する登記が抵当権の登記である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)が合体後の建物について当該権利を消滅させることについて承諾したことを証する情報が提供されたとき(当該権利を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者が承諾したことを証する情報が併せて提供されたときに限る。)は、

法務省令で定めるところにより、当該権利が消滅した旨を登記しなければならない。

 

規則120条(合体による登記等)

第百二十条 合体後の建物についての建物の表題登記をする場合において、合体前の建物に所有権の登記がある建物があるときは、合体後の建物の登記記録の表題部に表題部所有者に関する登記事項を記録することを要しない。法第四十九条第一項後段の規定により併せて所有権の登記の申請があった場合についても、同様とする。
2 登記官は、前項前段の場合において、表題登記をしたときは、当該合体後の建物の登記記録の甲区に次に掲げる事項を記録しなければならない。
一 合体による所有権の登記をする旨
二 所有権の登記名義人の氏名又は名称及び住所並びに登記名義人が二人以上であるときは当該所有権の登記名義人ごとの持分
三 登記の年月日
3 登記官は、法第四十九条第一項後段の規定により併せて所有権の登記の申請があった場合において、当該申請に基づく所有権の登記をするときは、前項各号に掲げる事項のほか、当該申請の受付の年月日及び受付番号も記録しなければならない。
4 登記官は、合体前の建物について存続登記(令別表の十三の項申請情報欄ハに規定する存続登記をいう。以下この項において同じ。)がある場合において、合体後の建物の持分について当該存続登記と同一の登記をするときは、合体前の建物の登記記録から合体後の建物の登記記録の権利部の相当区に当該存続登記を移記し、その末尾に本項の規定により登記を移記した旨及びその年月日を記録しなければならない。
5 法第五十条の規定による権利が消滅した旨の登記は、合体による登記等の申請情報と併せて次に掲げる情報の提供がされた場合にするものとする。
一 当該権利の登記名義人(当該権利が抵当権である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)が当該権利を消滅させることについて承諾したことを証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報
二 前号の権利を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、当該第三者が承諾したことを証する当該第三者が作成した情報又は当該第三者に対抗することができる裁判があったことを証する情報
三 第一号の権利が抵当証券の発行されている抵当権であるときは、当該抵当証券
6 前項の場合における権利が消滅した旨の登記は、付記登記によってするものとする。この場合には、第四項の規定にかかわらず、当該消滅した権利に係る権利に関する登記を合体後の建物の登記記録に移記することを要しない。
7 第百二十四条の規定は、敷地権付き区分建物が合体した場合において、合体後の建物につき敷地権の登記をしないときについて準用する。
8 前条の規定は、合体前の二以上の建物がいずれも敷地権付き区分建物であり、かつ、合体後の建物も敷地権付き区分建物となる場合において、合体前の建物のすべての敷地権の割合を合算した敷地権の割合が合体後の建物の敷地権の割合となるときは、適用しない。
9 第百四十四条の規定は、合体前の建物の表題部の登記の抹消について準用する。

  
平成5・7・30民三5320号通達(不動産登記法等の一部改正に伴う登記事務の取扱いについて(通達) )

 第六 建物が合体した場合の登記手続の新設

四 申請書の添付書類等  
 (6)合体前の建物についてされた抵当権等に関する登記であって、申請書に合体後の建物又はその持分の上に存続するものとしての記載のないものがあるときは、その登記の登記名義人が権利の消滅を承諾したことを証する書面(印鑑証明書付き)又はこれに対抗することができる裁判の謄本を申請書に添付することを要する(法第93条の4の2第4項第3号)。
この場合において、この権利を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、当該第三者の承諾書(印鑑証明書付き)又はこれに対抗することができる裁判の謄本をも申請書に添付することを要する(法第93条の4の2第5項、第83条第5項)。
また、消滅する抵当権の登記について抵当証券の所持人又は裏書人があるときは、その者の承諾書(印鑑証明書付き)又はこれに対抗することができる裁判の謄本及び当該抵当証券をも申請書に添付することを要する。
 

 

 


(附属建物の新築の登記)
第百二十一条 登記官は、附属建物の新築による建物の表題部の登記事項に関する変更の登記をするときは、建物の登記記録の表題部に、附属建物の符号、種類、構造及び床面積を記録しなければならない。


(区分建物の表題部の変更の登記)
第百二十二条 法第五十一条第五項の法務省令で定める登記事項は、次のとおりとする。
一 敷地権の目的となる土地の不動産所在事項、地目及び地積
二 敷地権の種類
2 法第五十三条第二項において準用する第五十一条第五項の法務省令で定める事項は、前項各号に掲げる事項並びに敷地権の登記原因及びその日付とする。
(建物の表題部の変更の登記等により敷地権の登記をする場合の登記)
第百二十三条 登記官は、建物の表題部の登記事項に関する変更の登記又は更正の登記により新たに敷地権の登記をした場合において、建物についての所有権又は特定担保権(一般の先取特権、質権又は抵当権をいう。以下この条において同じ。)に係る権利に関する登記があるときは、所有権の登記を除き、当該権利に関する登記についてする付記登記によって建物のみに関する旨を記録しなければならない。ただし、特定担保権に係る権利に関する登記であって、当該登記の目的等(登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付をいう。以下この項において同じ。)が当該敷地権についてされた特定担保権に係る権利に関する登記の目的等と同一であるものは、この限りでない。
2 登記官は、前項ただし書の場合には、職権で、当該敷地権についてされた特定担保権に係る権利に関する登記の抹消をしなければならない。この場合には、敷地権の目的である土地の登記記録の権利部の相当区に本項の規定により抹消をする旨及びその年月日を記録しなければならない。

 

 

規則124条(敷地権の登記の抹消)

第百二十四条 登記官は、敷地権付き区分建物について、敷地権であった権利が敷地権でない権利となったことによる建物の表題部に関する変更の登記をしたときは、

当該敷地権の目的であった土地の登記記録の権利部の相当区に敷地権の変更の登記により敷地権を抹消する旨及びその年月日を記録し、同区の敷地権である旨の登記の抹消をしなければならない。

敷地権であった権利が消滅したことによる建物の表題部に関する変更の登記をしたときも、同様とする。

2 登記官は、前項前段の場合には、同項の土地の登記記録の権利部の相当区に、敷地権であった権利、その権利の登記名義人の氏名又は名称及び住所並びに登記名義人が二人以上であるときは当該権利の登記名義人ごとの持分を記録し、敷地権である旨の登記を抹消したことにより登記をする旨及び登記の年月日を記録しなければならない。
3 登記官は、前項に規定する登記をすべき場合において、敷地権付き区分建物の登記記録に特定登記(法第五十五条第一項に規定する特定登記をいう。以下同じ。)があるときは、当該敷地権付き区分建物の登記記録から第一項の土地の登記記録の権利部の相当区にこれを転写しなければならない。
4 登記官は、前項の場合において、第一項の土地の登記記録の権利部の相当区に前項の規定により転写すべき登記に後れる登記があるときは、同項の規定にかかわらず、新たに当該土地の登記記録を作成した上、当該登記記録の表題部に従前の登記記録の表題部にされていた登記を移記するとともに、権利部に、権利の順序に従って、同項の規定により転写すべき登記を転写し、かつ、従前の登記記録の権利部にされていた登記を移記しなければならない。この場合には、従前の登記記録の表題部及び権利部にこの項の規定により登記を移記した旨及びその年月日を記録し、従前の登記記録を閉鎖しなければならない。
5 登記官は、前二項の規定により土地の登記記録の権利部の相当区に登記を転写し、又は移記したときは、その登記の末尾に第三項又は第四項の規定により転写し、又は移記した旨を記録しなければならない。
6 登記官は、第三項の規定により転写すべき登記が、一般の先取特権、質権又は抵当権の登記であるときは、共同担保目録を作成しなければならない。この場合には、建物及び土地の各登記記録の転写された権利に係る登記の末尾に、新たに作成した共同担保目録の記号及び目録番号を記録しなければならない。
7 前項の規定は、転写すべき登記に係る権利について既に共同担保目録が作成されていた場合には、適用しない。この場合において、登記官は、当該共同担保目録の従前の敷地権付き区分建物を目的とする権利を抹消する記号を記録し、敷地権の消滅後の建物及び土地を目的とする権利を記録して、土地の登記記録の当該権利の登記の末尾に当該共同担保目録の記号及び目録番号を記録しなければならない。
8 登記官は、第一項の変更の登記をした場合において、敷地権の目的である土地が他の登記所の管轄区域内にあるときは、遅滞なく、当該他の登記所に同項の登記をした旨及び第二項又は第三項の規定により記録し、又は転写すべき事項を通知しなければならない。
9 前項の通知を受けた登記所の登記官は、遅滞なく、第一項から第七項までに定める手続をしなければならない。
10 第六条後段の規定は、第四項の規定により登記を移記する場合について準用する。

 

H20-8土地の分合筆の登記

 

イ 甲土地に敷地権である旨の登記がある場合には、乙土地に合筆しようとする部分について分離して処分することができることとする規約を設定したことを証する情報を提供して、敷地権の変更の登記と本件分合筆の登記を一の申請情報によって申請することができる。

  

正しい

 

敷地権である旨の登記がある土地は、

分離処分可能規約が設定されていても、

その登記が抹消されない限り、他の土地と合筆の登記をすることができない。(法41条6項)

敷地権である旨の登記を抹消するためには、

その敷地権の登記をした区分建物について、敷地権の登記を抹消する表題部の変更の登記を申請することが必要で、

その登記手続において、敷地権の目的である土地の登記記録にされている敷地権である旨の登記が抹消される。(規則124条1項)

 

本肢の場合、

①甲土地についてイ部分とロ部分(乙土地に合筆しようとする部分)とに分筆する登記

②分筆前の甲土地を目的とする敷地権の登記をした区分建物について、

敷地権の目的である土地の表示を分筆前の甲土地から分筆後のイの土地をロの土地に変更する表題部の変更の登記

③②の変更の登記をした区分建物について、ロの土地を目的とする敷地権の登記を抹消する表題部の変更の登記

を順次申請する必要があるが、

このうち、分離処分可能規約を設定したことを証する情報は、③の登記の申請において添付情報となる。(令別表15甲・添付情報欄ハ)

そして、その後に、④ロの土地を乙土地に合筆する登記を申請する。

 

法41条(合筆の登記の制限)

