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H24-10筆界特定制度

次の{図}に示されている各土地筆界特定の申請に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうちどれか。

1 アエ   2 アオ   3 イウ   4 イオ   5 ウエ

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ア 甲土地と乙土地との筆界について既に筆界特定登記官による筆界特定がされている場合においては、当該筆界特定の資料となった文書が偽造されたものであったときでも、甲土地の所有権の登記名義人であるAは、甲土地及び乙土地を対象土地として筆界特定の申請をすることはできない。

  

誤り

 

対象土地の筆界について,既に筆界特定登記官による筆界特定がされているときは却下されるが、(法132条1項7号)

既にされた筆界特定の資料となった文書その他の物件が偽造又は変造されたものであった場合など、

特段の必要があると認められる場合には、改めての筆界特定の申請をすることができる。(平17.12.6民二2760号通達・第4・(C)・64)

 

法132条(申請の却下)

第百三十二条 筆界特定登記官は、次に掲げる場合には、理由を付した決定で、筆界特定の申請を却下しなければならない。

ただし、当該申請の不備が補正することができるものである場合において、筆界特定登記官が定めた相当の期間内に、筆界特定の申請人がこれを補正したときは、この限りでない。

一 対象土地の所在地が当該申請を受けた法務局又は地方法務局の管轄に属しないとき。
二 申請の権限を有しない者の申請によるとき。
三 申請が前条第三項の規定に違反するとき。
四 筆界特定申請情報の提供の方法がこの法律に基づく命令の規定により定められた方式に適合しないとき。
五 申請が対象土地の所有権の境界の特定その他筆界特定以外の事項を目的とするものと認められるとき。
六 対象土地の筆界について、既に民事訴訟の手続により筆界の確定を求める訴えに係る判決(訴えを不適法として却下したものを除く。第百四十八条において同じ。)が確定しているとき。

七 対象土地の筆界について、既に筆界特定登記官による筆界特定がされているとき。

ただし、対象土地について更に筆界特定をする特段の必要があると認められる場合を除く。

八 手数料を納付しないとき。
九 第百四十六条第五項の規定により予納を命じた場合においてその予納がないとき。
2 前項の規定による筆界特定の申請の却下は、登記官の処分とみなす。

 

平17.12.6民二2760号通達

第4 受付等

(C)却下事由の調査及び補正等

(既に筆界特定がされている場合)
64 法務局又は地方法務局の筆界特定受付等記録簿又は対象土地の登記記録等から,申請に係る筆界について,既に筆界特定がされていることが判明したときは,筆界特定の申請は,法第132条第1項第7号本文により却下する。なお,同号ただし書の「対象土地について更に筆界特定をする特段の必要があると認められる場合」とは,過去に行われた筆界特定について,例えば,以下に掲げる事由があることが明らかな場合をいう。また,既にされた筆界特定の結論が誤っていたことが明らかになった場合も,同号ただし書に該当する。
(1)除斥事由がある筆界特定登記官又は筆界調査委員が筆界特定の手続に関与したこと。
(2)申請人が申請の権限を有していなかったこと。
(3)刑事上罰すべき他人の行為により意見の提出を妨げられたこと。
(4)代理人が代理行為を行うのに必要な授権を欠いたこと。
(5)筆界特定の資料となった文書その他の物件が偽造又は変造されたものであったこと。
(6)申請人,関係人又は参考人の虚偽の陳述が筆界特定の資料となったこと。

  

 

 

イ 甲土地の所有権の登記名義人であるAから甲土地の公有水面側の一部を譲り受けたBは、甲土地及び丙土地を対象土地として筆界特定の申請をすることはできない。

  

正しい

 

筆界とは、

「表題登記がある1筆の土地とこれに隣接する他の土地(表題 登記がない土地も含む)との間において,当該1筆の土地が登記されたときに,その境を構成するものとされた2以上の点およびこれらを結ぶ直線をいう。」と定義される。(法123条1号)

よって、本肢の一点で接する甲土地および丙土地の間には、筆界は存在せず、筆界特定をすることはできない。

 

法123条(定義)

