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H20-11土地の登記申請における添付図面

書面申請において提出する土地所在図、地積測量図又は地役権図面の作成に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものは幾つあるか。

1 1個   2 2個   3 3個   4 4個   5 5個 

 

ア 不動産登記法第14条の地図が乙1の精度区分により作成され、登記所に備え付けられている地域について分筆の登記を申請する場合であっても、申請地が市街地であるときは、地積測量図は甲2の精度区分により作成しなければならない。

  

誤り

 

地積測量図の誤差の限度は、

地図を作成するための一筆地測量及び地積測定における誤差の限度(規則10条4項)を準用する。(規則77条5項)

一 市街地地域については、国土調査法施行令(昭和二十七年政令第五十九号)別表第四に掲げる精度区分(以下「精度区分」という。)甲二まで
二 村落・農耕地域については、精度区分乙一まで
三 山林・原野地域については、精度区分乙三まで

 

よって、申請地が市街地であるときは、

地積測量図は甲1又は甲2の精度区分により作成しなければならない。

 

規則77条(地積測量図の内容)

第七十七条 地積測量図には、次に掲げる事項を記録しなければならない。
一 地番区域の名称
二 方位
三 縮尺
四 地番(隣接地の地番を含む。)
五 地積及びその求積方法
六 筆界点間の距離
七 国土調査法施行令第二条第一項第一号に規定する平面直角座標系の番号又は記号
八 基本三角点等に基づく測量の成果による筆界点の座標値
九 境界標(筆界点にある永続性のある石杭又は金属標その他これに類する標識をいう。以下同じ。)があるときは、当該境界標の表示
十 測量の年月日
2 近傍に基本三角点等が存しない場合その他の基本三角点等に基づく測量ができない特別の事情がある場合には、前項第七号及び第八号に掲げる事項に代えて、近傍の恒久的な地物に基づく測量の成果による筆界点の座標値を記録しなければならない。
3 第一項第九号の境界標の表示を記録するには、境界標の存する筆界点に符号を付し、適宜の箇所にその符号及び境界標の種類を記録する方法その他これに準ずる方法によってするものとする。
4 地積測量図は、二百五十分の一の縮尺により作成するものとする。ただし、土地の状況その他の事情により当該縮尺によることが適当でないときは、この限りでない。
5 第十条第四項の規定は、地積測量図について準用する。

  
規則10条(地図)

第十条 地図は、地番区域又はその適宜の一部ごとに、正確な測量及び調査の成果に基づき作成するものとする。ただし、地番区域の全部又は一部とこれに接続する区域を一体として地図を作成することを相当とする特段の事由がある場合には、当該接続する区域を含めて地図を作成することができる。
2 地図の縮尺は、次の各号に掲げる地域にあっては、当該各号に定める縮尺によるものとする。ただし、土地の状況その他の事情により、当該縮尺によることが適当でない場合は、この限りでない。
一 市街地地域(主に宅地が占める地域及びその周辺の地域をいう。以下同じ。) 二百五十分の一又は五百分の一
二 村落・農耕地域(主に田、畑又は塩田が占める地域及びその周辺の地域をいう。以下同じ。) 五百分の一又は千分の一
三 山林・原野地域(主に山林、牧場又は原野が占める地域及びその周辺の地域をいう。以下同じ。) 千分の一又は二千五百分の一
3 地図を作成するための測量は、測量法(昭和二十四年法律第百八十八号)第二章の規定による基本測量の成果である三角点及び電子基準点、国土調査法(昭和二十六年法律第百八十号)第十九条第二項の規定により認証され、若しくは同条第五項の規定により指定された基準点又はこれらと同等以上の精度を有すると認められる基準点(以下「基本三角点等」と総称する。)を基礎として行うものとする。

4 地図を作成するための一筆地測量及び地積測定における誤差の限度は、次によるものとする。
一 市街地地域については、国土調査法施行令(昭和二十七年政令第五十九号)別表第四に掲げる精度区分(以下「精度区分」という。)甲二まで
二 村落・農耕地域については、精度区分乙一まで
三 山林・原野地域については、精度区分乙三まで

5 国土調査法第二十条第一項の規定により登記所に送付された地籍図の写しは、同条第二項又は第三項の規定による登記が完了した後に、地図として備え付けるものとする。ただし、地図として備え付けることを不適当とする特別の事情がある場合は、この限りでない。
6 前項の規定は、土地改良登記令(昭和二十六年政令第百四十六号)第五条第二項第三号又は土地区画整理登記令(昭和三十年政令第二百二十一号)第四条第二項第三号の土地の全部についての所在図その他これらに準ずる図面について準用する。

 

 

イ 地役権図面は、地役権の存する範囲及びその地積を明確にして作成しなければならない。

  

誤り

 

地役権図面には、地役権設定の範囲を明確にし、方位、縮尺、地番及び隣地の地番並びに申請人の氏名又は名称を記録しなければならないが、

地積を明確にしなければならないとはされていない。(規則79条1項)

(地役権図面には、地役権の存する部分の辺長、面積を記録するが、これは地役権設定の範囲を明確にするための手段である。)