第四十一条 次に掲げる合筆の登記は、することができない。
一 相互に接続していない土地の合筆の登記
二 地目又は地番区域が相互に異なる土地の合筆の登記
三 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に異なる土地の合筆の登記
四 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に持分を異にする土地の合筆の登記
五 所有権の登記がない土地と所有権の登記がある土地との合筆の登記
六 所有権の登記以外の権利に関する登記がある土地(権利に関する登記であって、合筆後の土地の登記記録に登記することができるものとして法務省令で定めるものがある土地を除く。)の合筆の登記

 

規則124条(敷地権の登記の抹消)

第百二十四条 登記官は、敷地権付き区分建物について、敷地権であった権利が敷地権でない権利となったことによる建物の表題部に関する変更の登記をしたときは、

当該敷地権の目的であった土地の登記記録の権利部の相当区に敷地権の変更の登記により敷地権を抹消する旨及びその年月日を記録し、同区の敷地権である旨の登記の抹消をしなければならない。

敷地権であった権利が消滅したことによる建物の表題部に関する変更の登記をしたときも、同様とする。

2 登記官は、前項前段の場合には、同項の土地の登記記録の権利部の相当区に、敷地権であった権利、その権利の登記名義人の氏名又は名称及び住所並びに登記名義人が二人以上であるときは当該権利の登記名義人ごとの持分を記録し、敷地権である旨の登記を抹消したことにより登記をする旨及び登記の年月日を記録しなければならない。
3 登記官は、前項に規定する登記をすべき場合において、敷地権付き区分建物の登記記録に特定登記(法第五十五条第一項に規定する特定登記をいう。以下同じ。)があるときは、当該敷地権付き区分建物の登記記録から第一項の土地の登記記録の権利部の相当区にこれを転写しなければならない。
4 登記官は、前項の場合において、第一項の土地の登記記録の権利部の相当区に前項の規定により転写すべき登記に後れる登記があるときは、同項の規定にかかわらず、新たに当該土地の登記記録を作成した上、当該登記記録の表題部に従前の登記記録の表題部にされていた登記を移記するとともに、権利部に、権利の順序に従って、同項の規定により転写すべき登記を転写し、かつ、従前の登記記録の権利部にされていた登記を移記しなければならない。この場合には、従前の登記記録の表題部及び権利部にこの項の規定により登記を移記した旨及びその年月日を記録し、従前の登記記録を閉鎖しなければならない。
5 登記官は、前二項の規定により土地の登記記録の権利部の相当区に登記を転写し、又は移記したときは、その登記の末尾に第三項又は第四項の規定により転写し、又は移記した旨を記録しなければならない。
6 登記官は、第三項の規定により転写すべき登記が、一般の先取特権、質権又は抵当権の登記であるときは、共同担保目録を作成しなければならない。この場合には、建物及び土地の各登記記録の転写された権利に係る登記の末尾に、新たに作成した共同担保目録の記号及び目録番号を記録しなければならない。
7 前項の規定は、転写すべき登記に係る権利について既に共同担保目録が作成されていた場合には、適用しない。この場合において、登記官は、当該共同担保目録の従前の敷地権付き区分建物を目的とする権利を抹消する記号を記録し、敷地権の消滅後の建物及び土地を目的とする権利を記録して、土地の登記記録の当該権利の登記の末尾に当該共同担保目録の記号及び目録番号を記録しなければならない。
8 登記官は、第一項の変更の登記をした場合において、敷地権の目的である土地が他の登記所の管轄区域内にあるときは、遅滞なく、当該他の登記所に同項の登記をした旨及び第二項又は第三項の規定により記録し、又は転写すべき事項を通知しなければならない。
9 前項の通知を受けた登記所の登記官は、遅滞なく、第一項から第七項までに定める手続をしなければならない。
10 第六条後段の規定は、第四項の規定により登記を移記する場合について準用する。

 

令別表15項(敷地権の発生若しくは消滅を原因とする建物の表題部の変更の登記又は敷地権の存在若しくは不存在を原因とする建物の表題部の更正の登記)
十五
敷地権の発生若しくは消滅を原因とする建物の表題部の変更の登記又は敷地権の存在若しくは不存在を原因とする建物の表題部の更正の登記
イ 敷地権の目的となる土地の所在する市、区、郡、町、村及び字並びに当該土地の地番、地目及び地積
ロ 敷地権の種類及び割合
ハ 敷地権の登記原因及びその日付
イ 区分所有法第五条第一項の規約を設定したことにより敷地権が生じたときは、当該規約を設定したことを証する情報
ロ イの規約を廃止したことにより区分所有者の有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができることとなったときは、当該規約を廃止したことを証する情報
ハ 区分所有法第二十二条第一項ただし書の規約における別段の定めがあることその他の事由により区分所有者の有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができることとなったときは、当該事由を証する情報
ニ 登記された権利であって敷地権でなかったものがハの規約の変更その他の事由により敷地権となったときは、当該事由を証する情報
ホ イ及びニの場合には、次に掲げる情報
(1) 敷地権が区分所有法第二十二条第二項ただし書の規約で定められている割合によるものであるときは、当該規約を設定したことを証する情報
(2) 敷地権の目的である土地が他の登記所の管轄区域内にあるときは、当該土地の登記事項証明書

 


(特定登記に係る権利の消滅の登記)
第百二十五条 特定登記に係る権利が消滅した場合の登記は、敷地権の変更の登記の申請情報と併せて次に掲げる情報が提供された場合にするものとする。
一 当該権利の登記名義人(当該権利が抵当権である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)が当該権利を消滅させることを承諾したことを証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報
二 前号の権利を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、当該第三者が承諾したことを証する当該第三者が作成した情報又は当該第三者に対抗することができる裁判があったことを証する情報
三 第一号の権利が抵当証券の発行されている抵当権であるときは、当該抵当証券
2 前項の場合における特定登記に係る権利が土地について消滅した旨の登記は、付記登記によってするものとする。この場合には、前条第三項の規定にかかわらず、当該消滅した権利に係る権利に関する登記を土地の登記記録に転写することを要しない。
3 第一項の場合における特定登記に係る権利が建物について消滅した旨の登記は、付記登記によってするものとする。この場合には、登記の年月日及び当該権利に関する登記を抹消する記号を記録しなければならない。
4 前三項の規定は、法第五十五条第二項から第四項までの規定による特定登記に係る権利が消滅した場合の登記について準用する。


(敷地権の不存在による更正の登記)
第百二十六条 登記官は、敷地権の不存在を原因とする建物の表題部に関する更正の登記をしたときは、その権利の目的である土地の登記記録の権利部の相当区に敷地権の更正の登記により敷地権を抹消する旨及びその年月日を記録し、同区の敷地権である旨の登記の抹消をしなければならない。
2 登記官は、前項の場合において、法第七十三条第一項本文の規定により敷地権の移転の登記としての効力を有する登記があるときは、前項の土地の登記記録の権利部の相当区に当該登記の全部を転写しなければならない。
3 第百二十四条第三項から第十項までの規定は、前項の場合について準用する。


(建物の分割の登記における表題部の記録方法)
第百二十七条 登記官は、甲建物からその附属建物を分割して乙建物とする建物の分割の登記をするときは、乙建物について新たに登記記録を作成し、当該登記記録の表題部に家屋番号何番の建物から分割した旨を記録しなければならない。
2 登記官は、前項の場合には、甲建物の登記記録の表題部に、家屋番号何番の建物に分割した旨及び分割した附属建物を抹消する記号を記録しなければならない。
3 登記官は、第一項の場合において、分割により不動産所在事項に変更が生じたときは、変更後の不動産所在事項、分割により変更した旨及び変更前の不動産所在事項を抹消する記号を記録しなければならない。

 

 

 

 

規則128条(建物の分割の登記における権利部の記録方法)

第百二十八条 第百二条及び第百四条第一項から第三項までの規定は、前条第一項の規定により甲建物からその附属建物を分割して乙建物とする建物の分割の登記をする場合について準用する。 

2 登記官は、分割前の建物について現に効力を有する所有権の登記がされた後当該分割に係る附属建物の新築による当該分割前の建物の表題部の登記事項に関する変更の登記がされていたときは、前項において準用する第百二条の規定により当該所有権の登記を転写することに代えて、乙建物の登記記録の甲区に次に掲げる事項を記録しなければならない。
一 分割による所有権の登記をする旨
二 所有権の登記名義人の氏名又は名称及び住所並びに登記名義人が二人以上であるときは当該所有権の登記名義人ごとの持分
三 登記の年月日 

  

H24-14建物分割登記

  

オ 甲建物からその附属建物を分割して乙建物とする建物の分割の登記をする場合において、分割前の甲建物について、現に効力を有する所有権の登記がされた後、当該分割に係る附属建物の新築による当該分割前の甲建物の表題部の登記事項に関する変更の登記がされていたときは、乙建物の登記記録に分割による所有権の登記をする旨が記録される。

 

正しい

 

本肢のように、甲建物に対して所有権の登記がされた後、新築された附属建物(分割後の乙建物)を分割する場合、

登記された所有権は甲建物に対するもので、附属建物(分割後の乙建物)についてのものではなく、転写することができないため、

分割後の乙建物の登記記録に、転写に代えて、分割による所有権の登記をする旨が記録される。(規則128条2項、平成21.2.20民二500号・第2・4・2)

 

規則128条(建物の分割の登記における権利部の記録方法)

第百二十八条 第百二条及び第百四条第一項から第三項までの規定は、前条第一項の規定により甲建物からその附属建物を分割して乙建物とする建物の分割の登記をする場合について準用する。 

2 登記官は、分割前の建物について現に効力を有する所有権の登記がされた後当該分割に係る附属建物の新築による当該分割前の建物の表題部の登記事項に関する変更の登記がされていたときは、前項において準用する第百二条の規定により当該所有権の登記を転写することに代えて、乙建物の登記記録の甲区に次に掲げる事項を記録しなければならない。
一 分割による所有権の登記をする旨
二 所有権の登記名義人の氏名又は名称及び住所並びに登記名義人が二人以上であるときは当該所有権の登記名義人ごとの持分
三 登記の年月日 

  

