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H30-5実地調査

次の対話は、登記官による調査に関する教授と学生の対話である。教授の質問に対する次のアからオまでの学生の解答のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。

1 アイ   2 アウ   3 イエ   4 ウオ   5 エオ

教授: 登記官による調査 について考えてみましょう。登記官は、不動産の表示に関する登記 について、不動産登記法の規定により申請をすべき事項で申請の必要なものを発見したときは、直ちに職権でその登記をしなければなりませんか。 
学生: ア 登記官 は、直ちに職権でその登記をすることなく、その申請の義務がある者に登記の申請を催告することとされています。

登記官は,実地調査の結果必要があるときは,表示に関する登記を職権ですることができるが、(準則 60条1項)

申請をすべき事項で申請のないものを発見した場合には,直ちに職権でその登記をすることなく,申請の義務がある者に登記の申請を催告する(本人申請主義)。 (準則 63条1項)

 

 準則60条1項

(実地調査)

登記官は,事情の許す限り積極的に不動産の実地調査を励行し,その結果必要があるときは,職権で,表示に関する登記をしなければならない。

 準則63条1項

(申請の催告)
登記官は,法第36条,第37条第1項若しくは第2項,第42条,第47条第1項(法第49条第2項において準用する場合を含む。),第49条第1項,第3項若しくは第4項,第51条第1項から第4項まで,第57条又は第58条第6項若しくは第7項の規定による申請をすべき事項で申請のないものを発見した場合には,直ちに職権でその登記をすることなく,申請の義務がある者に登記の申請を催告するものとする。 

 

教授: 次に、登記官が行う土地の表示に関する登記についての実地調査では、どのような事項を調査することになりますか。 
学生: イ 土地の表示に関する登記 についての実地調査では、その土地の地目や地積、筆界を調査することはできますが、表題登記がされていない土地の所有者が誰であるかを調査することはできません。

×

実地調査とは,申請があった場合または職権で登記をする際に,必要に応じて行われるもので, 実地調査の結果が申請情報と異なるようであれば, 登記官は申請を却下する(法25条11号)。

土地の表題登記についての実地調査では、表題部所有者となる者が誰であるかが申請情報の内容となるため、表題登記のない土地の所有者が誰であるかが調査される。

 

法29条1項

(登記官による調査)
第二十九条 登記官は、表示に関する登記について第十八条の規定により申請があった場合及び前条の規定により職権で登記しようとする場合において、必要があると認めるときは、当該不動産の表示に関する事項を調査することができる。 

規則93条

(実地調査)
第九十三条 登記官は、表示に関する登記をする場合には、法第二十九条の規定により実地調査を行わなければならない。

ただし、申請に係る不動産の調査に関する報告土地家屋調査士又は土地家屋調査士法人代理人として登記を申請する場合において、当該土地家屋調査士土地家屋調査士法人の場合にあっては、その代表者)が作成したものに限る。)その他の申請情報と併せて提供された情報又は公知の事実若しくは登記官が職務上知り得た事実により登記官が実地調査をする必要がないと認めたときは、この限りでない。 

 

教授: 登記官が実地調査を行う時間帯に制限はありますか。
学生: ウ 登記官は、日出から日没までの間に限り、実地調査を行うことができます。

 

登記官は,日出から日没までの間に限り,実地調査を行うことができる(法29条2項)。

 

法29条2項

(登記官による調査)
2 登記官は、前項の調査をする場合において、必要があると認めるときは、日出から日没までの間に限り、当該不動産を検査し、又は当該不動産の所有者その他の関係者に対し、文書若しくは電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの提示を求め、若しくは質問をすることができる。この場合において、登記官は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。  

 

教授: 登記官は、登記所の職員に実地調査を行わせることができますか。

学生: エ 登記官は、自ら実地調査を行わなければならないので、登記所の職員に実地調査を行わせることはできません。

×

登記官は,必要があると認める場合には,登記所の職員に細部の指示を与えて実地調査を行わせて差し支えない。(準則64条)

 

準則64条

(実地調査の代行)

登記官は,必要があると認める場合には,登記所の職員に細部の指示を与えて実地調査を行わせて差し支えない。

教授: 最後に、登記官による実地調査において不動産の検査を妨げた土地の所有者に対する刑事罰は定められていますか。
学生: オ 不動産登記法上、そのような刑事罰は定められていません。

 

×

実地調査による検査を拒み,妨げ,または忌避した者は,30万円以下の罰金に処せられる(法 162条1号)。

 

法162条1号

(検査の妨害等の罪)
第百六十二条 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
一 第二十九条第二項(第十六条第二項において準用する場合を含む。次号において同じ。)の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者 

 

 

 

 

出典:「土地家屋調査士試験」(法務省)(http://www.moj.go.jp/shikaku_saiyo_index5.html)を加工して作成
出典:「測量士・測量士補国家試験及び登録」(国土地理院)(https://www.gsi.go.jp/LAW/SHIKEN/SHIKEN-top.htm)を加工して作成
出典: e-Gov法令検索 (https://elaws.e-gov.go.jp/)を加工して作成