 

規則79条(地役権図面の内容)

第七十九条 地役権図面には、地役権設定の範囲を明確にし、方位、縮尺、地番及び隣地の地番並びに申請人の氏名又は名称を記録しなければならない。
2 地役権図面は、適宜の縮尺により作成することができる。
3 地役権図面には、作成の年月日を記録しなければならない。
4 地役権図面(書面である場合に限る。)には、地役権者が署名し、又は記名押印しなければならない。  

 

 

ウ 地役権図面には、作成の年月日を記録し、申請人が記名するとともに、地役権者が署名し、又は記名押印しなければならない。

  

正しい

  

規則79条(地役権図面の内容)

第七十九条 地役権図面には、地役権設定の範囲を明確にし、方位、縮尺、地番及び隣地の地番並びに申請人の氏名又は名称を記録しなければならない。
2 地役権図面は、適宜の縮尺により作成することができる。
3 地役権図面には、作成の年月日を記録しなければならない。
4 地役権図面(書面である場合に限る。)には、地役権者が署名し、又は記名押印しなければならない。  

 

 

エ 土地の分筆の登記を申請する場合において、地積測量図及び地役権図面を提供する場合には、地役権図面を作成するための誤差の限度は、地積測量図を作成する誤差の限度と同一の誤差の限度によるものとする。

  

誤り

  

地役権図面を作成する場合、

〇・二ミリメートル以下の細線により、図形を鮮明に表示しなければならないことについては、地積測量図を同様であるが、

誤差の限度は、地積測量図を作成する誤差の限度と同一の誤差の限度によるものとはされていない。

 

規則80条(地役権図面の作成方式)

第八十条 第七十三条第一項及び第七十四条第一項の規定は、地役権図面について準用する。
2 書面申請において提出する地役権図面(電磁的記録に記録して提出するものを除く。)は、別記第三号様式により、日本産業規格B列四番の丈夫な用紙を用いて作成しなければならない。

 

規則74条(土地所在図、地積測量図、建物図面及び各階平面図の作成方式)

第七十四条 土地所在図、地積測量図、建物図面及び各階平面図(これらのものが書面である場合に限る。)は、〇・二ミリメートル以下の細線により、図形を鮮明に表示しなければならない。
2 前項の土地所在図、地積測量図、建物図面及び各階平面図には、作成の年月日を記録し、申請人が記名するとともに、その作成者が署名し、又は記名押印しなければならない。
3 第一項の土地所在図、地積測量図、建物図面及び各階平面図は、別記第一号及び第二号の様式により、日本産業規格B列四番の丈夫な用紙を用いて作成しなければならない。

 

 

 

オ 地積測量図を作成する際には、基本三角点等に基づく測量の成果による筆界点の座標値を記録しなければならないが、近傍に基本三角点等が存しない場合その基本三角点等に基づく測量ができない特別の事情がある場合には、近傍の恒久的な地物に基づく測量の成果による筆界点の座標値を記録しなければならない。

  

誤り

 

地積測量図を作成する際には、基本三角点等に基づく測量の成果による筆界点の座標値を記録しなければならないが、  

 

近傍に基本三角点等が存しない場合その他の基本三角点等に基づく測量ができない特別の事情がある場合には、

近傍の「恒久的な」地物に基づく測量の成果による筆界点の座標値を記録しなければならない。

 

規則77条(地積測量図の内容)

第七十七条 地積測量図には、次に掲げる事項を記録しなければならない。
一 地番区域の名称
二 方位
三 縮尺
四 地番(隣接地の地番を含む。)
五 地積及びその求積方法
六 筆界点間の距離
七 国土調査法施行令第二条第一項第一号に規定する平面直角座標系の番号又は記号
八 基本三角点等に基づく測量の成果による筆界点の座標値
九 境界標(筆界点にある永続性のある石杭又は金属標その他これに類する標識をいう。以下同じ。)があるときは、当該境界標の表示
十 測量の年月日
2 近傍に基本三角点等が存しない場合その他の基本三角点等に基づく測量ができない特別の事情がある場合には、前項第七号及び第八号に掲げる事項に代えて、近傍の恒久的な地物に基づく測量の成果による筆界点の座標値を記録しなければならない。
3 第一項第九号の境界標の表示を記録するには、境界標の存する筆界点に符号を付し、適宜の箇所にその符号及び境界標の種類を記録する方法その他これに準ずる方法によってするものとする。
4 地積測量図は、二百五十分の一の縮尺により作成するものとする。ただし、土地の状況その他の事情により当該縮尺によることが適当でないときは、この限りでない。
5 第十条第四項の規定は、地積測量図について準用する。

 

  

出典:「土地家屋調査士試験」(法務省)(http://www.moj.go.jp/shikaku_saiyo_index5.html)を加工して作成
出典:「測量士・測量士補国家試験及び登録」(国土地理院)(https://www.gsi.go.jp/LAW/SHIKEN/SHIKEN-top.htm)を加工して作成
出典: e-Gov法令検索 (https://elaws.e-gov.go.jp/)を加工して作成