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H27-10地図の訂正

地図の訂正に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。

 1 アイ   2 アオ   3 イウ   4 ウエ   5 エオ

ア 土地の所有権の登記名義人から相続によってその所有権を取得した者は、所有権の移転の登記を受けなければ、当該土地が表示された地図の訂正の申出をすることができない。

×

地図に表示された土地の区画または地番に誤りがあるときは,その土地の表題部所有者若しくは所有権の登記名義人またはそれらの相続人その他の一般承継人は、そのうちの1人から地図訂正の申出をすることができる。(規則16条1項)。

 よって、土地の所有権の登記名義人から相続によってその所有権を取得した者は、所有権の移転の登記を受けなくても、当該土地が表示された地図の訂正の申出をすることができる。

 

規則16条1項

(地図等の訂正)

第十六条 地図に表示された土地の区画又は地番に誤りがあるときは、当該土地の表題部所有者若しくは所有権の登記名義人又はこれらの相続人その他の一般承継人は、その訂正の申出をすることができる。地図に準ずる図面に表示された土地の位置、形状又は地番に誤りがあるときも、同様とする。

 

イ 土地の所有権の登記名義人は、その住所が登記記録上の住所と異なる場合であっても、地図訂正申出情報と併せて当該登記名義人の住所について変更又は錯誤若しくは遺漏があったことを証する市町村長、登記官その他の公務員が職務上作成した情報を提供したときは、地図の訂正の申出をすることができる。

所有者の氏名若しくは名称または住所が変更されているなど,申出情報と登記記録が合致しないときは,申出情報と併せて当該登記名義人の氏名若しくは名称または住所についての変更または錯誤若しくは遺漏があった ことを証する情報を提供することで、地図の訂正の申出をすることができる(平27.2.25民二457号)。

  

平成17.2.25民二457号 第1・11・(2)・イ・(イ)

第1  法の施行に伴う登記事務の取扱い

 11 地図等に関する取扱い

(2)地図等の訂正

イ 地図訂正等申出

(イ)地図訂正等申出に係る表題部所有者若しくは所有権の登記名義人の氏名若しくは名称又は住所が登記簿に記録されている氏名又は名称及び住所と異なる場合において、地図訂正申出情報と併せて当該表題部所有者又は所有権の登記名義人の氏名若しくは名称又は住所についての変更又は錯誤若しくは遺漏があったことを証する市町村長、登記官その他の公務員が職務上作成した情報(公務員が職務上作成した情報がない場合にあっては、これに代わるべき情報)が提供されたときは、規則第16条13項第2号の規定により当該地図訂正等申出を却下することを要しない。

 

ウ 地図に表示された土地の区画に誤りがあるとして、その訂正の申出をするときは、地図訂正申出情報と併せて土地所在図又は地積測量図を提供しなければならない。

訂正の情報の他に,地図にある土地の区画に誤りがある場合または地図に準ずる図面にある土地の形状に誤りがある場合は,土地所在図または地積測量図を提供しなければならない。(規則 16条6項~9項)

ただし、登記所に備え付けられている地積測量図などの図面で誤りが確認できる場合は不要となる(平27.2.25 民二 457 号)。
 

規則16条5項2号

(地図等の訂正)

5 第一項の申出をする場合には、地図訂正申出情報と併せて次に掲げる情報を提供しなければならない。
一 地図又は地図に準ずる図面に表示された土地の区画若しくは位置若しくは形状又は地番に誤りがあることを証する情報
二 地図又は地図に準ずる図面に表示された土地の区画又は位置若しくは形状に誤りがあるときは、土地所在図又は地積測量図
三 表題部所有者又は所有権の登記名義人の相続人その他の一般承継人が申出をするときは、相続その他の一般承継があったことを証する市町村長(特別区の区長を含むものとし、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市にあっては、区長又は総合区長とする。以下同じ。)、登記官その他の公務員が職務上作成した情報(公務員が職務上作成した情報がない場合にあっては、これに代わるべき情報)

  

エ 一筆の土地についてする地図に表示された土地の区画の訂正の申出及び地番の訂正の申出は、一の申出情報によってすることができる。

×

地図訂正の申出は,通常の登記手続と異なり,同一の登記所の管轄区域内にある土地であっても,複数の土地の訂正を一の申出情報によって申出をすることはできない。

(令4条本文の規定は、地図等の訂正の申出をする場合に準用されるが、同条ただし書の規定は準用されない。)

