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H28-14建物合併登記

建物の合併の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。

1 アエ   2 アオ   3 イウ   4 イオ   5 ウエ

ア 甲建物と乙建物の所有権の登記名義人が同一である場合において、当該所有権の登記名義人が死亡しているときは、相続による所有権の移転の登記をした後でなければ、乙建物を甲建物の附属建物とする建物の合併の登記を申請することはできない。

×

建物合併登記は、所有者(表題部所有者または所有権の登記名義人)全員またはその相続人その他の一般承継人を含む全員により申請されるが、(法54条1項3号)
本肢のように,当該建物の所有権登記名義人が死亡しているときは、相続による所有権移転登記をした後でなくても、相続証明書を添付し相続人全員から建物合併登記を申請できる。

 

法54条1項3号

第五十四条 次に掲げる登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。
一 建物の分割の登記(表題登記がある建物の附属建物を当該表題登記がある建物の登記記録から分割して登記記録上別の一個の建物とする登記をいう。以下同じ。)
二 建物の区分の登記(表題登記がある建物又は附属建物の部分であって区分建物に該当するものを登記記録上区分建物とする登記をいう。以下同じ。)
三 建物の合併の登記(表題登記がある建物を登記記録上他の表題登記がある建物の附属建物とする登記又は表題登記がある区分建物を登記記録上これと接続する他の区分建物である表題登記がある建物若しくは附属建物に合併して一個の建物とする登記をいう。以下同じ。)

法30条 

(一般承継人による申請)
第三十条 表題部所有者又は所有権の登記名義人が表示に関する登記の申請人となることができる場合において、当該表題部所有者又は登記名義人について相続その他の一般承継があったときは、相続人その他の一般承継人は、当該表示に関する登記を申請することができる。

民法896条

(相続の一般的効力)
第八百九十六条 相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。

ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りでない。 

 

イ 甲建物の所有権の登記名義人が住所を移転し、その後に当該所有権の登記名義人が乙建物の所有権を取得し、その旨の登記をした場合において、甲建物について住所の変更の登記がされていないときは、住所の変更を証する情報を提供したとしても、乙建物を甲建物の附属建物とする建物の合併の登記を申請することができない。

甲建物と乙建物の表題部所有者が同じである場合において,

表題部所有者が住所を移転し,乙建物については変更後の住所が登記されているが, 甲建物については住所の変更の登記がされていない場合,

表題部所有者が住所の変更を証する情報を提供しても、甲建物と乙建物の建物合併登記をすることはできない。

この場合,甲建物について住所の変更の登記をした後に,乙建物を甲建物の附属建物とする建物の合併の登記を申請することになる。

 

 

法56条2号

(建物の合併の登記の制限)
第五十六条 次に掲げる建物の合併の登記は、することができない。
二 表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に異なる建物の合併の登記 

登記研究380号

表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に異なる

建物の合併の登記はすることができないが、

所有権の登記名義人が同一人であっても登記記録上の住所が異なるときは、

合併の登記をすることができない。

 

ウ 一棟の建物に属する甲区分建物と乙区分建物について、その所有権の登記名義人が同一で、互いに接続している場合には、効用上一体の関係にないときであっても、区分合併の登記を申請することができる。

表題登記がある区分建物を登記記録上これと接続する他の区分建物である表題登記がある建物若しくは附属建物に合併して1個の建物とする合併の登記(区分合併の登記)をするためには、それらの建物が隣接する区分建物であることが要件となる。

このとき、これらの建物が主従の関係(主である建物と附属建物として、効用上一体として利用される状態)にあることを要しない。

つまり、区分建物が互いに接続していれば主従の関係にない建物でも区分合併することができる。(規則 133条)。

  

法54条1項3号

(建物の分割、区分又は合併の登記)
第五十四条 次に掲げる登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。
三 建物の合併の登記(表題登記がある建物を登記記録上他の表題登記がある建物の附属建物とする登記又は表題登記がある区分建物を登記記録上これと接続する他の区分建物である表題登記がある建物若しくは附属建物に合併して一個の建物とする登記をいう。以下同じ。) 

準則78条2項

(建物の個数の基準)

1棟の建物に構造上区分された数個の部分で独立して住居,店舗,事務所又は倉庫その他の建物としての用途に供することができるものがある場合には,その各部分は,各別にこれを1個の建物として取り扱うものとする。