平成21.2.20民二500号・第2・4・2

乙建物の登記記録に「分割による所有権の登記」をする旨の記録は、具体的には、登記の目的欄には「所有権保存」、

権利者その他の事項欄には「所有者 甲市乙町一丁目3番地 甲某 平成何年何月何日分割により登記」のように記録される。

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(建物の区分の登記における表題部の記録方法)
第百二十九条 登記官は、区分建物でない甲建物を区分して甲建物と乙建物とする建物の区分の登記をするときは、区分後の各建物について新たに登記記録を作成し、各登記記録の表題部に家屋番号何番の建物から区分した旨を記録しなければならない。
2 登記官は、前項の場合には、区分前の甲建物の登記記録の表題部に区分によって家屋番号何番及び何番の建物の登記記録に移記した旨並びに従前の建物の表題部の登記事項を抹消する記号を記録し、当該登記記録を閉鎖しなければならない。
3 登記官は、区分建物である甲建物を区分して甲建物と乙建物とする建物の区分の登記をするときは、乙建物について新たに登記記録を作成し、これに家屋番号何番の建物から区分した旨を記録しなければならない。
4 登記官は、前項の場合には、甲建物の登記記録の表題部に、残余部分の建物の表題部の登記事項、家屋番号何番の建物を区分した旨及び従前の建物の表題部の登記事項の変更部分を抹消する記号を記録しなければならない。

 

 

規則130条(建物の区分の登記における権利部の記録方法)

第百三十条 登記官は、前条第一項の場合には、区分後の各建物についての新登記記録の権利部の相当区に、区分前の建物の登記記録から権利に関する登記を移記し、

かつ、建物の区分の登記に係る申請の受付の年月日及び受付番号を記録しなければならない。

この場合においては、第百二条第一項後段、第二項及び第三項並びに第百四条第一項から第三項までの規定を準用する。

2 第百二条及び第百四条第一項から第三項までの規定は、前条第三項の場合における権利に関する登記について準用する。

3 第百二十三条の規定は、前条第一項の規定による建物の区分の登記をした場合において、区分後の建物が敷地権付き区分建物となるときについて準用する。

 

H19-5区分建物・複合問題

 

オ Aが所有する相互に接続している2個の区分建物に、それぞれ、Bのための抵当権の設定の登記がされていても、その登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一であれば、Aは、当該2個の区分建物について、建物の合併の登記を申請することができる。

 

正しい

 

所有権等の登記以外の権利に関する登記がある建物の建物の合併の登記は、することができないのが原則であるが、

特例として、担保権の登記であって、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一のものは、

合併をすることを妨げられない。(法56条5号、規則131条)

 

法56条(建物の合併の登記の制限)

第五十六条 次に掲げる建物の合併の登記は、することができない。
一 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の合併の登記
二 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に異なる建物の合併の登記
三 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に持分を異にする建物の合併の登記
四 所有権の登記がない建物と所有権の登記がある建物との建物の合併の登記
五 所有権等の登記以外の権利に関する登記がある建物(権利に関する登記であって、合併後の建物の登記記録に登記することができるものとして法務省令で定めるものがある建物を除く。)の建物の合併の登記

 

規則131条(建物の合併の登記の制限の特例)

第百三十一条 法第五十六条第五号の合併後の建物の登記記録に登記することができる権利に関する登記は、次に掲げる登記とする。
一 担保権の登記であって、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一のもの
二 信託の登記であって、法第九十七条第一項各号に掲げる登記事項が同一のもの

 

 

 

H22-15区分建物・複合問題 

 

エ 抵当権の設定の登記がある建物を2個に区分する建物の区分の登記を申請する場合において、抵当権者が一方の区分建物についてのみ当該抵当権の消滅を承諾したことを証する情報が提供されたときは、もう一方の区分建物の登記記録にのみ抵当権の設定の登記が転写される。

 

正しい

 

所有権等の登記以外の権利に関する登記がある非区分建物についての

区分の登記の申請においては、

区分後のいずれかの建物について

当該権利に関する登記に係る権利の消滅を承諾したことを証する情報が提供できるとされ、(法54条3項、法40条)

この情報の提供があったときは、

消滅の承諾がなかった区分後の建物の登記記録にのみ

当該権利に関する登記が転写(非区分建物の区分の登記の場合は、移記)される。(規則130条1項・2項、規則104条2項・3項)

 

法54条(建物の分割、区分又は合併の登記)

第五十四条 次に掲げる登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。
一 建物の分割の登記(表題登記がある建物の附属建物を当該表題登記がある建物の登記記録から分割して登記記録上別の一個の建物とする登記をいう。以下同じ。)
二 建物の区分の登記(表題登記がある建物又は附属建物の部分であって区分建物に該当するものを登記記録上区分建物とする登記をいう。以下同じ。)
三 建物の合併の登記(表題登記がある建物を登記記録上他の表題登記がある建物の附属建物とする登記又は表題登記がある区分建物を登記記録上これと接続する他の区分建物である表題登記がある建物若しくは附属建物に合併して一個の建物とする登記をいう。以下同じ。)
2 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物についての建物の分割の登記又は建物の区分の登記は、所有者以外の者は、申請することができない。
3 第四十条の規定は、所有権等の登記以外の権利に関する登記がある建物についての建物の分割の登記又は建物の区分の登記をするときについて準用する。 

  

法40条(分筆に伴う権利の消滅の登記)

(分筆に伴う権利の消滅の登記)
第四十条 登記官は、所有権の登記以外の権利に関する登記がある土地について分筆の登記をする場合において、

当該分筆の登記の申請情報と併せて当該権利に関する登記に係る権利の登記名義人(当該権利に関する登記が抵当権の登記である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)が当該権利を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを承諾したことを証する情報が提供されたとき(当該権利を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者が承諾したことを証する情報が併せて提供されたときに限る。)は、

法務省令で定めるところにより、当該承諾に係る土地について当該権利が消滅した旨を登記しなければならない。

 

規則130条(建物の区分の登記における権利部の記録方法)

第百三十条 登記官は、前条第一項の場合には、

区分後の各建物についての新登記記録の権利部の相当区に、

区分前の建物の登記記録から権利に関する登記を移記し、

かつ、建物の区分の登記に係る申請の受付の年月日及び受付番号を記録しなければならない。

この場合においては、第百二条第一項後段、第二項及び第三項並びに第百四条第一項から第三項までの規定を準用する。

2 第百二条及び第百四条第一項から第三項までの規定は、前条第三項の場合における権利に関する登記について準用する。

3 第百二十三条の規定は、前条第一項の規定による建物の区分の登記をした場合において、区分後の建物が敷地権付き区分建物となるときについて準用する。

 

規則104条(分筆に伴う権利の消滅の登記)

第百四条 法第四十条の規定による権利が消滅した旨の登記は、分筆の登記の申請情報と併せて次に掲げる情報が提供された場合にするものとする。
一 当該権利の登記名義人(当該権利が抵当権である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)が当該権利を消滅させることを承諾したことを証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報
二 前号の権利を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、当該第三者が承諾したことを証する当該第三者が作成した情報又は当該第三者に対抗することができる裁判があったことを証する情報
三 第一号の権利が抵当証券の発行されている抵当権であるときは、当該抵当証券
2 甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、法第四十条の規定により乙土地について権利が消滅した旨の登記をするときは、分筆後の甲土地の登記記録の当該権利に関する登記についてする付記登記によって乙土地について当該権利が消滅した旨を記録しなければならない。この場合には、第百二条第一項の規定にかかわらず、当該消滅した権利に係る権利に関する登記を乙土地の登記記録に転写することを要しない。
3 甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、法第四十条の規定により分筆後の甲土地について権利が消滅した旨の登記をするときは、分筆後の甲土地の登記記録の当該権利に関する登記についてする付記登記によって分筆後の甲土地について当該権利が消滅した旨を記録し、当該権利に関する登記を抹消する記号を記録しなければならない。
4 第二項の規定は、承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、乙土地に地役権が存しないこととなるとき(法第四十条の場合を除く。)について準用する。
5 第三項の規定は、承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、分筆後の甲土地に地役権が存しないこととなるとき(法第四十条の場合を除く。)について準用する。

6 登記官は、要役地についてする地役権の登記がある土地について分筆の登記をする場合において、当該分筆の登記の申請情報と併せて当該地役権を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを証する地役権者が作成した情報が提供されたとき(当該土地を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者が承諾したことを証する情報が併せて提供されたときに限る。)は、当該土地について当該地役権が消滅した旨を登記しなければならない。この場合においては、第一項第二号、第二項及び第三項の規定を準用する。

  

 

 

規則131条(建物の合併の登記の制限の特例)

第百三十一条 法第五十六条第五号の合併後の建物の登記記録に登記することができる権利に関する登記は、次に掲げる登記とする。
一 担保権の登記であって、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一のもの
二 信託の登記であって、法第九十七条第一項各号に掲げる登記事項が同一のもの

 

H17-12建物の合併の登記の制限

 

ウ 甲建物と乙建物の所有権の登記名義人が同一で、これらの建物が主従の関係にある場合であっても、それぞれの建物に、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一である賃借権の登記がされているときは、甲建物と乙建物について、合併の登記をすることはできない。

 

正しい

 

所有権の登記以外の権利に関する登記がある建物の合併は原則としてすることができない(法56条1項5号)。

それぞれの建物に、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一である賃借権の登記がされているときであっても、合併することはできない。(規則131条)

 

法56条(建物の合併の登記の制限)

第五十六条 次に掲げる建物の合併の登記は、することができない。
一 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の合併の登記
二 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に異なる建物の合併の登記
三 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に持分を異にする建物の合併の登記
四 所有権の登記がない建物と所有権の登記がある建物との建物の合併の登記
五 所有権等の登記以外の権利に関する登記がある建物(権利に関する登記であって、合併後の建物の登記記録に登記することができるものとして法務省令で定めるものがある建物を除く。)の建物の合併の登記

 

規則131条(建物の合併の登記の制限の特例)

第百三十一条 法第五十六条第五号の合併後の建物の登記記録に登記することができる権利に関する登記は、次に掲げる登記とする。
一 担保権の登記であって、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一のもの
二 信託の登記であって、法第九十七条第一項各号に掲げる登記事項が同一のもの

  

 

H20-18建物の合併の登記の制限 

 

ア 効用上一体として利用される状態にある所有者を同じくする二つの建物に、どちらにも登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一である所有権の移転の仮登記があり、このほかに所有権の登記以外の登記がない場合には、これらの建物の合併の登記を申請することができる。

 

誤り

 

所有権の移転の仮登記は、

法56条(建物の合併の登記の制限)5号に規定する所有権等(所有権、地上権、永小作権、地役権及び採石権)の登記以外の権利に関する登記であり、

担保権の登記のように特例(規則131条1号)もないため、

二つの建物にされた所有権の移転の仮登記の、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一であっても、

これらの建物の合併の登記を申請することができない。

 

法56条(建物の合併の登記の制限)