第百二十三条 この章において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 筆界 表題登記がある一筆の土地(以下単に「一筆の土地」という。)とこれに隣接する他の土地(表題登記がない土地を含む。以下同じ。)との間において、当該一筆の土地が登記された時にその境を構成するものとされた二以上の点及びこれらを結ぶ直線をいう。
二 筆界特定 一筆の土地及びこれに隣接する他の土地について、この章の定めるところにより、筆界の現地における位置を特定すること(その位置を特定することができないときは、その位置の範囲を特定すること)をいう。
三 対象土地 筆界特定の対象となる筆界で相互に隣接する一筆の土地及び他の土地をいう。
四 関係土地 対象土地以外の土地(表題登記がない土地を含む。)であって、筆界特定の対象となる筆界上の点を含む他の筆界で対象土地の一方又は双方と接するものをいう。
五 所有権登記名義人等 所有権の登記がある一筆の土地にあっては所有権の登記名義人、所有権の登記がない一筆の土地にあっては表題部所有者、表題登記がない土地にあっては所有者をいい、所有権の登記名義人又は表題部所有者の相続人その他の一般承継人を含む。

 

 

 
ウ 甲土地について登記された抵当権の登記名義人であるCは、甲土地及び乙土地を対象土地として筆界特定の申請をすることができる。

  

誤り

 

筆界特定を申請することができるのは、「所有権の登記名義人等」である。

「所有権の登記名義人等」とは、

所有権の登記がある1筆の土地にあっては所有権の登記名義人,

表題登記がある1筆の土地にあっては表題部所有者,

表題登記がない1筆の土地にあっては所有者をいい,

所有権の登記名義人または表題部所有者の相続人その他の一般承継人を含む。(法123条5号、法131条1項)。

よって、所有権以外の権利を有する者=抵当権者からは筆界特定の申請をすることができない。  

 

法123条(定義)

第百二十三条 この章において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 筆界 表題登記がある一筆の土地(以下単に「一筆の土地」という。)とこれに隣接する他の土地(表題登記がない土地を含む。以下同じ。)との間において、当該一筆の土地が登記された時にその境を構成するものとされた二以上の点及びこれらを結ぶ直線をいう。
二 筆界特定 一筆の土地及びこれに隣接する他の土地について、この章の定めるところにより、筆界の現地における位置を特定すること(その位置を特定することができないときは、その位置の範囲を特定すること)をいう。
三 対象土地 筆界特定の対象となる筆界で相互に隣接する一筆の土地及び他の土地をいう。
四 関係土地 対象土地以外の土地(表題登記がない土地を含む。)であって、筆界特定の対象となる筆界上の点を含む他の筆界で対象土地の一方又は双方と接するものをいう。
五 所有権登記名義人等 所有権の登記がある一筆の土地にあっては所有権の登記名義人、所有権の登記がない一筆の土地にあっては表題部所有者、表題登記がない土地にあっては所有者をいい、所有権の登記名義人又は表題部所有者の相続人その他の一般承継人を含む。

 

法131条(筆界特定の申請)

第百三十一条 土地の所有権登記名義人等は、筆界特定登記官に対し、当該土地とこれに隣接する他の土地との筆界について、筆界特定の申請をすることができる。
2 地方公共団体は、その区域内の対象土地の所有権登記名義人等のうちいずれかの者の同意を得たときは、筆界特定登記官に対し、当該対象土地の筆界(第十四条第一項の地図に表示されないものに限る。)について、筆界特定の申請をすることができる。
3 筆界特定の申請は、次に掲げる事項を明らかにしてしなければならない。
一 申請の趣旨
二 筆界特定の申請人の氏名又は名称及び住所
三 対象土地に係る第三十四条第一項第一号及び第二号に掲げる事項(表題登記がない土地にあっては、同項第一号に掲げる事項)
四 対象土地について筆界特定を必要とする理由
五 前各号に掲げるもののほか、法務省令で定める事項
4 筆界特定の申請人は、政令で定めるところにより、手数料を納付しなければならない。
5 第十八条の規定は、筆界特定の申請について準用する。この場合において、同条中「不動産を識別するために必要な事項、申請人の氏名又は名称、登記の目的その他の登記の申請に必要な事項として政令で定める情報(以下「申請情報」という。)」とあるのは「第百三十一条第二項各号に掲げる事項に係る情報(第二号、第百三十二条第一項第四号及び第百五十条において「筆界特定申請情報」という。)」と、「登記所」とあるのは「法務局又は地方法務局」と、同条第二号中「申請情報」とあるのは「筆界特定申請情報」と読み替えるものとする。