ただし,所有者が同一であるときは,その所有者の意思に反しない限り,1棟の建物の全部又は隣接する数個の部分を1個の建物として取り扱うものとする。

準則86条2号

(合併の禁止)

法第54条第1項第3号の建物の合併の登記は,次に掲げる場合には,することができない。

一 附属合併にあっては,合併しようとする建物が主たる建物と附属建物の関係にないとき。
二 区分合併にあっては,区分された建物が互いに接続していないとき。

 

エ 甲建物と乙建物の合併の登記を申請する場合には、従来の各階平面図の床面積に変更がないため、当該合併後の各階平面図を添付することを要しない。

×

建物の分割の登記、建物の区分の登記又は建物の合併の登記の申請する場合には、

当該分割後、区分後又は合併後の建物図面及び各階平面図を添付することを要する。

本肢の場合も、建物図面および各階平面図は、合併後の建物の図面として備え付けられるため、(所在や床面積に変更がない場合でも)省略できない(令別表16項・添付情報欄イ)。

 

令別表16項

十六
建物の分割の登記、建物の区分の登記又は建物の合併の登記
イ 分割後、区分後又は合併後の建物についての第三条第八号(ロを除く。)に掲げる事項
ロ 分割前、区分前若しくは合併前の建物又は当該分割後、区分後若しくは合併後の建物について敷地権が存するときは、当該敷地権についての次に掲げる事項
(1) 敷地権の目的となる土地の所在する市、区、郡、町、村及び字並びに当該土地の地番、地目及び地積
(2) 敷地権の種類及び割合
(3) 敷地権の登記原因及びその日付
イ 当該分割後、区分後又は合併後の建物図面及び各階平面図
ロ 共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物について建物の分割の登記又は建物の区分の登記を申請するときは、当該建物の所有者を証する情報
ハ 建物の区分の登記を申請する場合において、区分後の建物について敷地権が存するときは、次に掲げる情報(区分建物である建物について建物の区分の登記を申請するときは、(1)及び(3)を除く。)
(1) 敷地権の目的である土地が区分所有法第五条第一項の規定により建物の敷地となった土地であるときは、同項の規約を設定したことを証する情報
(2) 敷地権が区分所有法第二十二条第二項ただし書の規約で定められている割合によるものであるときは、当該規約を設定したことを証する情報
(3) 敷地権の目的である土地が他の登記所の管轄区域内にあるときは、当該土地の登記事項証明書

 

オ 甲建物と乙建物の表題部所有者が同一である場合において、当該表題部所有者が乙建物を甲建物の附属建物とする建物の合併の登記を申請するときは、その印鑑に関する証明書を添付することを要しない。

所有権の登記がある建物の合併の登記を申請するときは、

申請書に申請人またはその代表者若しくは代理人(支配人など)が記名押印し,申請書に押印した印鑑の印鑑証明書を添付する(令16条1項~3項)。
委任による代理人によって申請する場合は, 申請人またはその代表者は、代理権限証書(委任状)に記名押印し,代理権限証書に押印した印鑑の印鑑証明書を添付する(令18条1項~3項)。
つまり、本肢のような所有権の登記がない建物合併登記では、印鑑証明書の添付は要しない。

 

 

令16条1項、2項

(申請情報を記載した書面への記名押印等)
第十六条 申請人又はその代表者若しくは代理人は、法務省令で定める場合を除き、申請情報を記載した書面に記名押印しなければならない。
2 前項の場合において、申請情報を記載した書面には、法務省令で定める場合を除き、同項の規定により記名押印した者(委任による代理人を除く。)の印鑑に関する証明書(住所地の市町村長(特別区の区長を含むものとし、地方自治法第二百五十二条の十九第一項の指定都市にあっては、市長又は区長若しくは総合区長とする。次条第一項において同じ。)又は登記官が作成するものに限る。以下同じ。)を添付しなければならない。 

令18条2項

 (代理人の権限を証する情報を記載した書面への記名押印等)
第十八条 委任による代理人によって登記を申請する場合には、申請人又はその代表者は、法務省令で定める場合を除き、当該代理人の権限を証する情報を記載した書面に記名押印しなければならない。復代理人によって申請する場合における代理人についても、同様とする。
2 前項の場合において、代理人(復代理人を含む。)の権限を証する情報を記載した書面には、法務省令で定める場合を除き、同項の規定により記名押印した者(委任による代理人を除く。)の印鑑に関する証明書を添付しなければならない。