第五十六条 次に掲げる建物の合併の登記は、することができない。
一 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の合併の登記
二 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に異なる建物の合併の登記
三 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に持分を異にする建物の合併の登記
四 所有権の登記がない建物と所有権の登記がある建物との建物の合併の登記
五 所有権等の登記以外の権利に関する登記がある建物(権利に関する登記であって、合併後の建物の登記記録に登記することができるものとして法務省令で定めるものがある建物を除く。)の建物の合併の登記

 

規則131条(建物の合併の登記の制限の特例)

第百三十一条 法第五十六条第五号の合併後の建物の登記記録に登記することができる権利に関する登記は、次に掲げる登記とする。
一 担保権の登記であって、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一のもの
二 信託の登記であって、法第九十七条第一項各号に掲げる登記事項が同一のもの

  

 

イ 効用上一体として利用される状態にある所有者を同じくする二つの建物について、どちらにも合併の妨げにならない同一の抵当権の登記がある場合において、その抵当権につき、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一の移転の仮登記があり、このほかに所有権の登記以外の登記がないときは、これらの建物の合併の登記を申請することができる。

 

正しい

 

同一の担保権の登記について、(規則131条1項)

数個の建物の一部についてのみ

変更若しくは更生の登記又は処分若しくは移転の登記がされているときは,

合併をすることができないが、(昭和58・11・10民三6400号通達第十九・一・3)

数個の建物のすべてについて

これらの登記がされていて、

その登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一のものであるときは、

合併は許される。

 

昭和58・11・10民三6400号通達(建物の区分所有等に関する法律及び不動産登記法の一部改正に伴う登記事務の取扱いについて)

第十九 担保権の登記のある土地又は建物の合併
一 合併制限の緩和
1 数筆の土地又は数個の建物につき先取特権,質権又は抵当権(以下「担保権」という)に関する登記がある場合であつても,それらの担保権の登記の登記原因,その日付,登記の目的及び受付番号が同一であるときは,それらの数筆の土地又は数個の建物は,合併をすることを妨げられない(法第81条の3第1項ただし書,第93条の9第1項後段)。

2 合併の妨げとならない1の担保権に関する登記には,仮登記も含まれる。

3 合併をすべき数筆の土地又は数個の建物の一部についてのみ順位の変更等の処分の登記又は登記名義人の表示の変更,債権額の変更等の変更の登記がされているときは,合併をすることができない。

 

規則131条(建物の合併の登記の制限の特例)

第百三十一条 法第五十六条第五号の合併後の建物の登記記録に登記することができる権利に関する登記は、次に掲げる登記とする。
一 担保権の登記であって、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一のもの
二 信託の登記であって、法第九十七条第一項各号に掲げる登記事項が同一のもの

  

 

ウ 効用上一体として利用される状態にある所有者を同じくする二つの建物について、どちらにも合併の妨げにならない同一の抵当権の登記がある場合において、その抵当権につき、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一の抵当権の変更の登記があり、このほかに所有権の登記以外の登記がないときは、これらの建物の合併の登記を申請することができる。

 

正しい

 

同一の担保権の登記について、(規則131条1項)

数個の建物の一部についてのみ

変更若しくは更生の登記又は処分若しくは移転の登記がされているときは,

合併をすることができないが、(昭和58・11・10民三6400号通達第十九・一・3)

数個の建物のすべてについて

これらの登記がされていて、

その登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一のものであるときは、

合併は許される。

 

昭和58・11・10民三6400号通達(建物の区分所有等に関する法律及び不動産登記法の一部改正に伴う登記事務の取扱いについて)

第十九 担保権の登記のある土地又は建物の合併
一 合併制限の緩和
1 数筆の土地又は数個の建物につき先取特権,質権又は抵当権(以下「担保権」という)に関する登記がある場合であつても,それらの担保権の登記の登記原因,その日付,登記の目的及び受付番号が同一であるときは,それらの数筆の土地又は数個の建物は,合併をすることを妨げられない(法第81条の3第1項ただし書,第93条の9第1項後段)。

2 合併の妨げとならない1の担保権に関する登記には,仮登記も含まれる。

3 合併をすべき数筆の土地又は数個の建物の一部についてのみ順位の変更等の処分の登記又は登記名義人の表示の変更,債権額の変更等の変更の登記がされているときは,合併をすることができない。

 

規則131条(建物の合併の登記の制限の特例)

第百三十一条 法第五十六条第五号の合併後の建物の登記記録に登記することができる権利に関する登記は、次に掲げる登記とする。
一 担保権の登記であって、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一のもの
二 信託の登記であって、法第九十七条第一項各号に掲げる登記事項が同一のもの

  

 

エ 効用上一体として利用される状態にある所有者を同じくする二つの建物に、工場財団に属した旨の登記がされている場合には、これらの建物が同一の財団を組成するときであっても、これらの建物の合併の登記を申請することができない。

 

正しい

 

工場財団に属した旨の登記は、一種の処分の制限の登記であり、

これらの建物が同一の財団を組成するときであっても、これらの建物の合併の登記を申請することができない。(法56条5号)

 

法56条(建物の合併の登記の制限)

第五十六条 次に掲げる建物の合併の登記は、することができない。
一 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の合併の登記
二 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に異なる建物の合併の登記
三 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に持分を異にする建物の合併の登記
四 所有権の登記がない建物と所有権の登記がある建物との建物の合併の登記
五 所有権等の登記以外の権利に関する登記がある建物(権利に関する登記であって、合併後の建物の登記記録に登記することができるものとして法務省令で定めるものがある建物を除く。)の建物の合併の登記

 

 

H21-11建物の合併の登記 

 

4 合併する双方の建物に所有権の登記のほかに質権の登記がされていて、その質権の登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一であるときは、これらの建物について合併の登記をすることができる。

  

正しい

 

合併する全部の建物についてされている権利に関する登記が、

担保権の登記であって、

登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号

並びに登記原因及びその日付が同一のものである場合、

合併の登記を申請することができる。(法56条5号、規則131条1号)

 

法56条(建物の合併の登記の制限)

第五十六条 次に掲げる建物の合併の登記は、することができない。
一 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の合併の登記
二 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に異なる建物の合併の登記
三 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に持分を異にする建物の合併の登記
四 所有権の登記がない建物と所有権の登記がある建物との建物の合併の登記
五 所有権等の登記以外の権利に関する登記がある建物(権利に関する登記であって、合併後の建物の登記記録に登記することができるものとして法務省令で定めるものがある建物を除く。)の建物の合併の登記

 

規則131条(建物の合併の登記の制限の特例)

第百三十一条 法第五十六条第五号の合併後の建物の登記記録に登記することができる権利に関する登記は、次に掲げる登記とする。
一 担保権の登記であって、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一のもの
二 信託の登記であって、法第九十七条第一項各号に掲げる登記事項が同一のもの

  

H22-5建物の合併の登記

 

ウ 甲建物と乙建物の双方に登記されている所有権の移転の登記に、いずれも買戻しの特約の登記がある場合には、買戻しの特約の登記の申請の受付年月日、受付番号並びに登記原因及びその日付が同じであっても、甲建物と乙建物を合併する登記をすることはできない。

 

正しい

 

買戻しの特約の登記については、

担保権の登記のように、

登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号

並びに登記原因及びその日付

が同一のものであれば

合併の登記ができるという特例はない。(規則131条)

 

規則131条(建物の合併の登記の制限の特例)

第百三十一条 法第五十六条第五号の合併後の建物の登記記録に登記することができる権利に関する登記は、次に掲げる登記とする。
一 担保権の登記であって、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一のもの
二 信託の登記であって、法第九十七条第一項各号に掲げる登記事項が同一のもの

 

 

H25-17建物合併登記の制限

 

ア 甲建物と乙建物のいずれにも抵当権の設定の登記がある場合において、乙建物についてのみ抵当権の債権額の変更の登記がされているときは、建物の合併の登記をすることができない。

 

正しい

 

所有権の登記以外の権利に関する登記がある建物の合併は原則としてすることができない。(法56条1項5号)

建物の合併の登記の制限の特例(規則131条)として合併後の建物の登記記録に登記することができる同一の担保権の登記については、

登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付すべてが同一である必要があり、

一部の建物について順位の変更などの処分の登記または登記名義人の表示の変更,債権額の変更などの登記がされているときは、合併の登記をすることはできない。(昭58.11.10 民三 6400号)

 

法56条(建物の合併の登記の制限)

第五十六条 次に掲げる建物の合併の登記は、することができない。
一 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の合併の登記
二 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に異なる建物の合併の登記
三 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に持分を異にする建物の合併の登記
四 所有権の登記がない建物と所有権の登記がある建物との建物の合併の登記
五 所有権等の登記以外の権利に関する登記がある建物(権利に関する登記であって、合併後の建物の登記記録に登記することができるものとして法務省令で定めるものがある建物を除く。)の建物の合併の登記

 

規則131条(建物の合併の登記の制限の特例)

第百三十一条 法第五十六条第五号の合併後の建物の登記記録に登記することができる権利に関する登記は、次に掲げる登記とする。
一 担保権の登記であって、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一のもの
二 信託の登記であって、法第九十七条第一項各号に掲げる登記事項が同一のもの

  

 

 

 

 


(附属合併の登記における表題部の記録方法)
第百三十二条 登記官は、甲建物を乙建物の附属建物とする建物の合併(以下「附属合併」という。)に係る建物の合併の登記をするときは、乙建物の登記記録の表題部に、附属合併後の建物の表題部の登記事項及び家屋番号何番の建物を合併した旨を記録しなければならない。
2 登記官は、前項の場合において、附属合併により不動産所在事項に変更が生じた場合には、変更後の不動産所在事項、合併により変更した旨及び変更前の不動産所在事項を抹消する記号を記録しなければならない。
3 登記官は、第一項の場合には、甲建物の登記記録の表題部に家屋番号何番の建物に合併した旨及び従前の建物の表題部の登記事項を抹消する記号を記録し、当該登記記録を閉鎖しなければならない。

 

 

 

 

規則133条(区分合併の登記における表題部の記録方法)