   

 

エ 無番地の丁水路を所有するD市は、丁水路及び隣接するE市が所有する無番地の戊道路を対象土地として筆界特定の申請をすることができる。

  

誤り

 

筆界とは、

「表題登記がある1筆の土地とこれに隣接する他の土地(表題 登記がない土地も含む)との間において,当該1筆の土地が登記されたときに,その境を構成するものとされた2以上の点およびこれらを結ぶ直線をいう。」と定義される。(法123条1号)
表題登記がない土地(無番地の土地)=過去に登記されたことのない土地同士の境は筆界ではない。

 

法123条(定義)

第百二十三条 この章において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 筆界 表題登記がある一筆の土地(以下単に「一筆の土地」という。)とこれに隣接する他の土地(表題登記がない土地を含む。以下同じ。)との間において、当該一筆の土地が登記された時にその境を構成するものとされた二以上の点及びこれらを結ぶ直線をいう。
二 筆界特定 一筆の土地及びこれに隣接する他の土地について、この章の定めるところにより、筆界の現地における位置を特定すること(その位置を特定することができないときは、その位置の範囲を特定すること)をいう。
三 対象土地 筆界特定の対象となる筆界で相互に隣接する一筆の土地及び他の土地をいう。
四 関係土地 対象土地以外の土地(表題登記がない土地を含む。)であって、筆界特定の対象となる筆界上の点を含む他の筆界で対象土地の一方又は双方と接するものをいう。
五 所有権登記名義人等 所有権の登記がある一筆の土地にあっては所有権の登記名義人、所有権の登記がない一筆の土地にあっては表題部所有者、表題登記がない土地にあっては所有者をいい、所有権の登記名義人又は表題部所有者の相続人その他の一般承継人を含む。

  

 

オ 甲土地を所有するAが、隣接する乙土地を所有するFに対し、Aが所有する範囲について所有権の確認の訴えを提起し、その判決が確定した場合であっても、Aは、甲土地及び乙土地を対象土地として筆界特定の申請をすることができる。

  

正しい

 

対象土地の筆界について、「筆界確定訴訟」による判決が確定しているときは却下事由に該当するが、(法132条1項6号)

ただし,「所有権の確認の訴え」の判決が確定した場合であっても、

所有権界が確定するが筆界は確定しないため、筆界特定を申請することができる。

一方で、筆界特定や筆界確定訴訟により筆界が確定した場合であっても、所有権を主張するためには、「所有権の確認の訴え」により所有権界を確定する必要がある。

 

法132条(申請の却下)

第百三十二条 筆界特定登記官は、次に掲げる場合には、理由を付した決定で、筆界特定の申請を却下しなければならない。

ただし、当該申請の不備が補正することができるものである場合において、筆界特定登記官が定めた相当の期間内に、筆界特定の申請人がこれを補正したときは、この限りでない。

一 対象土地の所在地が当該申請を受けた法務局又は地方法務局の管轄に属しないとき。
二 申請の権限を有しない者の申請によるとき。
三 申請が前条第三項の規定に違反するとき。
四 筆界特定申請情報の提供の方法がこの法律に基づく命令の規定により定められた方式に適合しないとき。
五 申請が対象土地の所有権の境界の特定その他筆界特定以外の事項を目的とするものと認められるとき。

六 対象土地の筆界について、既に民事訴訟の手続により筆界の確定を求める訴えに係る判決(訴えを不適法として却下したものを除く。第百四十八条において同じ。)が確定しているとき。

七 対象土地の筆界について、既に筆界特定登記官による筆界特定がされているとき。ただし、対象土地について更に筆界特定をする特段の必要があると認められる場合を除く。

八 手数料を納付しないとき。
九 第百四十六条第五項の規定により予納を命じた場合においてその予納がないとき。
2 前項の規定による筆界特定の申請の却下は、登記官の処分とみなす。

 

 

 

 

 

 

 

出典:「土地家屋調査士試験」(法務省)(http://www.moj.go.jp/shikaku_saiyo_index5.html)を加工して作成
出典:「測量士・測量士補国家試験及び登録」(国土地理院)(https://www.gsi.go.jp/LAW/SHIKEN/SHIKEN-top.htm)を加工して作成
出典: e-Gov法令検索 (https://elaws.e-gov.go.jp/)を加工して作成