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H26-9土地の表題部の変更または更正登記

地積の更正の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。

1 アエ   2 アオ   3 イウ   4 イエ   5 ウオ

 

ア 土地の表題部所有者又は所有権の登記名義人は、地積について錯誤があったことが判明した日から1か月以内に、地積の更正の登記を申請しなければならない。

 

正しい

 

地積の更生の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人に申請適格があるが、

表題部の更正の登記は錯誤によるもので、申請義務が課されない。(法38条,53条)

  

法38条(土地の表題部の更正の登記の申請)

第三十八条 第二十七条第一号、第二号若しくは第四号(同号にあっては、法務省令で定めるものに限る。)又は第三十四条第一項第一号、第三号若しくは第四号に掲げる登記事項に関する更正の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。

   

 

 

イ 一筆の土地の一部を時効取得した者は、当該土地の所有権の登記名義人に代位して分筆の登記を申請する場合に、当該土地について、分筆前の地積と分筆後の地積との差が分筆前の地積を基準にして不動産登記規則に定められている地積測定における誤差の限度を越えるときであっても、当該土地について地積の更正の登記を代位によって申請することはできない。

 

誤り

 

登記された土地の一部について所有権を取得した者は、当該取得した部分のついて「所有権移転登記請求権」を有するが、

一筆の土地の一部について所有権移転登記をすることができないので、

「所有権移転登記請求権」を保全するために、申請適格者である土地の表題部所有者又は所有権の登記名義人に代位して、当該土地の一部を分筆する「分筆の登記」を申請することができる。

 このとき、分筆前の地積と分筆後の地積との差が分筆前の地積を基準にして不動産登記規則に定められている地積測定における誤差の限度を越えるときは、「地積に関する更正の登記」の申請を要する。

この場合、「所有権移転登記請求権」を保全するために、土地の所有者に代位して、「地積の更生の登記」を申請することができる。

つまり、登記記録の地積に錯誤がある土地の一部について所有権を取得した者は、

当該土地の所有権の登記名義人に代位して分筆の登記を申請する前提として、

当該所有権の登記名義人に代位して地積に関する更正の登記の申請をすることができる。(登記研究)

 

 
民法423条(債権者代位権の要件)

第四百二十三条 債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利(以下「被代位権利」という。)を行使することができる。

ただし、債務者の一身に専属する権利及び差押えを禁じられた権利は、この限りでない。
2 債権者は、その債権の期限が到来しない間は、被代位権利を行使することができない。ただし、保存行為は、この限りでない。
3 債権者は、その債権が強制執行により実現することのできないものであるときは、被代位権利を行使することができない。

 

法38条(土地の表題部の更正の登記の申請)

第三十八条 第二十七条第一号、第二号若しくは第四号(同号にあっては、法務省令で定めるものに限る。)又は第三十四条第一項第一号、第三号若しくは第四号に掲げる登記事項に関する更正の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。

  

法39条(分筆又は合筆の登記)

第三十九条 分筆又は合筆の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。
2 登記官は、前項の申請がない場合であっても、一筆の土地の一部が別の地目となり、又は地番区域(地番区域でない字を含む。第四十一条第二号において同じ。)を異にするに至ったときは、職権で、その土地の分筆の登記をしなければならない。
3 登記官は、第一項の申請がない場合であっても、第十四条第一項の地図を作成するため必要があると認めるときは、第一項に規定する表題部所有者又は所有権の登記名義人の異議がないときに限り、職権で、分筆又は合筆の登記をすることができる。

  

  
ウ 土地の地積が減少することとなる地積の更正の登記を申請する場合には、当該土地に抵当権の設定の登記がされていても、その抵当権の登記名義人が承諾したことを証する情報を提供することを要しない。

 

正しい

 

地積に更正の登記は、権利の客体となる不動産の表示に関する登記であり、権利に関する登記ではないため、

不動産登記法第66条の規定に基づく登記上の利害関係を有する第三者(利害関係人)の承諾を必要としない。

つまり、添付情報として権利者が承諾したことを証する情報は要しない。 

 

法38条(土地の表題部の更正の登記の申請)

第三十八条 第二十七条第一号、第二号若しくは第四号(同号にあっては、法務省令で定めるものに限る。)又は第三十四条第一項第一号、第三号若しくは第四号に掲げる登記事項に関する更正の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。

 

法66条(権利の変更の登記又は更正の登記)

第六十六条 権利の変更の登記又は更正の登記は、登記上の利害関係を有する第三者(権利の変更の登記又は更正の登記につき利害関係を有する抵当証券の所持人又は裏書人を含む。以下この条において同じ。)の承諾がある場合及び当該第三者がない場合に限り、付記登記によってすることができる。

  

令別表6項(地積に関する変更の登記又は更正の登記(十一の項の登記を除く。))

 

地積に関する変更の登記又は更正の登記(十一の項の登記を除く。)
変更後又は更正後の地積
地積測量図

 

 

エ 土地の表題部所有者又は所有権の登記名義人のほか、当該土地の抵当権の登記名義人も、当該土地について地積の更正の登記を申請することができる。

 

誤り

 

土地の表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、地積の更正の登記を申請することができない。

債権者が自己の債権を保全る必要性がある場合、債務者代位して, 更正の登記を申請することができるが、(民法 423条) 

本肢のように、抵当権の登記名義人が当然に申請できるわけではない。

 

法38条(土地の表題部の更正の登記の申請)

第三十八条 第二十七条第一号、第二号若しくは第四号(同号にあっては、法務省令で定めるものに限る。)又は第三十四条第一項第一号、第三号若しくは第四号に掲げる登記事項に関する更正の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。

   

民法423条(債権者代位権の要件)

第四百二十三条 債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利(以下「被代位権利」という。)を行使することができる。

ただし、債務者の一身に専属する権利及び差押えを禁じられた権利は、この限りでない。
2 債権者は、その債権の期限が到来しない間は、被代位権利を行使することができない。ただし、保存行為は、この限りでない。
3 債権者は、その債権が強制執行により実現することのできないものであるときは、被代位権利を行使することができない。

 

 

オ A及びBが所有権の登記名義人である土地について、Aが単独で地積の更正の登記を申請する場合であっても、Bが承諾したことを証する情報を提供することを要しない。

  

正しい

 

地積の更生の登記は、土地の物理的現況を登記記録との原始的不一致を是正するための「報告的登記」であり、

土地が共有の場合は、保存行為であるため、共有者の1人から申請することができる。

申請人以外の共有者の承諾書は、不要である。 

  

法38条(土地の表題部の更正の登記の申請)

第三十八条 第二十七条第一号、第二号若しくは第四号(同号にあっては、法務省令で定めるものに限る。)又は第三十四条第一項第一号、第三号若しくは第四号に掲げる登記事項に関する更正の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。

  

民法252条(共有物の管理)

第二百五十二条 共有物の管理に関する事項は、前条の場合を除き、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する。ただし、保存行為は、各共有者がすることができる。

  

 

出典:「土地家屋調査士試験」(法務省)(http://www.moj.go.jp/shikaku_saiyo_index5.html)を加工して作成
出典:「測量士・測量士補国家試験及び登録」(国土地理院)(https://www.gsi.go.jp/LAW/SHIKEN/SHIKEN-top.htm)を加工して作成
出典: e-Gov法令検索 (https://elaws.e-gov.go.jp/)を加工して作成