第百三十三条 登記官は、区分建物である甲建物を乙建物又は乙建物の附属建物に合併する建物の合併(乙建物又は乙建物の附属建物が甲建物と接続する区分建物である場合に限る。以下「区分合併」という。)に係る建物の合併の登記をするときは、乙建物の登記記録の表題部に、区分合併後の建物の表題部の登記事項、家屋番号何番の建物を合併した旨及び従前の建物の表題部の登記事項の変更部分を抹消する記号を記録しなければならない。
2 登記官は、前項に規定する場合には、甲建物の登記記録の表題部に家屋番号何番の建物に合併した旨及び従前の建物の表題部の登記事項を抹消する記号を記録し、当該登記記録を閉鎖しなければならない。
3 登記官は、第一項の規定にかかわらず、区分合併(甲建物を乙建物の附属建物に合併する場合を除く。)に係る建物の合併の登記をする場合において、区分合併後の建物が区分建物でないときは、区分合併後の乙建物について新たに登記記録を作成し、当該登記記録の表題部に区分合併後の建物の表題部の登記事項及び合併により家屋番号何番の建物の登記記録から移記した旨を記録しなければならない。
4 登記官は、前項の場合には、区分合併前の乙建物の登記記録の表題部に家屋番号何番の建物を合併した旨、合併により家屋番号何番の建物の登記記録に移記した旨及び乙建物についての建物の表題部の登記事項を抹消する記号を記録し、乙建物の登記記録を閉鎖しなければならない。

 

H17-12建物の合併の登記の制限

 

エ 一棟の建物に属する甲区分建物と乙区分建物の所有権の登記名義人が同一で、これらの区分建物が接続している場合であっても、これらの区分建物が主従の関係にないときは、甲区分建物と乙区分建物について、合併の登記をすることはできない。

  

誤り

 

区分建物が互いに接続していれば、主従の関係にない建物でも合併(区分合併)が認められている(規則133条、準則86条2項)。

 

規則133条(区分合併の登記における表題部の記録方法)

第百三十三条 登記官は、区分建物である甲建物を乙建物又は乙建物の附属建物に合併する建物の合併(乙建物又は乙建物の附属建物が甲建物と接続する区分建物である場合に限る。以下「区分合併」という。)に係る建物の合併の登記をするときは、乙建物の登記記録の表題部に、区分合併後の建物の表題部の登記事項、家屋番号何番の建物を合併した旨及び従前の建物の表題部の登記事項の変更部分を抹消する記号を記録しなければならない。
2 登記官は、前項に規定する場合には、甲建物の登記記録の表題部に家屋番号何番の建物に合併した旨及び従前の建物の表題部の登記事項を抹消する記号を記録し、当該登記記録を閉鎖しなければならない。
3 登記官は、第一項の規定にかかわらず、区分合併(甲建物を乙建物の附属建物に合併する場合を除く。)に係る建物の合併の登記をする場合において、区分合併後の建物が区分建物でないときは、区分合併後の乙建物について新たに登記記録を作成し、当該登記記録の表題部に区分合併後の建物の表題部の登記事項及び合併により家屋番号何番の建物の登記記録から移記した旨を記録しなければならない。
4 登記官は、前項の場合には、区分合併前の乙建物の登記記録の表題部に家屋番号何番の建物を合併した旨、合併により家屋番号何番の建物の登記記録に移記した旨及び乙建物についての建物の表題部の登記事項を抹消する記号を記録し、乙建物の登記記録を閉鎖しなければならない。

 

準則86条(合併の禁止)

法第54条第1項第3号の建物の合併の登記は,次に掲げる場合には,することができない。
一 附属合併にあっては,合併しようとする建物が主たる建物と附属建物の関係にないとき。
二 区分合併にあっては,区分された建物が互いに接続していないとき。

 

  

H18-12建物の合併の登記の制限

 
イ 甲建物と乙建物がいずれも区分建物であるときは、両建物が互いに接続していなければ、甲建物を乙建物の附属建物とする建物の合併の登記をすることはできない。

  

誤り

 

甲建物を乙建物の附属建物とする建物の合併(附属合併)の登記は、

両建物が互いに接続していなくても、することができる。

なお、区分合併(規則133条1項)の登記は、

区分された建物が互いに接続していないときは、することはできない。(準則86条)

 

規則133条(区分合併の登記における表題部の記録方法)

第百三十三条 登記官は、区分建物である甲建物を乙建物又は乙建物の附属建物に合併する建物の合併(乙建物又は乙建物の附属建物が甲建物と接続する区分建物である場合に限る。以下「区分合併」という。)に係る建物の合併の登記をするときは、乙建物の登記記録の表題部に、区分合併後の建物の表題部の登記事項、家屋番号何番の建物を合併した旨及び従前の建物の表題部の登記事項の変更部分を抹消する記号を記録しなければならない。
2 登記官は、前項に規定する場合には、甲建物の登記記録の表題部に家屋番号何番の建物に合併した旨及び従前の建物の表題部の登記事項を抹消する記号を記録し、当該登記記録を閉鎖しなければならない。
3 登記官は、第一項の規定にかかわらず、区分合併(甲建物を乙建物の附属建物に合併する場合を除く。)に係る建物の合併の登記をする場合において、区分合併後の建物が区分建物でないときは、区分合併後の乙建物について新たに登記記録を作成し、当該登記記録の表題部に区分合併後の建物の表題部の登記事項及び合併により家屋番号何番の建物の登記記録から移記した旨を記録しなければならない。
4 登記官は、前項の場合には、区分合併前の乙建物の登記記録の表題部に家屋番号何番の建物を合併した旨、合併により家屋番号何番の建物の登記記録に移記した旨及び乙建物についての建物の表題部の登記事項を抹消する記号を記録し、乙建物の登記記録を閉鎖しなければならない。

準則86条(合併の禁止)

法第54条第1項第3号の建物の合併の登記は,次に掲げる場合には,することができない。
一 附属合併にあっては,合併しようとする建物が主たる建物と附属建物の関係にないとき。
二 区分合併にあっては,区分された建物が互いに接続していないとき。

 

  

H21-11建物の合併の登記 

 

2 区分建物が互いに接続していないときは、これらの区分建物について区分合併の登記をすることができない。

  

正しい

 

区分合併の登記において、(規則133条1項)

区分された建物が互いに接続していないときは、

建物の合併の登記をすることはできない。(準則86条2号)

 

規則133条(区分合併の登記における表題部の記録方法)

第百三十三条 登記官は、区分建物である甲建物を乙建物又は乙建物の附属建物に合併する建物の合併(乙建物又は乙建物の附属建物が甲建物と接続する区分建物である場合に限る。以下「区分合併」という。)に係る建物の合併の登記をするときは、乙建物の登記記録の表題部に、区分合併後の建物の表題部の登記事項、家屋番号何番の建物を合併した旨及び従前の建物の表題部の登記事項の変更部分を抹消する記号を記録しなければならない。
2 登記官は、前項に規定する場合には、甲建物の登記記録の表題部に家屋番号何番の建物に合併した旨及び従前の建物の表題部の登記事項を抹消する記号を記録し、当該登記記録を閉鎖しなければならない。
3 登記官は、第一項の規定にかかわらず、区分合併(甲建物を乙建物の附属建物に合併する場合を除く。)に係る建物の合併の登記をする場合において、区分合併後の建物が区分建物でないときは、区分合併後の乙建物について新たに登記記録を作成し、当該登記記録の表題部に区分合併後の建物の表題部の登記事項及び合併により家屋番号何番の建物の登記記録から移記した旨を記録しなければならない。
4 登記官は、前項の場合には、区分合併前の乙建物の登記記録の表題部に家屋番号何番の建物を合併した旨、合併により家屋番号何番の建物の登記記録に移記した旨及び乙建物についての建物の表題部の登記事項を抹消する記号を記録し、乙建物の登記記録を閉鎖しなければならない。

準則86条(合併の禁止)

第86条 
法第54条第1項第3号の建物の合併の登記は,次に掲げる場合には,することができない。
一 附属合併にあっては,合併しようとする建物が主たる建物と附属建物の関係にないとき。
二 区分合併にあっては,区分された建物が互いに接続していないとき。

 

 

 

規則134条(建物の合併の登記における権利部の記録方法)

第百三十四条 第百七条第一項及び第六項の規定は、建物の合併の登記について準用する。
2 登記官は、前条第三項の場合において、区分合併前のすべての建物に第百三十一条に規定する登記があるときは、同項の規定により区分合併後の建物について新たに作成した登記記録の乙区に当該登記を移記し、当該登記が合併後の建物の全部に関する旨を付記登記によって記録しなければならない。
3 第百二十四条の規定は、区分合併に係る建物の合併の登記をする場合において、区分合併後の建物が敷地権のない建物となるときについて準用する。

 

H22-5建物の合併の登記

 
エ 甲建物と乙建物の所有権の登記名義人が同じである場合において、登記名義人が住所を移転し、甲建物については住所の変更の登記がされているが、乙建物については住所の変更の登記がされていないときは、登記名義人は、住所の変更を証する情報を提供して、甲建物と乙建物を合併する登記を申請することができる。

 

誤り

 

本肢のように、

甲建物と乙建物の所有権の登記名義人が同じであっても、

住所が異なる場合は、同一の所有権の登記名義人として取扱うことができず、

法56条2号の規定により、合併の登記が認められないことになる。

 

この場合に、住所の変更を証する情報を提供して申請できるかが問題となるが、

所有権の登記がある建物の合併の登記は、

登記官が、合併後の建物の登記記録の甲区に、

合併による所有権の登記をする旨、

所有権の登記名義人の氏名又は名称及び住所等を

合併前の各建物の登記記録に基づいて記録するので(規則134条1項、規則107条1項)、

合併前の建物の所有権の登記名義人の住所の変更の登記を省略することはできない。

 

法56条2号(建物の合併の登記の制限)

第五十六条 次に掲げる建物の合併の登記は、することができない。
一 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の合併の登記
二 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に異なる建物の合併の登記
三 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に持分を異にする建物の合併の登記
四 所有権の登記がない建物と所有権の登記がある建物との建物の合併の登記
五 所有権等の登記以外の権利に関する登記がある建物(権利に関する登記であって、合併後の建物の登記記録に登記することができるものとして法務省令で定めるものがある建物を除く。)の建物の合併の登記

 

規則134条1項(建物の合併の登記における権利部の記録方法)

第百三十四条 第百七条第一項及び第六項の規定は、建物の合併の登記について準用する。
2 登記官は、前条第三項の場合において、区分合併前のすべての建物に第百三十一条に規定する登記があるときは、同項の規定により区分合併後の建物について新たに作成した登記記録の乙区に当該登記を移記し、当該登記が合併後の建物の全部に関する旨を付記登記によって記録しなければならない。
3 第百二十四条の規定は、区分合併に係る建物の合併の登記をする場合において、区分合併後の建物が敷地権のない建物となるときについて準用する。

 

規則107条1項(区分建物の登記記録の閉鎖)

