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H18-8代位による登記

代位による登記の申請に関する次の1から5までの記述のうち、誤っているものはどれか。

 

1 土地区画整理事業を施行する者は、土地区画整理事業の施行のために必要があるときは、所有者に代位して、土地の分筆の登記を申請することができる。

  

施行者は、土地区画整理事業の施行のために必要がある場合においては、

所有者に代わつて土地の分割又は合併の手続をすることができる。(区画法82条1項)

例えば、甲土地の一部と乙土地の一部を従前地とし、これに対して丙土地を換地とする場合に、その前提として甲土地と乙土地をそれぞれ分筆する手続が必要となるが、

このときの分筆の登記は、施行者が所有者に代位して申請することができる。

また、施行者は、土地区画整理法83条 (登記所への届出)の規定による届出をする場合において、

一筆の土地が施行地区の内外又は二以上の工区にわたるときは、その届出とともに、その土地の分割の手続をしなければならないが、(区画法82条2項)

この場合も、施行者が所有者に代位して分筆の登記を申請することができる。

 

法39条(分筆又は合筆の登記)

第三十九条 分筆又は合筆の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。
2 登記官は、前項の申請がない場合であっても、一筆の土地の一部が別の地目となり、又は地番区域(地番区域でない字を含む。第四十一条第二号において同じ。)を異にするに至ったときは、職権で、その土地の分筆の登記をしなければならない。
3 登記官は、第一項の申請がない場合であっても、第十四条第一項の地図を作成するため必要があると認めるときは、第一項に規定する表題部所有者又は所有権の登記名義人の異議がないときに限り、職権で、分筆又は合筆の登記をすることができる。

  

土地区画整理法82条(土地の分割及び合併)

第八十二条 施行者は、土地区画整理事業の施行のために必要がある場合においては、所有者に代わつて土地の分割又は合併の手続をすることができる。

2 施行者は、次条の規定による届出をする場合において、一筆の土地が施行地区の内外又は二以上の工区にわたるときは、その届出とともに、その土地の分割の手続をしなければならない。

 

土地区画整理法83条 (登記所への届出)

第八十三条 施行者は、第七十六条第一項各号に掲げる公告があつた場合においては、当該施行地区を管轄する登記所に、国土交通省令で定める事項を届け出なければならない。

   

2 Aが所有し、かつ所有権の登記名義人である甲土地をAから賃借したBが、Aの承諾を得て甲土地の一部をCに転貸したときは、Cは、A及びBに代位して、甲土地から転借した部分を分筆する登記を申請することができる。

  

×

賃借権は債権であるので、賃借人は、賃貸人(所有者)に対して登記請求権を有しない。

この場合、当事者間で賃借権の登記をするという特約に基づき登記請求権が生ずる。(大判大正10・7・11)

本肢の場合、仮にこの特約により、Bが登記請求権を有していても、Bが賃借権の設定を受けた土地は、一筆の土地の全部であるから、分筆の登記をしなくても登記できる。

よって、Bは、この登記請求権を保全するべき債権としてAに代位して、分筆の登記を申請することはできない。

また、Bが分筆の登記の代位権を有しない以上、Cが、Bに代わって、それを行使することはできない。

 

法39条(分筆又は合筆の登記)

第三十九条 分筆又は合筆の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。
2 登記官は、前項の申請がない場合であっても、一筆の土地の一部が別の地目となり、又は地番区域(地番区域でない字を含む。第四十一条第二号において同じ。)を異にするに至ったときは、職権で、その土地の分筆の登記をしなければならない。
3 登記官は、第一項の申請がない場合であっても、第十四条第一項の地図を作成するため必要があると認めるときは、第一項に規定する表題部所有者又は所有権の登記名義人の異議がないときに限り、職権で、分筆又は合筆の登記をすることができる。

  

民法423条(債権者代位権の要件)

第四百二十三条 債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利(以下「被代位権利」という。)を行使することができる。ただし、債務者の一身に専属する権利及び差押えを禁じられた権利は、この限りでない。
2 債権者は、その債権の期限が到来しない間は、被代位権利を行使することができない。ただし、保存行為は、この限りでない。
3 債権者は、その債権が強制執行により実現することのできないものであるときは、被代位権利を行使することができない。 

 

    

 

3 甲土地についてAからBへの所有権の移転の登記がされ、さらに、甲土地と乙土地との合筆の登記がされた後、当該所有権の移転の登記の抹消登記手続を命ずる判決があったときは、Aは、Bに代位して、当該合筆の登記の抹消を申請することができる。

  

甲土地についてAからBへの所有権の移転の登記がされ、さらに、甲土地(B名義)と乙土地(B名義)との合筆の登記がされた後、

当該所有権の移転の登記の抹消登記手続(A名義に回復させる登記)を命ずる判決があったときは、その抹消登記の前提として、

Aは、Bに代位して、当該合筆の登記の抹消を申請することができる。(昭和53・12・20民三6721号回答)