規則47条3号 イ、ロ、ハ、ニ

(申請書に記名押印を要しない場合)
第四十七条 令第十六条第一項の法務省令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
一 委任による代理人が申請書に署名した場合
二 申請人又はその代表者若しくは代理人が署名した申請書について公証人又はこれに準ずる者の認証を受けた場合
三 申請人が次に掲げる者のいずれにも該当せず、かつ、当該申請人又はその代表者若しくは代理人が申請書に署名した場合(前号に掲げる場合を除く。)
イ 所有権の登記名義人(所有権に関する仮登記の登記名義人を含む。)であって、次に掲げる登記を申請するもの
(1) 当該登記名義人が登記義務者となる権利に関する登記(担保権(根抵当権及び根質権を除く。)の債務者に関する変更の登記及び更正の登記を除く。)
(2) 共有物分割禁止の定めに係る権利の変更の登記
(3) 所有権の移転の登記がない場合における所有権の登記の抹消
(4) 信託法(平成十八年法律第百八号)第三条第三号に掲げる方法によってされた信託による権利の変更の登記
(5) 仮登記の抹消(法第百十条前段の規定により所有権に関する仮登記の登記名義人が単独で申請するものに限る。)
(6) 合筆の登記、合体による登記等又は建物の合併の登記
ロ 所有権の登記名義人であって、法第二十二条ただし書の規定により登記識別情報を提供することなく担保権(根抵当権及び根質権を除く。)の債務者に関する変更の登記又は更正の登記を申請するもの
ハ 所有権以外の権利の登記名義人であって、法第二十二条ただし書の規定により登記識別情報を提供することなく当該登記名義人が登記義務者となる権利に関する登記を申請するもの
ニ 所有権以外の権利の登記名義人であって、法第二十二条ただし書の規定により登記識別情報を提供することなく当該登記名義人が信託法第三条第三号に掲げる方法によってされた信託による権利の変更の登記を申請するもの
ホ 法第二十一条本文の規定により登記識別情報の通知を受けることとなる申請人

規則48条1項5号 

(申請書に印鑑証明書の添付を要しない場合)
第四十八条 令第十六条第二項法務省令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
一 申請を受ける登記所が、添付すべき印鑑に関する証明書を作成すべき登記所と同一であって、法務大臣が指定した登記所以外のものである場合
二 申請人又はその代表者若しくは代理人が記名押印した申請書について公証人又はこれに準ずる者の認証を受けた場合
三 裁判所によって選任された者がその職務上行う申請の申請書に押印した印鑑に関する証明書であって、裁判所書記官最高裁判所規則で定めるところにより作成したものが添付されている場合
四 申請人が前条第三号ホに掲げる者に該当する場合(同号イ(6)に掲げる者に該当する場合を除く。)
五 申請人が前条第三号イからニまでに掲げる者のいずれにも該当しない場合(前号に掲げる場合を除く。) 

規則49条2項4号

(委任状への記名押印等の特例)

第四十九条 令第十八条第一項の法務省令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
2 令第十八条第二項法務省令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
一 申請を受ける登記所が、添付すべき印鑑に関する証明書を作成すべき登記所と同一であって、法務大臣が指定した登記所以外のものである場合
二 申請人又はその代表者若しくは代理人が記名押印した委任状について公証人又はこれに準ずる者の認証を受けた場合
三 裁判所によって選任された者がその職務上行う申請の委任状に押印した印鑑に関する証明書であって、裁判所書記官最高裁判所規則で定めるところにより作成したものが添付されている場合
四 前条第一項第四号及び第五号に掲げる場合 

 

 

出典:「土地家屋調査士試験」(法務省)(http://www.moj.go.jp/shikaku_saiyo_index5.html)を加工して作成
出典:「測量士・測量士補国家試験及び登録」(国土地理院)(https://www.gsi.go.jp/LAW/SHIKEN/SHIKEN-top.htm)を加工して作成
出典: e-Gov法令検索 (https://elaws.e-gov.go.jp/)を加工して作成