第百十七条 登記官は、区分建物である建物の登記記録を閉鎖する場合において、当該登記記録の閉鎖後においても当該建物(以下この条において「閉鎖建物」という。)が属する一棟の建物に他の建物(附属建物として登記されているものを除く。)が存することとなるときは、第八条の規定にかかわらず、閉鎖建物の登記記録に記録された次に掲げる事項を抹消する記号を記録することを要しない。
一 一棟の建物の所在する市、区、郡、町、村、字及び土地の地番
二 一棟の建物の構造及び床面積
三 一棟の建物の名称があるときは、その名称
四 前条第一項の規定により記録されている当該他の建物の家屋番号
2 登記官は、前項の場合には、閉鎖建物が属する一棟の建物に属する他の建物の登記記録に記録されている当該閉鎖建物の家屋番号を抹消する記号を記録しなければならない。
3 登記官は、第一項に規定する場合以外の場合において、区分建物である建物の登記記録を閉鎖するときは、閉鎖建物の登記記録及び当該閉鎖建物が属する一棟の建物に属する他の建物の登記記録(閉鎖されたものも含む。)の第一項各号に掲げる事項を抹消する記号を記録しなければならない。

 

 


(建物の分割の登記及び附属合併の登記における表題部の記録方法)
第百三十五条 登記官は、甲建物の登記記録から甲建物の附属建物を分割して、これを乙建物の附属建物としようとする場合において、建物の分割の登記及び建物の合併の登記をするときは、乙建物の登記記録の表題部に、附属合併後の建物の表題部の登記事項及び家屋番号何番の建物から合併した旨を記録しなければならない。この場合には、第百三十二条第一項及び第三項の規定は、適用しない。
2 登記官は、前項の場合には、甲建物の登記記録の表題部の分割に係る附属建物について、家屋番号何番の建物に合併した旨及び従前の建物の表題部の登記事項の変更部分を抹消する記号を記録しなければならない。この場合には、第百二十七条第一項及び第二項の規定は、適用しない。


(建物の分割及び区分合併の登記における表題部の記録方法)
第百三十六条 登記官は、甲建物の登記記録から甲建物の附属建物(区分建物に限る。)を分割して、これを乙建物又は乙建物の附属建物に合併しようとする場合(乙建物又は乙建物の附属建物が甲建物の附属建物と接続する区分建物である場合に限る。)において、建物の分割の登記及び建物の合併の登記をするときは、乙建物の登記記録の表題部に、区分合併後の建物の表題部の登記事項、家屋番号何番の一部を合併した旨及び従前の建物の表題部の登記事項の変更部分を抹消する記号を記録しなければならない。この場合には、第百三十三条第一項及び第二項の規定は、適用しない。
2 前条第二項の規定は、前項の場合において、甲建物の登記記録の表題部の記録方法について準用する。
3 第百三十三条第三項及び第四項の規定は、第一項の場合(甲建物の附属建物を分割して乙建物の附属建物に合併しようとする場合を除く。)において、区分合併後の乙建物が区分建物でない建物となるときについて準用する。


(建物の区分及び附属合併の登記における表題部の記録方法)
第百三十七条 第百三十五条第一項の規定は、甲建物を区分してその一部を乙建物の附属建物としようとする場合において、建物の区分の登記及び附属合併の登記をするときにおける乙建物の登記記録の表題部の記録方法について準用する。
2 登記官は、前項の場合において、区分前の甲建物が区分建物でない建物であったときは、区分後の甲建物について新たに登記記録を作成し、当該登記記録の表題部に家屋番号何番の建物から区分した旨を記録するとともに、区分前の甲建物の登記記録に区分及び合併によって家屋番号何番及び何番の建物の登記記録に移記した旨並びに従前の建物の表題部の登記事項を抹消する記号を記録し、当該登記記録を閉鎖しなければならない。この場合には、第百二十九条第一項及び第二項の規定は、適用しない。
3 登記官は、第一項の場合において、区分前の甲建物が区分建物であったときは、甲建物の登記記録の表題部に、残余部分の建物の表題部の登記事項、区分した一部を家屋番号何番に合併した旨及び従前の建物の表題部の登記事項の変更部分を抹消する記号を記録しなければならない。この場合には、第百二十九条第三項及び第四項の規定は、適用しない。


(建物の区分及び区分合併の登記における表題部の記録方法)
第百三十八条 第百三十六条第一項の規定は、甲建物を区分して、その一部を乙建物又は乙建物の附属建物に合併しようとする場合(乙建物又は乙建物の附属建物が当該一部と接続する区分建物である場合に限る。)において、建物の区分の登記及び建物の合併の登記をするときにおける乙建物の登記記録の表題部の記録方法について準用する。
2 前条第三項の規定は、前項の場合(区分前の甲建物が区分建物であった場合に限る。)において、甲建物の登記記録の表題部の記録方法について準用する。


(建物の分割の登記及び附属合併の登記等における権利部の記録方法)
第百三十九条 第百四条第一項から第三項まで並びに第百七条第一項及び第六項の規定は、第百三十五条から前条までの場合における権利部の記録方法について準用する。


(建物が区分建物となった場合の登記等)
第百四十条 登記官は、法第五十二条第一項及び第三項に規定する表題部の登記事項に関する変更の登記をするときは、当該変更の登記に係る区分建物である建物について新たに登記記録を作成し、当該登記記録の表題部に本項の規定により登記を移記した旨を記録しなければならない。
2 登記官は、前項の場合には、新たに作成した登記記録の権利部の相当区に、変更前の建物の登記記録から権利に関する登記を移記し、登記の年月日及び本項の規定により登記を移記した旨を記録しなければならない。
3 登記官は、第一項の場合には、変更前の建物の登記記録の表題部に同項の規定により登記を移記した旨及び従前の建物の表題部の登記事項を抹消する記号を記録し、当該登記記録を閉鎖しなければならない。
4 前三項の規定は、区分合併以外の原因により区分建物である建物が区分建物でない建物となったときについて準用する。この場合において、第一項中「区分建物である建物」とあるのは、「建物」と読み替えるものとする。

 

 

規則141条(共用部分である旨の登記等)

第百四十一条 登記官は、共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をするときは、所有権の登記がない建物にあっては表題部所有者に関する登記事項を抹消する記号を記録し、所有権の登記がある建物にあっては権利に関する登記の抹消をしなければならない。

 

H17-19共用部分である旨の登記

 

イ 抵当権の設定の登記がされた建物について共有部分である旨の登記の申請をする場合には、当該抵当権の登記名義人の承諾を証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報を申請情報と併せて提供しなければならない。

 

正しい

 

共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をするときは、

所有権の登記がない建物にあっては表題部所有者に関する登記事項が抹消され、所有権の登記がある建物にあっては権利に関する登記が抹消されるので、(法58条4項、規則141条)

所有権以外の権利に関する登記のある建物を共用部分または団地共用部分とする場合,

権利者が当該所有権以外の権利に関する登記の消滅を承諾する旨の承諾書またはこれに対抗することができる裁判があったことを証する書面を添付しなければならない。(令別表18項・添付情報欄ロ)

また,所有権以外の権利に関する登記を目的とし,さらに第三者の権利に関する登記がある場合は,

当該所有権以外の権利に関する登記の権利者の承諾書だけでなく,第三者の承諾書も必要となる。(令別表18項添付情報欄ハ)

 

法58条(共用部分である旨の登記等)

第五十八条 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記に係る建物の表示に関する登記の登記事項は、第二十七条各号(第三号を除く。)及び第四十四条第一項各号(第六号を除く。)に掲げるもののほか、次のとおりとする。
一 共用部分である旨の登記にあっては、当該共用部分である建物が当該建物の属する一棟の建物以外の一棟の建物に属する建物の区分所有者の共用に供されるものであるときは、その旨
二 団地共用部分である旨の登記にあっては、当該団地共用部分を共用すべき者の所有する建物(当該建物が区分建物であるときは、当該建物が属する一棟の建物)

2 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記は、当該共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をする建物の表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。

3 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記は、当該共用部分又は団地共用部分である建物に所有権等の登記以外の権利に関する登記があるときは、当該権利に関する登記に係る権利の登記名義人(当該権利に関する登記が抵当権の登記である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)の承諾があるとき(当該権利を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者の承諾を得たときに限る。)でなければ、申請することができない。
4 登記官は、共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をするときは、職権で、当該建物について表題部所有者の登記又は権利に関する登記を抹消しなければならない。
5 第一項各号に掲げる登記事項についての変更の登記又は更正の登記は、当該共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の所有者以外の者は、申請することができない。
6 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物について共用部分である旨又は団地共用部分である旨を定めた規約を廃止した場合には、当該建物の所有者は、当該規約の廃止の日から一月以内に、当該建物の表題登記を申請しなければならない。
7 前項の規約を廃止した後に当該建物の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から一月以内に、当該建物の表題登記を申請しなければならない。

  

規則141条(共用部分である旨の登記等)

第百四十一条 登記官は、共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をするときは、所有権の登記がない建物にあっては表題部所有者に関する登記事項を抹消する記号を記録し、所有権の登記がある建物にあっては権利に関する登記の抹消をしなければならない。

  

令別表18項(共用部分である旨の登記)

 

十八
共用部分である旨の登記
当該共用部分である建物が当該建物の属する一棟の建物以外の一棟の建物に属する建物の区分所有者の共用に供されるものであるときは、当該区分所有者が所有する建物の家屋番号
イ 共用部分である旨を定めた規約を設定したことを証する情報
ロ 所有権以外の権利に関する登記があるときは、当該権利に関する登記に係る権利の登記名義人(当該権利に関する登記が抵当権の登記である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)の承諾を証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報
ハ ロの権利を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、当該第三者の承諾を証する当該第三者が作成した情報又は当該第三者に対抗することができる裁判があったことを証する情報
ニ ロの権利に関する登記に係る権利が抵当証券の発行されている抵当権であるときは、当該抵当証券

  

 

 
エ 共用部分である旨の登記がされる場合には、建物の表題部所有者の登記又は所有権(その他の権利に関する登記)は、職権で抹消される。

 

正しい

 

建物に規約共用部分である旨の登記がされた場合,

登記記録の表題部の原因及びその日付欄に共用部分である旨の記録がされ,

所有権の登記がない建物にあっては表題部所有者に関する登記事項が抹消され,

所有権の登記がある建物にあっては所有権その他の権利に関する登記が職権で抹消される。(法58条4項、規則141条)

※本肢中(その他の権利に関する登記)を追記

 

法58条(共用部分である旨の登記等)