同様に,1筆の土地についてする地図に表示された土地の区画の訂正の申出および地番の訂正の申出など,異なる訂正の申出も一の申出情報によって申出をすることはできない(登記研究696号158頁)。

(地図等の訂正の申出をする場合には、規則35条の規定も準用されない。)

 

規則16条6項

(地図等の訂正)

6 令第四条本文、第七条第一項第一号及び第二号の規定は、第一項の申出をする場合について準用する。

令4条本文

 (申請情報の作成及び提供)
第四条 申請情報は、登記の目的及び登記原因に応じ、一の不動産ごとに作成して提供しなければならない。ただし、同一の登記所の管轄区域内にある二以上の不動産について申請する登記の目的並びに登記原因及びその日付が同一であるときその他法務省令で定めるときは、この限りでない。

規則35条6号

(一の申請情報によって申請することができる場合)

六 同一の不動産について申請する二以上の登記が、いずれも不動産の表題部の登記事項に関する変更の登記又は更正の登記であるとき。

 

オ 書面による地図の訂正の申出をするときは、その申出書に記名押印した申出者の印鑑に関する証明書を添付しなければならない。

×

有権の登記がある土地の合筆,建物の合体,建物の合併をおこなう場合,から申請されてることを裏付けるため,印鑑証明を提供する。

本人申請(調査士などの代理人に委任せず,土地所有者本人から申請する場合)では、申請に申請人またはその代表者若しくは代理人(支配ど)記名押印し,申請書押印した印鑑の印鑑証明書を添付するが、(令16 条1項~3項)。 

添付図面の訂正の申出には、印鑑証明書添付は不である。

 

令第十六条第一項の規定は、地図訂正申出情報を記載した書面を登記所に提出する方法により地図等の訂正の申出をするときに準用される。

この場合、地図訂正申出情報を記載した書面に「署名し、又は記名押印しなければ」ならないとされるが(規16条10項、令16条1項)、

記名押印した者の「印鑑に関する証明書」を添付しなければならないとする (令16条2項) 規定は準用しない。

 

規則16条10項

(地図等の訂正)

10 令第十五条、第十六条第一項、第十七条及び第十八条第一項の規定は第四項第二号に掲げる方法により第一項の申出をする場合について、

令第十六条第五項の規定は第四項第二号に規定する地図訂正申出情報の全部を記録した磁気ディスクを提出する方法により第一項の申出をする場合について準用する。

この場合において、令第十六条第一項及び第十八条第一項中「記名押印しなければ」とあるのは、「署名し、又は記名押印しなければ」と読み替えるものとする。

規則16条1項

(地図等の訂正)

第十六条 地図に表示された土地の区画又は地番に誤りがあるときは、当該土地の表題部所有者若しくは所有権の登記名義人又はこれらの相続人その他の一般承継人は、その訂正の申出をすることができる。

地図に準ずる図面に表示された土地の位置、形状又は地番に誤りがあるときも、同様とする。

規則16条4項2号

(地図等の訂正)

4 第一項の申出は、次に掲げる方法のいずれかによりしなければならない。
一 法務大臣の定めるところにより電子情報処理組織を使用して地図訂正申出情報を登記所に提供する方法
二 地図訂正申出情報を記載した書面(地図訂正申出情報の全部又は一部を記録した磁気ディスクを含む。)を登記所に提出する方法

令16条1項

(申請情報を記載した書面への記名押印等)

第十六条 申請人又はその代表者若しくは代理人は、法務省令で定める場合を除き、申請情報を記載した書面に記名押印しなければならない。

令16条2項 

(申請情報を記載した書面への記名押印等)

2 前項の場合において、申請情報を記載した書面には、法務省令で定める場合を除き、同項の規定により記名押印した者(委任による代理人を除く。)の印鑑に関する証明書(住所地の市町村長(特別区の区長を含むものとし、地方自治法第二百五十二条の十九第一項の指定都市にあっては、市長又は区長若しくは総合区長とする。次条第一項において同じ。)又は登記官が作成するものに限る。以下同じ。)を添付しなければならない。 

 

 

 

出典:「土地家屋調査士試験」(法務省)(http://www.moj.go.jp/shikaku_saiyo_index5.html)を加工して作成
出典:「測量士・測量士補国家試験及び登録」(国土地理院)(https://www.gsi.go.jp/LAW/SHIKEN/SHIKEN-top.htm)を加工して作成
出典: e-Gov法令検索 (https://elaws.e-gov.go.jp/)を加工して作成