H20-2不動産の物権変動
不動産物権変動に関する次のアからオまでの記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものの組合せは、後記1から5までのうちどれか。
1 アエ 2 アオ 3 イウ 4 イエ 5 ウオ
オ A所有の甲土地がAからBに売却されたが、その旨の登記がされる前に、甲土地はAからC、CからDへと順次売却され、その旨の登記がされた。Bに対する関係で、Cは背信的悪意者であるがDは背信的悪意者ではない。この場合に、Bは、Dに対して、甲土地の所有権取得を対抗することができない。
正しい
第2買主たる背信的悪意者(C)から不動産を譲り受け、登記を備えた者(D)は、
自分自身が第1買主(B)に対する関係で背信的悪意者と評価されない限り、その不動産の所有権取得を第1買主(B)に対抗することができる(最判平 8.10.29)。
よって、Bに対する関係で、Dは背信的悪意者ではない場合、Bは、Dに対して、甲土地の所有権取得を対抗することができる。