第五十八条 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記に係る建物の表示に関する登記の登記事項は、第二十七条各号(第三号を除く。)及び第四十四条第一項各号(第六号を除く。)に掲げるもののほか、次のとおりとする。
一 共用部分である旨の登記にあっては、当該共用部分である建物が当該建物の属する一棟の建物以外の一棟の建物に属する建物の区分所有者の共用に供されるものであるときは、その旨
二 団地共用部分である旨の登記にあっては、当該団地共用部分を共用すべき者の所有する建物(当該建物が区分建物であるときは、当該建物が属する一棟の建物)

2 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記は、当該共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をする建物の表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。

3 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記は、当該共用部分又は団地共用部分である建物に所有権等の登記以外の権利に関する登記があるときは、当該権利に関する登記に係る権利の登記名義人(当該権利に関する登記が抵当権の登記である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)の承諾があるとき(当該権利を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者の承諾を得たときに限る。)でなければ、申請することができない。
4 登記官は、共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をするときは、職権で、当該建物について表題部所有者の登記又は権利に関する登記を抹消しなければならない。
5 第一項各号に掲げる登記事項についての変更の登記又は更正の登記は、当該共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の所有者以外の者は、申請することができない。
6 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物について共用部分である旨又は団地共用部分である旨を定めた規約を廃止した場合には、当該建物の所有者は、当該規約の廃止の日から一月以内に、当該建物の表題登記を申請しなければならない。
7 前項の規約を廃止した後に当該建物の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から一月以内に、当該建物の表題登記を申請しなければならない。

   

規則141条(共用部分である旨の登記等)

第百四十一条 登記官は、共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をするときは、所有権の登記がない建物にあっては表題部所有者に関する登記事項を抹消する記号を記録し、所有権の登記がある建物にあっては権利に関する登記の抹消をしなければならない。

  

  

H18-5区分建物・複合問題

 

ア 団地共用部分である旨の登記がある建物について建物の区分の登記を申請するときは、添付情報として、当該建物の所有権を証する情報を提供しなければならない。

 

正しい

 

共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物は、

所有権の登記がない建物にあっては表題部所有者に関する登記事項が抹消されており、所有権の登記がある建物にあっては権利に関する登記が抹消されているので、(規則141条)

その建物の分割の登記又は建物の区分の登記の申請人は、実体法上の所有者とされる(法54条2項)

そのため、建物の分割の登記又は建物の区分の登記を申請するときは、

登記官において、申請人が申請適格を有する実体法上の所有者であるかどうかを確認するため、

添付情報として、当該建物の所有者を証する情報を提供しなければならない。(令別表16項・添付情報欄ロ)

 

規則141条(共用部分である旨の登記等)

第百四十一条 登記官は、共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をするときは、所有権の登記がない建物にあっては表題部所有者に関する登記事項を抹消する記号を記録し、所有権の登記がある建物にあっては権利に関する登記の抹消をしなければならない。

   

法54条(建物の分割、区分又は合併の登記)

第五十四条 次に掲げる登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。
一 建物の分割の登記(表題登記がある建物の附属建物を当該表題登記がある建物の登記記録から分割して登記記録上別の一個の建物とする登記をいう。以下同じ。)
二 建物の区分の登記(表題登記がある建物又は附属建物の部分であって区分建物に該当するものを登記記録上区分建物とする登記をいう。以下同じ。)
三 建物の合併の登記(表題登記がある建物を登記記録上他の表題登記がある建物の附属建物とする登記又は表題登記がある区分建物を登記記録上これと接続する他の区分建物である表題登記がある建物若しくは附属建物に合併して一個の建物とする登記をいう。以下同じ。)
2 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物についての建物の分割の登記又は建物の区分の登記は、所有者以外の者は、申請することができない。
3 第四十条の規定は、所有権等の登記以外の権利に関する登記がある建物についての建物の分割の登記又は建物の区分の登記をするときについて準用する。 

 

令別表16項(建物の分割の登記、建物の区分の登記又は建物の合併の登記)

 

十六
建物の分割の登記、建物の区分の登記又は建物の合併の登記
イ 分割後、区分後又は合併後の建物についての第三条第八号(ロを除く。)に掲げる事項
ロ 分割前、区分前若しくは合併前の建物又は当該分割後、区分後若しくは合併後の建物について敷地権が存するときは、当該敷地権についての次に掲げる事項
(1) 敷地権の目的となる土地の所在する市、区、郡、町、村及び字並びに当該土地の地番、地目及び地積
(2) 敷地権の種類及び割合
(3) 敷地権の登記原因及びその日付
イ 当該分割後、区分後又は合併後の建物図面及び各階平面図
ロ 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物について建物の分割の登記又は建物の区分の登記を申請するときは、当該建物の所有者を証する情報
ハ 建物の区分の登記を申請する場合において、区分後の建物について敷地権が存するときは、次に掲げる情報(区分建物である建物について建物の区分の登記を申請するときは、(1)及び(3)を除く。)
(1) 敷地権の目的である土地が区分所有法第五条第一項の規定により建物の敷地となった土地であるときは、同項の規約を設定したことを証する情報
(2) 敷地権が区分所有法第二十二条第二項ただし書の規約で定められている割合によるものであるときは、当該規約を設定したことを証する情報
(3) 敷地権の目的である土地が他の登記所の管轄区域内にあるときは、当該土地の登記事項証明書

  

 

ウ 団地共用部分である旨の登記を申請する場合において、当該団地共用部分である建物に抵当権の設定の登記があるときは、添付情報として、当該抵当権の登記名義人の承諾を証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。

 

正しい

 

共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をするときは、

所有権の登記がない建物にあっては表題部所有者に関する登記事項が抹消され、所有権の登記がある建物にあっては権利に関する登記がすべて抹消されるので、(規則141条)

所有権以外の権利に関する登記がある建物について共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をするときは、

添付情報として、当該権利に関する登記に係る権利の登記名義人(当該権利に関する登記が抵当権の登記である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)の承諾を証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報

を提供しなければならない。(令別表18項・添付情報欄ロ、令別表19項・添付情報欄ロ)

 

規則141条(共用部分である旨の登記等)

第百四十一条 登記官は、共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をするときは、所有権の登記がない建物にあっては表題部所有者に関する登記事項を抹消する記号を記録し、所有権の登記がある建物にあっては権利に関する登記の抹消をしなければならない。

   

令別表18項(共用部分である旨の登記)

 

十八
共用部分である旨の登記
当該共用部分である建物が当該建物の属する一棟の建物以外の一棟の建物に属する建物の区分所有者の共用に供されるものであるときは、当該区分所有者が所有する建物の家屋番号
イ 共用部分である旨を定めた規約を設定したことを証する情報
ロ 所有権以外の権利に関する登記があるときは、当該権利に関する登記に係る権利の登記名義人(当該権利に関する登記が抵当権の登記である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)の承諾を証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報
ハ ロの権利を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、当該第三者の承諾を証する当該第三者が作成した情報又は当該第三者に対抗することができる裁判があったことを証する情報
ニ ロの権利に関する登記に係る権利が抵当証券の発行されている抵当権であるときは、当該抵当証券

 

令別表19項(団地共用部分である旨の登記)

 

十九
団地共用部分である旨の登記
イ 団地共用部分を共用すべき者の所有する建物が区分建物でないときは、当該建物の所在する市、区、郡、町、村、字及び土地の地番並びに当該建物の家屋番号
ロ 団地共用部分を共用すべき者の所有する建物が区分建物であるときは、次に掲げる事項
(1) 当該建物が属する一棟の建物の所在する市、区、郡、町、村、字及び土地の地番
(2) 当該一棟の建物の構造及び床面積又はその名称
イ 団地共用部分である旨を定めた規約を設定したことを証する情報
ロ 所有権以外の権利に関する登記があるときは、当該権利に関する登記に係る権利の登記名義人(当該権利に関する登記が抵当権の登記である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)の承諾を証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報
ハ ロの権利を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、当該第三者の承諾を証する当該第三者が作成した情報又は当該第三者に対抗することができる裁判があったことを証する情報
ニ ロの権利に関する登記に係る権利が抵当証券の発行されている抵当権であるときは、当該抵当証券

 

 

H19-5区分建物・複合問題 
 
ア 団地共用部分である旨の登記がある建物について建物の滅失の登記の申請をする場合には、当該建物の所有者を証する情報を登記所に提供しなければならない。

 

正しい

 

共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をするときは、

所有権の登記がない建物にあっては表題部所有者に関する登記事項を抹消され、

所有権の登記がある建物にあっては権利に関する登記の抹消がされるので、(規則141条)

共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の滅失の登記は、その所有者から申請しなければならない。(法57条)

そこで、この登記の申請する場合は、申請人が申請適格を有する所有者であることを登記官において確認するために、

添付情報として、当該建物の所有者を証する情報を提供しなければならない。(令別表17項・添付情報欄)

 

規則141条(共用部分である旨の登記等)

第百四十一条 登記官は、共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をするときは、所有権の登記がない建物にあっては表題部所有者に関する登記事項を抹消する記号を記録し、所有権の登記がある建物にあっては権利に関する登記の抹消をしなければならない。

 

法57条(建物の滅失の登記の申請)

第五十七条 建物が滅失したときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人(共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の場合にあっては、所有者)は、その滅失の日から一月以内に、当該建物の滅失の登記を申請しなければならない。

 
令別表17項(共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の滅失の登記)

 

十七
共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の滅失の登記
 
当該建物の所有者を証する情報

 

 

H22-6共用部分である旨の登記

 

イ 共用部分である旨の登記がある建物について、床面積に変更があったときは、当該建物の所有者は、その変更の日から1か月以内に、表題部の変更の登記を申請しなければならない。

 

正しい

 

共用部分である旨の登記がある建物について、

床面積に変更があったときは、

共用部分である旨の登記がある建物の所有者は、

当該変更があった日から一月以内に、

表題部の変更の登記を申請しなければならない。(法51条1項)

共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物は、

表題部所有者に関する登記事項又は権利に関する登記が抹消されているので、

(規則141条)

実体法上の所有者に申請義務が課せられる。

 

法51条1項(建物の表題部の変更の登記)