 

法39条(分筆又は合筆の登記)

第三十九条 分筆又は合筆の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。
2 登記官は、前項の申請がない場合であっても、一筆の土地の一部が別の地目となり、又は地番区域(地番区域でない字を含む。第四十一条第二号において同じ。)を異にするに至ったときは、職権で、その土地の分筆の登記をしなければならない。
3 登記官は、第一項の申請がない場合であっても、第十四条第一項の地図を作成するため必要があると認めるときは、第一項に規定する表題部所有者又は所有権の登記名義人の異議がないときに限り、職権で、分筆又は合筆の登記をすることができる。

      

  

4 Aが所有権の登記名義人である区分建物でない甲建物に接続してBが所有する区分建物が新築されたことにより、甲建物が区分建物になった場合、Bは、Aに代位して、甲建物について、これを区分建物とする表題部の変更の登記を申請することができる。

 

表題登記がある建物(区分建物を除く。)に接続して区分建物が新築された場合における当該区分建物についての表題登記の申請は、

当該表題登記がある建物についての表題部の変更の登記の申請と併せてしなければならない。(法48条3項)

この場合、当該区分建物の所有者は、

当該表題登記がある建物の表題部所有者若しくは所有権の登記名義人又はこれらの者の相続人その他の一般承継人に代わって、当該表題登記がある建物についての表題部の変更の登記を申請することができる。(法48条4項)

 

法48条(区分建物についての建物の表題登記の申請方法)

第四十八条 区分建物が属する一棟の建物が新築された場合又は表題登記がない建物に接続して区分建物が新築されて一棟の建物となった場合における当該区分建物についての表題登記の申請は、

当該新築された一棟の建物又は当該区分建物が属することとなった一棟の建物に属する他の区分建物についての表題登記の申請と併せてしなければならない。

2 前項の場合において、当該区分建物の所有者は、他の区分建物の所有者に代わって、当該他の区分建物についての表題登記を申請することができる。

3 表題登記がある建物(区分建物を除く。)に接続して区分建物が新築された場合における当該区分建物についての表題登記の申請は、当該表題登記がある建物についての表題部の変更の登記の申請と併せてしなければならない。

4 前項の場合において、当該区分建物の所有者は、当該表題登記がある建物の表題部所有者若しくは所有権の登記名義人又はこれらの者の相続人その他の一般承継人に代わって、当該表題登記がある建物についての表題部の変更の登記を申請することができる。

 

 

5 Aが所有し、かつ所有権の登記名義人である甲土地の一部を買い受けたBが、当該部分にCを抵当権者とする抵当権を設定したときは、Cは、A及びBに代位して、甲土地から抵当権が設立された部分を分筆する登記を申請することができる。

 

本肢の場合、まず、Aから甲土地の分筆の登記を申請し、(法39条1項)

次に 、AとBが共同でBが買い受けた土地についてAからBへの所有権の移転の登記を申請し、

そして、BとCとの共同で、抵当権の設定の登記を申請することになるが、

Aが当該部分を分筆する登記を申請しないときは、

Cは、Bに対して有する債権(抵当権設定登記請求権)を保全するために

BがAに対して有する分筆の登記の代位申請をBに代位して行使することができる。

 

債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利を債務者に代位して、行使することができるが、(民法423条)

債権者が代位できる債務者の権利には、債務者が第三者に対して有する代位権も含む(「代位権の代位行使」又は「代位の代位」)。

このように、債権者代位権の代位行使も認められている。

 

法39条(分筆又は合筆の登記)

第三十九条 分筆又は合筆の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。
2 登記官は、前項の申請がない場合であっても、一筆の土地の一部が別の地目となり、又は地番区域(地番区域でない字を含む。第四十一条第二号において同じ。)を異にするに至ったときは、職権で、その土地の分筆の登記をしなければならない。
3 登記官は、第一項の申請がない場合であっても、第十四条第一項の地図を作成するため必要があると認めるときは、第一項に規定する表題部所有者又は所有権の登記名義人の異議がないときに限り、職権で、分筆又は合筆の登記をすることができる。

  

民法423条(債権者代位権の要件)

第四百二十三条 債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利(以下「被代位権利」という。)を行使することができる。ただし、債務者の一身に専属する権利及び差押えを禁じられた権利は、この限りでない。
2 債権者は、その債権の期限が到来しない間は、被代位権利を行使することができない。ただし、保存行為は、この限りでない。
3 債権者は、その債権が強制執行により実現することのできないものであるときは、被代位権利を行使することができない。 

 

 

 

出典:「土地家屋調査士試験」(法務省)(http://www.moj.go.jp/shikaku_saiyo_index5.html)を加工して作成
出典:「測量士・測量士補国家試験及び登録」(国土地理院)(https://www.gsi.go.jp/LAW/SHIKEN/SHIKEN-top.htm)を加工して作成
出典: e-Gov法令検索 (https://elaws.e-gov.go.jp/)を加工して作成