第五十一条 第四十四条第一項各号(第二号及び第六号を除く。)に掲げる登記事項について変更があったときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人(共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の場合にあっては、所有者)は、当該変更があった日から一月以内に、当該登記事項に関する変更の登記を申請しなければならない。
2 前項の登記事項について変更があった後に表題部所有者又は所有権の登記名義人となった者は、その者に係る表題部所有者についての更正の登記又は所有権の登記があった日から一月以内に、当該登記事項に関する変更の登記を申請しなければならない。
3 第一項の登記事項について変更があった後に共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記があったときは、所有者(前二項の規定により登記を申請しなければならない者を除く。)は、共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がされた日から一月以内に、当該登記事項に関する変更の登記を申請しなければならない。
4 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物について、第一項の登記事項について変更があった後に所有権を取得した者(前項の規定により登記を申請しなければならない者を除く。)は、その所有権の取得の日から一月以内に、当該登記事項に関する変更の登記を申請しなければならない。
5 建物が区分建物である場合において、第四十四条第一項第一号(区分建物である建物に係るものに限る。)又は第七号から第九号までに掲げる登記事項(同号に掲げる登記事項にあっては、法務省令で定めるものに限る。次項及び第五十三条第二項において同じ。)に関する変更の登記は、当該登記に係る区分建物と同じ一棟の建物に属する他の区分建物についてされた変更の登記としての効力を有する。
6 前項の場合において、同項に規定する登記事項に関する変更の登記がされたときは、登記官は、職権で、当該一棟の建物に属する他の区分建物について、当該登記事項に関する変更の登記をしなければならない。

 

規則141条(共用部分である旨の登記等)

第百四十一条 登記官は、共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をするときは、所有権の登記がない建物にあっては表題部所有者に関する登記事項を抹消する記号を記録し、所有権の登記がある建物にあっては権利に関する登記の抹消をしなければならない。

 

 

エ 抵当権の設定の登記がある建物について、これを共用部分とする旨の規約を定めたときは、当該抵当権の登記名義人の承諾がなくても、共用部分である旨の登記の申請をすることができる。

 

誤り

 

共用部分である建物に所有権等の登記以外の権利に関する登記があるときは、

共用部分である旨の登記をするときに抹消されるため、(規則141条)

当該所有権等の登記以外の権利に関する登記名義人の承諾があるときでなければ、

共用部分である旨の登記の申請をすることができない。(法58条3項)

この場合、添付情報として、

当該登記名義人の承諾を証する当該登記名義人が作成した情報

又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報

を提供しなければならない。(令別表18項添付情報欄ロ)

 

よって、

抵当権の設定の登記がある建物について、

これを共用部分とする旨の規約を定めたときは、

当該抵当権の登記名義人の承諾がなければ、

共用部分である旨の登記の申請をすることができない。

 

 

規則141条(共用部分である旨の登記等)

第百四十一条 登記官は、共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をするときは、所有権の登記がない建物にあっては表題部所有者に関する登記事項を抹消する記号を記録し、所有権の登記がある建物にあっては権利に関する登記の抹消をしなければならない。

  

法58条3項(共用部分である旨の登記等)

第五十八条 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記に係る建物の表示に関する登記の登記事項は、第二十七条各号(第三号を除く。)及び第四十四条第一項各号(第六号を除く。)に掲げるもののほか、次のとおりとする。
一 共用部分である旨の登記にあっては、当該共用部分である建物が当該建物の属する一棟の建物以外の一棟の建物に属する建物の区分所有者の共用に供されるものであるときは、その旨
二 団地共用部分である旨の登記にあっては、当該団地共用部分を共用すべき者の所有する建物(当該建物が区分建物であるときは、当該建物が属する一棟の建物)

2 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記は、当該共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をする建物の表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。
3 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記は、当該共用部分又は団地共用部分である建物に所有権等の登記以外の権利に関する登記があるときは、当該権利に関する登記に係る権利の登記名義人(当該権利に関する登記が抵当権の登記である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)の承諾があるとき(当該権利を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者の承諾を得たときに限る。)でなければ、申請することができない。
4 登記官は、共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をするときは、職権で、当該建物について表題部所有者の登記又は権利に関する登記を抹消しなければならない。
5 第一項各号に掲げる登記事項についての変更の登記又は更正の登記は、当該共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の所有者以外の者は、申請することができない。
6 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物について共用部分である旨又は団地共用部分である旨を定めた規約を廃止した場合には、当該建物の所有者は、当該規約の廃止の日から一月以内に、当該建物の表題登記を申請しなければならない。
7 前項の規約を廃止した後に当該建物の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から一月以内に、当該建物の表題登記を申請しなければならない。

 

令別表18項・添付情報欄ロ(共用部分である旨の登記)

 

十八
共用部分である旨の登記
当該共用部分である建物が当該建物の属する一棟の建物以外の一棟の建物に属する建物の区分所有者の共用に供されるものであるときは、当該区分所有者が所有する建物の家屋番号
イ 共用部分である旨を定めた規約を設定したことを証する情報
ロ 所有権以外の権利に関する登記があるときは、当該権利に関する登記に係る権利の登記名義人(当該権利に関する登記が抵当権の登記である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)の承諾を証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報
ハ ロの権利を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、当該第三者の承諾を証する当該第三者が作成した情報又は当該第三者に対抗することができる裁判があったことを証する情報
ニ ロの権利に関する登記に係る権利が抵当証券の発行されている抵当権であるときは、当該抵当証券

 

 

 

H24-12申請情報 

 
ウ 共用部分である旨の登記を申請する場合において、抵当証券が発行されていない抵当権の登記があるときは、添付情報として、当該抵当権の登記名義人の承諾を証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。

 

正しい

 

共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をするときは、

所有権の登記がない建物にあっては表題部所有者に関する登記事項が抹消され、所有権の登記がある建物にあっては権利に関する登記が抹消されるので、(法58条4項、規則141条)

所有権以外の権利に関する登記のある建物を共用部分または団地共用部分とする場合,

権利者が当該所有権以外の権利に関する登記の消滅を承諾する旨の承諾書またはこれに対抗することができる裁判があったことを証する書面を添付しなければならない。(令別表18項・添付情報欄ロ)

なお、当該権利に関する登記に係る権利が抵当証券の発行されている抵当権であるときは、当該抵当証券を提供しなければならないが、(令別表18項・添付情報欄二)

本肢では抵当証券が発行されていないとしている。

 

法58条(共用部分である旨の登記等)

第五十八条 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記に係る建物の表示に関する登記の登記事項は、第二十七条各号(第三号を除く。)及び第四十四条第一項各号(第六号を除く。)に掲げるもののほか、次のとおりとする。
一 共用部分である旨の登記にあっては、当該共用部分である建物が当該建物の属する一棟の建物以外の一棟の建物に属する建物の区分所有者の共用に供されるものであるときは、その旨
二 団地共用部分である旨の登記にあっては、当該団地共用部分を共用すべき者の所有する建物(当該建物が区分建物であるときは、当該建物が属する一棟の建物)

2 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記は、当該共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をする建物の表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。

3 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記は、当該共用部分又は団地共用部分である建物に所有権等の登記以外の権利に関する登記があるときは、当該権利に関する登記に係る権利の登記名義人(当該権利に関する登記が抵当権の登記である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)の承諾があるとき(当該権利を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者の承諾を得たときに限る。)でなければ、申請することができない。
4 登記官は、共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をするときは、職権で、当該建物について表題部所有者の登記又は権利に関する登記を抹消しなければならない。
5 第一項各号に掲げる登記事項についての変更の登記又は更正の登記は、当該共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の所有者以外の者は、申請することができない。
6 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物について共用部分である旨又は団地共用部分である旨を定めた規約を廃止した場合には、当該建物の所有者は、当該規約の廃止の日から一月以内に、当該建物の表題登記を申請しなければならない。
7 前項の規約を廃止した後に当該建物の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から一月以内に、当該建物の表題登記を申請しなければならない。

  

規則141条(共用部分である旨の登記等)

第百四十一条 登記官は、共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をするときは、所有権の登記がない建物にあっては表題部所有者に関する登記事項を抹消する記号を記録し、所有権の登記がある建物にあっては権利に関する登記の抹消をしなければならない。

  

令別表18項(共用部分である旨の登記)

 

十八
共用部分である旨の登記
当該共用部分である建物が当該建物の属する一棟の建物以外の一棟の建物に属する建物の区分所有者の共用に供されるものであるときは、当該区分所有者が所有する建物の家屋番号
イ 共用部分である旨を定めた規約を設定したことを証する情報
ロ 所有権以外の権利に関する登記があるときは、当該権利に関する登記に係る権利の登記名義人(当該権利に関する登記が抵当権の登記である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)の承諾を証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報
ハ ロの権利を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、当該第三者の承諾を証する当該第三者が作成した情報又は当該第三者に対抗することができる裁判があったことを証する情報
ニ ロの権利に関する登記に係る権利が抵当証券の発行されている抵当権であるときは、当該抵当証券

  

 

 


(共用部分である旨の登記がある建物の分割等)
第百四十二条 登記官は、共用部分である旨の登記若しくは団地共用部分である旨の登記がある甲建物からその附属建物を分割して乙建物とする建物の分割の登記をし、又は当該甲建物を区分して甲建物と乙建物とする建物の区分の登記をする場合において、甲建物の登記記録に法第五十八条第一項各号に掲げる登記事項があるときは、乙建物の登記記録に当該登記事項を転写しなければならない。


(共用部分である旨を定めた規約等の廃止による建物の表題登記)
第百四十三条 登記官は、共用部分である旨又は団地共用部分である旨を定めた規約を廃止したことによる建物の表題登記の申請があった場合において、当該申請に基づく表題登記をするときは、当該建物の登記記録の表題部に所有者の氏名又は名称及び住所並びに所有者が二人以上であるときはその所有者ごとの持分並びに敷地権があるときはその内容を記録すれば足りる。この場合には、共用部分である旨又は団地共用部分である旨の記録を抹消する記号を記録しなければならない。


(建物の滅失の登記)
第百四十四条 登記官は、建物の滅失の登記をするときは、当該建物の登記記録の表題部の登記事項を抹消する記号を記録し、当該登記記録を閉鎖しなければならない。
2 第百十条の規定は、前項の登記について準用する。


(敷地権付き区分建物の滅失の登記)
第百四十五条 第百二十四条第一項から第五項まで及び第八項から第十項までの規定は、敷地権付き区分建物の滅失の登記をする場合について準用する。
2 第百二十四条第六項及び第七項の規定は、前項の場合において、当該敷地権付き区分建物の敷地権の目的であった土地が二筆以上あるときについて準用する。

 

出典:「土地家屋調査士試験」(法務省)(http://www.moj.go.jp/shikaku_saiyo_index5.html)を加工して作成
出典:「測量士・測量士補国家試験及び登録」(国土地理院)(https://www.gsi.go.jp/LAW/SHIKEN/SHIKEN-top.htm)を加工して作成
出典: e-Gov法令検索 (https://elaws.e-gov.go.jp/)を加工して作成